ロマンの木曜日 2013年4月18日
 

いまこそキャベツとレタスを間違えよう

さあ、どっち?!
さあ、どっち?!
よもや、キャベツとレタスを間違えない。

キャベツとレタスを間違えなくなってどれくらいが経つのだろう。5歳になる息子がよく間違えるのだ。子どものころは私も間違えていたのだろう。

私はいま34歳。おおよそ30年くらい前は間違えていたということか。30年、ながい月日が経った。私はすっかり大人になって今を生きている。

久しぶりにキャベツとレタスを間違えたいな、ふとそう思ったのだ。これこそが童心にかえるということなのではないか。
1979年東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてニフティ株式会社へ入社。趣味はEDMと先物取引。

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大人はキャベツとレタスを間違えてはいけない

かつていわゆるおばかタレントが流行したときに、「こんなことも分からない」の最たるところとして“キャベツとレタスを間違える”というのを取り上げられていたのをどこかで観た。

それくらい大人にとってキャベツとレタスを間違えることはアウトということだろう。が、子どもはこれをかなりカジュアルに間違える。

冷静になれば、確かに間違えても誰も攻められないビジュアルの相似だと思うのだ。緑色の葉が結球した物体。似すぎだ。
しかしあきらかにレタスはレタスであり間違えられない
しかしあきらかにレタスはレタスであり間違えられない

キャベツとレタスを見間違えるなら、春!

ちなみにキャベツとレタスは生物として根本から違う。

キャベツはアブラナ科でレタスはキク科の植物である。結球した緑色の葉っぱとはいえ、理屈の意味でも食べたときの食感や味も全く違う物体なのだった。

これを今日は間違えたい。できるだろうか。

そうして買ってきた両者だが、並べてみて「あれ」と思った。いつもより、なんだか似ている。
あれ
あれ
そうなのだ。季節は春。私が買ってきたのはレタスと、そして春キャベツであった。通年出回るぎゅっときつく結球した寒玉のキャベツと違い、春キャベツは巻きがゆるい。葉も柔らかである。

そう、レタスっぽいのだ!

どれくらい遠くから見たら間違えるだろう

間近で見れば一目瞭然だが、これなら距離を開ければ間違うのではないか。

本日の協力者、ライター地主さんと平坂さん(以下敬称略)に両者を持ってもらうことにした。
なんだろう妙にしっくりきた
なんだろう妙にしっくりきた

「それはレタスですか?」と叫ぶ

撮影場所のタイルをメジャーではかり、おおよその距離をつかんだ。まずは30メートル先に2人に立ってもらおう。
みえない
みえない
私の視力は両目1.0〜1.5程度。30メートル先だと人が緑の何かを持って立ってるなあくらいしか見えない。

目をこらしてキャベツかレタスかを見定める。うん。なにやってんだ、私は。

それでもとりあえず、当てずっぽうでいってみた。

「地主くんの方が、レタスー?」

遠くの2人に届くようにでかい声を出したが、どうも聞こえないらしい。「え?」というリアクションを地主が取っているのが分かる。

「地主くんが、レータースー?」
と、ここで登場のライター大北さんが中継してくれた「地主くんがレタスかってよー!」
と、ここで登場のライター大北さんが中継してくれた「地主くんがレタスかってよー!」
途中からの撮影参加となったライター大北さん(以下敬称略)がここで登場、届かない私の声を中継してくれた。

「地主くんが、レタスかってよー!」

「いえ、僕がキャベツですー!」

30メートル先のレタスとキャベツは(私の視力だと)間違えられることが分かった。

このまま距離を縮めていこう。
15m
15m
6m
6m
5m
5m
3m
3m
私は15mまできたところで明らかにキャベツかレタスかを判別できるようになった。

メガネでの矯正後も視力のそれほど良くない大北は3mのところでようやく判別が自信を持った回答が可能に。

……視力検査か。
持ち係の平坂、地主から「芯の部分が見えると分かりやすい」というアドバイスも
持ち係の平坂、地主から「芯の部分が見えると分かりやすい」というアドバイスも

もっと自然に間違えたい

これじゃいかん。これでは「間違えた」というよりも「遠くのものが見えた」だけである。

もっと「あっ! レタスとキャベツ、間違えた! うそでしょ?!」というようなエクスペリエンスが欲しいのだ私は。

ということで、自転車を投入しよう。

カゴにキャベツかレタスを乗せた自転車が前から走ってきたとしよう。あなたはカゴの中の物体がどちらなのか、一瞬で把握できるだろうか。
カゴにどちらかを入れて
カゴにどちらかを入れて
前方から走り抜けてもらう
前方から走り抜けてもらう
これが結構ちゃんと分かるのだ。

速度をゆるめた1回目も、本気でスピードを上げてもらった2回目も、私はキャベツとレタスを見極めることができた。
……! キャベツ!
……! キャベツ!
遠くからじわじわ近づいてくるので思った以上にじっくり見られる。判別が楽なのだ。

では、前方から来るのではなく前を横切る自転車のカゴの中身だとどうか。分かるのか。

横切る場所から概ね5mほど距離をとって見守った。
キャベツ? レタス!?
キャベツ? レタス!?
またもキャベツ!
またもキャベツ!
私も、ともに挑んだ平坂もキャベツで正解だ。

ここへきて、どうもキャベツかレタスかというよりも今回使っている固体について見慣れて識別できるようになってきてしまっているのを感じる。

無駄すぎる能力の習得である。
そろそろ名前をつけてもいいころだ(謎のキメ顔が撮れた)
そろそろ名前をつけてもいいころだ(謎のキメ顔が撮れた)

空を飛ぶのはキャベツかレタスか

固体の同定ができるようになってしまってはもうダメ押しになってしまうが、もうひとつ試したい。

たとえば何かの事情があって台所のお勝手が突然開き、そこからキャベツかレタスが投げ入れられたら、あなたは投げ入れられたのがどちらか見分けがつくだろうか。

どんな事情かはわからないが、飛び出すキャベツとレタスを見分けられるか。実験してみよう。
あ、レタス
あ、レタス
これも楽に判別することができた。空を飛んだのはレタスであった。

この日の天気予報は曇り一時小雨のち晴れ。だが、レタスが放り投げられたあたりから急に雨が強まった。

私が「あ、レタスだ」と思ったのと同時に、後ろで投げられたキャベツもしくはレタスを受け取る役割をになっていた平坂が雨ですべってキャッチがギリギリになりしりもちをついた。
執念のキャッチ
執念のキャッチ
衝撃でレタスの葉が2,3枚飛んだ。

雨のなか大人を4人稼働し、一人はしりもちまでついている。それでもなお、私はキャベツとレタスを間違えない。

飛んだ葉を拾い集める。おいしそうだなと思った。早く家に帰って洗って食べたい。しかし帰る前に一度でいいからちゃんとキャベツとレタスを間違えたいのだ。

仕切りなおしです

キャベツとレタスを間違えることは「遠くから見て見えなくて見間違える」以外に方法はないのだろうか。

ここで一旦、仕切りなおそう。
葉が飛んでしまったレタスは食べる用に保護し、新レタスを投入
葉が飛んでしまったレタスは食べる用に保護し、新レタスを投入
そして向かった先は、線路脇である
そして向かった先は、線路脇である

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