はっけんの水曜日 2013年6月19日
 

海の幸のようにかっこいいイモリのポスターを作る

こんなの待ってませんでした!毒生き物ポスター
こんなの待ってませんでした!毒生き物ポスター
魚が自慢の居酒屋や、魚市場では施設内にカキやカニ、鮭などの海産物のポスターを貼り、品質の良さをアピールしている。
あのポスターがものすごくかっこいいと思っている。
私の好きな有毒生物でもこんなのできないだろうか。
1975年神奈川県生まれ。毒ライター。 普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。 最近バレンチノ収集を始めました。

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上質だからこその本気ビジュアル

製作は産地の漁協やメーカーによるものだったりいろいろあるのだが、なにしろかっこいいのだ。
テンションの上がる鮭です。
テンションの上がる鮭です。
素晴らしいレイアウト。釣り上げられる魚が今にも動き出しそうな躍動感。
素晴らしいレイアウト。釣り上げられる魚が今にも動き出しそうな躍動感。
おいしいホッケを注文して、トイレで席を立ち、廊下や踊り場に貼られたポスターに遭遇すると、つい見とれてしまう。いいものを見た後のホッケの味はまた格別だ。
こんなに効いている「まさに」はそう見ない。
こんなに効いている「まさに」はそう見ない。
食用されているフグなど一部をのぞけば、有毒生物でこういったポスターは存在しない。

食べたら毒なのだから当たり前だ。大体何をPRするんだ。
ならばせめて手作りで、というのが情というやつではないだろうか。

かっこよさを解析しよう

この海産物ポスターを海産物ポスターたらしめているかっこよさとは何だろうか?
いろいろ見ていると次のような特長が見受けられる。
カリッとした写真
一粒一粒が浮き立つような見事な数の子
一粒一粒が浮き立つような見事な数の子
カニやばい!
カニやばい!
背景に産地の景観
板越かきのバックには播州赤穂の生島。ていうかオイスターシスターズなんているのか。
板越かきのバックには播州赤穂の生島。ていうかオイスターシスターズなんているのか。
光彩につつまれる主役
エビが光につつまれる。
エビが光につつまれる。
カニも包まれる。下の空撮写真も効いている。
カニも包まれる。下の空撮写真も効いている。
荒々しく、
たくましい筆文字
「羅皇(RAOU)」ですよ。思わず後ずさりする迫力
「羅皇(RAOU)」ですよ。思わず後ずさりする迫力
素材への
おもいあふれるコピー
速水の瀬を駆ける関の男の熱い想い。それが関の一本釣り。
速水の瀬を駆ける関の男の熱い想い。それが関の一本釣り。
まず、この環境を誇りたい。
まず、この環境を誇りたい。
これらをふまえればなんでもかっこよくなる…気がするのだ。

さあプランニング(5分)

そのメソッドを元に早速ラフを書いてみた。
ようこそデイリーポータルへ。ざっくりしたラフが目印だ
ようこそデイリーポータルへ。ざっくりしたラフが目印だ

ターゲットはイボがちな両生類

今回モチーフとする生き物は「イボイモリ」
主に沖縄諸島や奄美諸島の一部に分布するイモリで「生きた化石」と呼ばれる原始的な両生類である。
上野動物園では保全活動を紹介するパネルおよび飼育個体を展示中
上野動物園では保全活動を紹介するパネルおよび飼育個体を展示中
その名の通り、イボがちなごつごつした体をしているが、これは発達した肋骨の先端が張り出してイボのように見えているためだ。なにそれ、仕様からしてかっこよくないですか。

敵に襲われると肋骨を大きく広げて威嚇して、肋骨や皮膚の毒腺から、皆さんお待ちかねの毒を分泌する。
恐竜を思わせる姿。見に行ったときはずっと物陰に隠れていた。
恐竜を思わせる姿。見に行ったときはずっと物陰に隠れていた。
近年では開発による生息地の破壊や外来種の移入による捕食などで数を大きく減らし、1978年に沖縄県、2003年に鹿児島県で天然記念物に指定され、捕獲が禁じられている。

なので、ほっつき歩いているのを見つけて写真に撮るのみである。
他に「産地の景観」たるビーチ、シーサー、ハイビスカスなど、かっこいいポスターの素材を全て現地で集めたい。

本州ではまだ少し肌寒い4月の終わり。私は沖縄へと旅立った。
いきなりハブ博物公園いきましたけどね。
いきなりハブ博物公園いきましたけどね。

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