土曜ワイド工場 2013年3月2日
 

日本海の波の花でヒゲを剃る

波の花の発生条件

輪島に到着したら金沢よりも寒く感じた。波の花は寒くないと発生しないので、それでヒゲを剃ることを別にすれば期待通りと言える。そして、輪島からはまたバスに乗り曽々木海岸を目指す。曽々木海岸には「波の花みち」という遊歩道があるのだ。
輪島から、
輪島から、
またバスに乗る
またバスに乗る
輪島から乗ったバスは日本海を付き合い始めたカップルのようにべったりと寄り添うように走った。曇り空の下、日本海が白波を作っているのが分かる。波の花を見れる可能性が高い気象条件ではある。ただヒゲを剃るにはどう考えても寒いだろう。これもシェービングフォームがなくなった時のためではあるが、恋人にフラれて3日目みたいな重さが心にある。
雪と白波
雪と白波
波の花は行けば必ず見れるものではない。先にも書いたように、気温が低く、波は高く、風は強くなければ発生しない。感情を失った冷血な格闘家のような条件が揃わなければ見ることができないのだ。ただしその条件が揃うとヒゲを剃るには厳しい戦いが余儀なくされる。暖かい部屋で「シェービングフォームがなくなったら波の花だ!」と考えた自分が今となっては憎い。
曽々木海岸に到着(さらに寒い!)
曽々木海岸に到着(さらに寒い!)

波の花探し

目的地の曽々木海岸に無事到着し、遊歩道「波の花みち」を波の花を探しながら歩く。波が岩場に打ち付ける音と、電車がトンネルを通り抜ける時のような低い音が辺りに響く。海が鳴っているのだ。晴れた日の東京湾とは全てが違う。海にもいろいろあるらしい。
荒れ狂う日本海!
荒れ狂う日本海!
そんな日本海を見ながら波の花みちを歩く
そんな日本海を見ながら波の花みちを歩く
すれ違う人に「波の花は今日は見れますか?」と聞きたいけれど人がいない。公園に放置された忘れ物の手袋みたいに街は静かだ。そんな場所で波の花を注意深く探すけれど、見当たらない。これ以上に低く、高く、強くなければ波の花は見ることはできないのだろうか。こうしている間にも私のヒゲは刻一刻と濃くなってきている。
静かな街並み
静かな街並み
実は去年の同じ時期に私はここを訪れ、波の花を探している。去年から波の花でヒゲを剃りたかったのだ。しかし波の花は見つからず、ついには濃いヒゲのまま東京に帰ることになってしまった。今年こそはなのだ。実物を見たことはないのだけれど、波の花はさぞ綺麗なのだと思う。だって波の花である。バラの花、高嶺の花、波の花。これらがいま考えた日本三大綺麗な花なのだ。
ちなみにこの辺りには「接吻トンネル」というトンネルがある。これは2012年の接吻トンネル
ちなみにこの辺りには「接吻トンネル」というトンネルがある。これは2012年の接吻トンネル
これは2013年の接吻トンネル
これは2013年の接吻トンネル

波の花を見たくて

人はなかなか変わらないものである。2年連続で撮った接吻トンネルの写真を見ると、私がほぼ同じ格好をしている。ちょっとした間違い探しだ。自分の変化はあきらめるけれど、曽々木海岸には変化が欲しいと思う。去年は見ることのできなかった波の花を今年こそは見せて欲しいのだ。
見当たらないけれど
見当たらないけれど
今回の取材は去年のようにならないように、3日間滞在できるようにしている。そのため初日に焦る必要はないと思っていたのだけれど、聞いた話では明日以降は今日よりは暖かくなり、さらに雨が降るらしい。波の花を見れる条件とは遠ざかる。つまりチャンスは今日ということになる。その結果、焦る。その焦りは人を必死にさせ、汚くさせる。
ホイップ済みの生クリームを絞り
ホイップ済みの生クリームを絞り
あ、波の花!
あ、波の花!
写真でしか波の花を見たことがなかったので、ホイップ済みの生クリームなら波の花っぽく見えて、お茶を濁せるかと考えていた。ただ、写真を見たら生クリームは生クリームだった。波の花を知らなくても生クリームと分かるレベルで生クリーム。生クリームは波の花にはなれないのだ。やってみて初めて気がつくことはたくさんあるのだ。
汚いことをやめて、引き続き波の花を探す
汚いことをやめて、引き続き波の花を探す

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