ロマンの木曜日 2013年3月7日
 

生そうめんが美味い

!
生のそうめんが美味いらしい。と、聞いた。最近何でもかんでも生とか言い出すが、今度はそうめんか。何だ、生そうめんって茹でずに食べたらお腹痛くなっちゃうんじゃないか。

と思っていたら加熱に対する生じゃなくて、乾麺に対する生。生麺のそうめんが美味いらしいのだ。なんと、そんなものがあるんですか。
1983年三重県生まれ、大阪在住の司法書士。 手土産を持参する際は消費期限当日の赤福で受け取る側に過度のプレッシャーを与える。
> 個人サイト owariyoshiaki.com

俺は本当のそうめんを知らない

生そうめんと聞いて生麺が思い浮かばなかったくらいにそうめんと言えば乾麺。でもそりゃ、そうめんだって乾燥させる前は生麺なんだよな。乾燥後の姿に慣れきっててそんなこと思いもしなかった。
左が生麺のうどん、右が乾麺のうどん。そうめんにも左の時の様な状態があったわけだよな。
左が生麺のうどん、右が乾麺のうどん。そうめんにも左の時の様な状態があったわけだよな。
それに気づくと俄然生そうめんに興味がわいてきた。うどんにもラーメンにもパスタにも乾麺と生麺があるけれど僕は俄然生麺のほうが好きだ。

乾麺のうどんしか食べたことない人に出会ったら「こんなもの本当のうどんじゃない、明日またここへ来てください、本当のうどんをご馳走しますよ」といって生麺のうどんを振舞おうと思う位の生麺派なのに、そうめんにおいては自分が本物のそうめんを披露される立場。

食べたい、生そうめん食べたい。

1.7mm以上の太さはうどん、それ未満はそうめん

生そうめんは一般的に出回っているものではなくそうめんの産地で関係者だけが食べていたものらしい。なにその漁師町でしか食べられない珍味みたいなノリ。生そうめんへの気持ちが高まる。
うどんの小麦粉でいいですか。
うどんの小麦粉でいいですか。
なかなかお目にかかることが出来ないのか、どうしよう、と思い、調べていたときにある文章が目に入った。

「1.7mm以上の太さはうどん、それ未満はそうめん」

えっ、そんな違いなの、太さだけ?うどん細くしたらそうめんなの?うどんなら作れるし、じゃあそうめんも作れる気がする。なんかそうめんって寒い時期に作るのが良いらしいし、よし、生そうめん作ってみよう。
中力粉500gに対して水225g、塩25gにしておいた。
中力粉500gに対して水225g、塩25gにしておいた。
そうめんメーカのホームページでそうめんつくりの工程は公開されていたので手順は分かった。けれど粉と水の配分がわからない。うどんなら趣味でうどん打ってる人がブログとかで加水量とか公開してるけれど、そうめんではそういうところは見つからなかった。
混ぜて練って踏んで寝かせた生地。
混ぜて練って踏んで寝かせた生地。
なので適当にうどんを打つときとほぼ同じ感じで生地を作った。1.7mm以下になってればそうめんは名乗れるんでしょ。じゃあ無理やり伸ばすか切ればいいでしょ、という魂胆。

うどんならばこれを薄く延ばして切れば完成。が、そうめんはまだまだ手順があるようなのです。
なると出来た。
なると出来た。
ほぐして、また巻く。
ほぐして、また巻く。
うどんとそうめんの分かれ道、まず生地をなると化する。そしてほぐして戻してまた寝かせる。メーカによって時間は違うようだが20分とか3時間とか書いていた。さっき3時間くらい寝かしたのにまた寝かす。そしてこれからも一作業ごとに寝かしが入る。
寝かしたら、生地を折りたたんで重ね合わせるらしい。が、手じゃ無理。
寝かしたら、生地を折りたたんで重ね合わせるらしい。が、手じゃ無理。
足で踏んだら、腸みたいになった。
足で踏んだら、腸みたいになった。
やってる作業に対しての寝かし時間の長さが半端じゃない。仕事の合間にちょっとツイッター見るつもりがどっぷりインターネットしちゃってて、駄目だ駄目だ!と思って仕事するけどまた気づいたらインターネットしてる、みたいな感じ。
細く伸ばしつつ油を塗ってまた寝かす。さっぱり麺類筆頭のそうめんが油塗られてたって知ったときは驚いた。
細く伸ばしつつ油を塗ってまた寝かす。さっぱり麺類筆頭のそうめんが油塗られてたって知ったときは驚いた。
みにょーんと伸びる。
みにょーんと伸びる。
だがそれが効果的。細く伸ばして、これ以上伸ばしたら切れそうだなーって感じになっていても寝かしてから伸ばすとまた伸びる。ただ寝てる、遊んでるように見えてもしっかりと仕事に活きているのだ(インターネット見てる言い訳)。

あなたの家にもそうめんスペースが

そうめんメーカの感じとだいぶ近づいてきた。
そうめんメーカの感じとだいぶ近づいてきた。
どうにかなるだろう、と始めたそうめん作りだが、どうにかなりそうな感じになってきた。雰囲気は近い。たぶん。後はこれを二本の棒に八の字状にかけて、棒を引っ張って伸ばせば完成。

さて、棒と棒をかける場所をどうしよう。と思っていたらあった。
ザ・そうめん掛けスペース(棒はちゃんと洗った)
ザ・そうめん掛けスペース(棒はちゃんと洗った)
あった、棒と棒を掛けるためのスペースが我が家には用意されていた。読んでる人の家にもある可能性が高い。

麺切り包丁や生地を伸ばす麺台などが必要になるうどんとは違い、家の中に設備が整っているそうめんは初めてでも作りやすいのではないか。

ついに完成

上の部分を掛けたまま下に引っ張れば伸ばせる。便利。
上の部分を掛けたまま下に引っ張れば伸ばせる。便利。
麺をビヨンと伸ばすメインイベントを控えて、最長の寝かしに入る。この状態で12時間くらいは寝かすらしい。

その間乾燥しないように箱室という湿度を保った箱に入れておくそうだが、我が家の麺掛けスペースはここなので、下の部分に濡れバスタオルを掛けて湿度を保つ作戦を取った。

そして一晩。

ふふふ、ついに生そうめんが食べられるぜ…。
ふふふ、ついに生そうめんが食べられるぜ…。
結構時間と手間がかかったそうめん作り、これで伸ばせば生そうめんの完成だ。どんな感じか、期待が膨らむ。
あっ、乾燥してる。
あっ、乾燥してる。
麺をビヨンと伸ばす楽しみ、生そうめんの味にわくわくしながらそうめんを見てみたら、犬用のガムみたいになっていた。えっ。

濡れバスタオルでは保湿対策が足りなかったか、見るも無残な状態に。クローゼットはそうめんを作るための設備ではなかったのか。
oh…
oh…
でも、ちょっと、乾いてるだけに見えて、もしかして、引っ張ったら伸びるのでは!?!!?とか思って引っ張ってみたら盛大に切れた。180cmほどに伸ばします。って書いてたけど2mmも伸びずに切れた。かなしい。
中華なべで茹でると吹きこぼれなくていいよね。
中華なべで茹でると吹きこぼれなくていいよね。
適当にやっていたら適当に進んでいたが、ほぼ最後の工程で失敗した。どうせ失敗するならもっと早めに失敗したかったが、ここまできたら諦めがつかないので、ビーフジャーキーみたいになった奴を茹でてみた。
完成!!うどん!!!
完成!!うどん!!!
はぁ、一体どうなるのか、と思っていたら、見事なうどんが姿を現した。えっ。

あんなにも無残な感じになっていたのに茹でたら麺が生き生きとし、ピチピチと光り始めた。
しかも美味い。
しかも美味い。
手延べなので表面に断面がなく凄く滑らか。しかも長時間の熟成を経たためかコシもしっかりあって食べ応えもある。製法の違いでこういう風に食感が変わるのか…。うどん、奥が深いぜ。

と言うことで、手延べうどんの製法を身に付けた!!

 ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓