フェティッシュの火曜日 2013年4月23日
 

囲碁初心者でも碁会所は楽しめる

出会いの季節らしからぬ一枚。
出会いの季節らしからぬ一枚。
春は出会いの季節です。
新たな出会いとなると、そこで発生するのが自己紹介。
自己紹介といえば、名前、血液型、出身地、そして趣味というのが定番ですが、無趣味な私はいつも答えに迷ってしまいます。
春は新しいことを始めるにもふさわしい季節です。
何か新しく趣味にできそうなことを始めてみよう!
例えば、囲碁なんてどうでしょうか。
1980年北海道生まれ。 気が付くと甘いものばかり食べている偏った食生活を送っています。

何故囲碁なのか。

囲碁とは、二人のプレイヤーがボード上に白黒の石を交互に置き、最終的に石で囲われた領域の広さを競い合うゲームです。
私が説明するよりも『囲碁 ルール』で検索して出てくるサイトの方が分かりやすいと思うので、詳細はどうぞそちらをご覧ください。

囲碁を選んだのには理由があって、これからの人生でもう二度と趣味に迷わなくてすむように、長く続けられるものにしたいからです。
囲碁は2000年以上の間、人々に愛されてきた娯楽。2000年間廃れずに今も残っているものが、残り50年程度の私の人生を持ちこたえることができないはずありません。
形から入るタイプなのでとりあえず本を買いました。
形から入るタイプなのでとりあえず本を買いました。

コンピュータ社会の盲点

囲碁について「古臭い」「ご老人が縁側で打つ」なんて思う方も多いでしょう。
しかし、近年インターネットを介した対局が盛んに行われており、若者や外国の方などにも広く親しまれているといいます。
そんな文明の利器・ネット碁に、ルール覚えたてで挑戦してみました。
ひたすらクリック。そして大負け。
ひたすらクリック。そして大負け。
何かが違う。いえ、負け惜しみじゃなくて。
私はもっとこう、盤の向こう側にいる相手に「ほう、そう来ましたか」とニヤリとしながらパシーン!と決めの一手を打ち込むようなのがやりたいんです。
インターネットは確かに便利だけど、私の願いを叶えてくれるのはここではない。
どこだ。
それは碁会所でした。

碁会所ってこんなところ

碁会所についてご存じない方も多いかもしれませんので、簡単に説明します。
その名の通り囲碁が打てる所です。
友達と一緒に行って打つもよし、『席亭』と呼ばれる運営者に自分の棋力(囲碁の実力)を伝えて同じ程度の人をマッチングしてもらうもよし。お客さんが少なかったり対応する棋力の人がいない時は席亭さんが相手になってくれることもあります。
棋力は「○級(○段)程度」というような伝え方をしますが、基本的に自己申告です。
お金は、『席料』という入場料を支払えば何局打っても何時間いてもいいというシステムが一般的です。
また、『指導碁』といい、席料に加えて指導料を支払って先生や席亭さんに教えてもらいながら打つこともできます。
場所によって金額はまちまちですし、時間帯によって値段が違うこともあるので、事前に確認するとよいでしょう。

という知識をインターネットから仕入れ、やってきたのは東急田園都市線溝の口駅から徒歩2〜3分の碁会所『溝の口囲碁センター』です。
まつげカールの上に『溝の口囲碁センター』
まつげカールの上に『溝の口囲碁センター』
ビルの入口に小さく『碁 3F』
ビルの入口に小さく『碁 3F』
駅の裏側の小さなビルの3階という、あまり目立たないところにあります。
田園都市線はよく使うので溝の口は多少土地勘があるつもりでしたが、ここに碁会所があると知らなければ気付かなかったかもしれません。
中の様子。明るくて清潔感がある室内。
中の様子。明るくて清潔感がある室内。
意外と、と言っては失礼ですが、広々としていてきれいです。
しかも、完全分煙。碁会所や雀荘は煙草の煙のイメージがありましたが、こんな近代的なシステムが導入されているとは。
入口脇の左手にある喫煙所。灰皿と扇風機(換気扇?)が配備されています
入口脇の左手にある喫煙所。灰皿と扇風機(換気扇?)が配備されています
部屋の一角には本の貸し出しコーナーもあります。
雑誌『碁ワールド』のコーナー
雑誌『碁ワールド』のコーナー
ミステリーや時代小説、漫画『ヒカルの碁』もあります
ミステリーや時代小説、漫画『ヒカルの碁』もあります
借りる時は備え付けのノートに本のタイトルと自分の名前、貸出日付を書き、返した時に返却日付を書きこめばOKです。
この蔵書はもともとあった本以外にもお客さんが持ち寄って増えていったそうですが、そんなエピソードも納得のアットホームな碁会所でした。
『碁会所の雰囲気は席亭で決まる』と言いますが(インターネットで得た知識ですが)、運営されている席亭さんご夫婦の人柄を感じる居心地のいい空間で、碁会所というと『気難しそうなおじさんがいる』『素人お断り』のような敷居が高い印象でしたが全然そんなことありません。
大人向け・子供向けで囲碁教室を開催している辺りにも素人を歓迎してくれる優しさを感じますし、教室以外の日の囲碁の質問は席亭さんに聞けば答えてもらえます。
奥様は囲碁を打たないそうですが、とても明るくてお話上手なので、ついついお話を聞きたくなってしまいます。
そんな奥様にお聞きした話では、もともとご主人は囲碁とは関係のない普通のサラリーマンだったそうです。以前席亭だった方が高齢のため引退される時、常連だったご主人はその腕を見込まれて新しい席亭にスカウトされてしまったのだとか。
ネット碁が普及した影響で若者の利用者が減り、最近は碁会所の数も減ってきているそうですが、
「溝の口は東急2路線にJRも走ってるから囲碁仲間との中間地点として利用する人も多いし、うちは頑張りますよ。なくなった碁会所のお客さんが流れてくることもあるし」
とたくましく語る奥様でした。私のような初心者にも行きやすいこんな碁会所を、これからも是非守ってほしいと思います。
ご常連は何故か皆さん入口付近で対局してました。
ご常連は何故か皆さん入口付近で対局してました。

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