土曜ワイド工場 2013年2月23日
 

ケンタでおかゆ

おかゆに油揚げがケンタッキーで食べられる。右上にまごう事なきカーネルおじさん
おかゆに油揚げがケンタッキーで食べられる。右上にまごう事なきカーネルおじさん
中国のケンタッキーフライドチキンではおかゆが食べられる。ファーストフードでお粥、それもケンタッキーで!なんて思うと不思議に思えてしまうが、これが普通にいける。

おかゆは3種類あり、ピータン粥と、牛肉卵粥と、しいたけととり肉の粥。深く見ても鶏肉率は低くケンタッキーらしくなさに驚くが美味しいのだから仕方がない。

中国ではマクドナルドとケンタッキーが人気を競っていて、どちらかといえばケンタッキーのほうが人気があるように感じる。その秘密は、まさにとり肉にこだわらない「ケンタにおかゆ」にあるのではないか。いわゆる「地元人気にあわせたローカライズ」というものだろう。

そこで中国で「ケンタにおかゆ」的なものを探してみて、いろいろ考えてみた。
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。

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フリーダムな食事

カレーだ。箱に盛るからカレー弁当っぽい。もちろんテイクアウトも可能だ。
カツカレー。赤い箱を見てると、福神漬けだらけのごはんに見えてしまうのはぼくだけですか?
カツカレー。赤い箱を見てると、福神漬けだらけのごはんに見えてしまうのはぼくだけですか?
ケンタッキー♪(2度目)
ケンタッキー♪(2度目)
なんとケンタッキーではカツカレーまで食べられるのだ。

お皿に盛るのではなく、弁当箱に盛るのがケンタッキー流。なんだか日本の弁当屋も売るモノはそのままに、レストラン化してよさそうに思えてきた。

カツカレーを食べつつ、野菜スープを飲み、口休めにエッグタルトを食べる。そんなフリーダムなメニューを中国のケンタッキーは提供している。

…そう、フリーダムなメニュー。

日本のファストフードや、チェーン店では、店のイメージに会ったものを出しているけれど、もっと突飛な組み合わせにチャレンジして、庶民にドキドキを体験させるべきではないか。

日本だって、回転寿司で斬新なメニューが流れてきてて面白いじゃないか。富士そばで斬新なメニューがあってもいい。
人気のケンタッキー。お馴染みのカウンターでカレーや粥をオーダーする。 自分自身感じる、一瞬の不思議な感覚も楽しい。
人気のケンタッキー。お馴染みのカウンターでカレーや粥をオーダーする。
自分自身感じる、一瞬の不思議な感覚も楽しい。

コラボで和食が西洋風に?

この食事、実は…
この食事、実は…
吉野屋なのだ!
吉野屋なのだ!
吉野屋といえば牛丼。ここ最近様々なメニューが出てきてるけど、(牛皿もあるけど)丼モノが基本、ここはブレない。丼を食べてお茶をすする。

でも中国の吉野屋は、セットは牛丼ほかオリジナル丼、オリジナル牛皿にコーラなどのジュースをつけ、さらにビーフンも用意している。

「牛丼にコーラだっていいじゃないか」−−食感よりも、牛丼コーラの悪くない組み合わせに感銘。

今度日本の吉野屋で牛丼と一緒にサイドメニューの冷酒を頼もうと思った。

中国の吉野屋のいい意味での「らしくなさ」はこれにとどまらない。

吉野屋にアイスクリームのデイリークイーンが併設されている
吉野屋にアイスクリームのデイリークイーンが併設されている
この吉野屋に限らず、中国の北部にある吉野屋には、かつて日本にも進出してたアイスクリームの店「デイリークイーン」が併設されているのだ。

食べに来る人は牛丼を食べながら、アイスをほおばるのだろうか。すごく気になって吉野屋に行くたびにウォッチしていた。

吉野屋のテーブルでアイスを食べる人はいなかった。吉野屋で牛丼を食べたあと、外に出る前にデイリークイーンでアイスを買ってそのまま町歩きに出る人が大半だった。それが中国での吉牛の作法なのだ。

ミラノ風ドリアやペペロンチーノをミックスグリルと一緒に食べて、ドリンクバーでコーラを飲みつつ、最後にティラミスで〆ることを考えれば、「コーラ飲みつつ、牛丼を食べて、最後にアイス」は和風なサイゼリヤ的流れじゃないかと思った。

むしろ牛丼を食べ終わった後、ソフトクリームをもって街に繰り出すことは、むしろかなり合理的ではないのか。
吉野屋にはおでんまである。日本の吉野屋でも食べたい。カウンターで。
吉野屋にはおでんまである。日本の吉野屋でも食べたい。カウンターで。

近所のラーメン屋が大化けする

中国で「味千ラーメン」というチェーン店がいっぱいあるという話はニュースで聞いたことがあるかもしれない。

味千ラーメンのある熊本に行ったときに、まさに味千ラーメンでお昼を食べた。写真を撮ってなかったけど、まさに「のれんをくぐって、カウンター越しのおばちゃんおじちゃんにラーメンを注文」の庶民的ラーメン屋だった。メニューも普通の庶民的なラーメン屋のそれだった。

それが中国だと大化けする。
ラーメンはもちろん…
ラーメンはもちろん…
ラーメン屋なのに寿司!
ラーメン屋なのに寿司!
ラーメン屋なのに居酒屋的一品メニュー!
ラーメン屋なのに居酒屋的一品メニュー!
ラーメン屋なのに鉄板焼!
ラーメン屋なのに鉄板焼!
日本では近所の庶民派ラーメン屋がここまで大きくなってしまった!
日本では近所の庶民派ラーメン屋がここまで大きくなってしまった!

どこにでもある庶民的なラーメン屋が、海を渡って、しかも渡った先ですごく大きくなっていて感慨深い。

シムシティの小さな町を、長い時間をかけて大都市に発展させて荘厳!とかそんな感じかと思う。やったことないけど。

ケンタッキーがお粥はじめて何だ。吉野屋が豚丼始めたってアイス屋併設したっていいじゃないか。ラーメン屋が何屋だかわからないほど拡充したら、いろんな日本料理がいっぺんに食べられるとお客さんは喜んでいるじゃないか。

ヨドバシカメラの店内で占めるカメラフロアはどれくらいだろう。ビックカメラの羽毛布団、いいじゃないか。

…ということで食堂も既存概念にとらわれず、食のデパートを目指しても面白いんじゃないかと中国のチェーン店を巡って感じた。

あとはビックカメラのように吉野屋やサイゼリヤでもポイントを導入しよう。券売機にヤマダ電器ばりのスロットマシンをつけてしまおう。
残した食事は中国流にのっとり、弁当箱を店からもらって持ち帰ることもできるよ。
残した食事は中国流にのっとり、弁当箱を店からもらって持ち帰ることもできるよ。
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