特集 2013年6月27日

激辛料理を平気な顔で食べているように見える男

これを余裕しゃくしゃくで平らげます!
これを余裕しゃくしゃくで平らげます!
辛い物が苦手だ。

汗がじゃぶじゃぶ出てきて、お風呂あがりみたいになってしまう。だいたいお腹を壊す。そして仕事を休むはめになる。

こんな風にいろいろ大変なんだが、「辛い」という味自体はおいしいと思う。

ただ僕の胃腸が弱いのが悪いのだ。
本業は指圧師です。自分で企画した「ふしぎ指圧」で施術しています。webで記事を書くことをどうしてもやめられない。(動画インタビュー)


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辛い物を食べてダウンしているなんてかっこ悪いでしょう

辛い物を食べたい、という欲望をかなえるたびに体調を崩す。情けない。さらに僕の本業は指圧師である。胃腸が弱い指圧師なんて、ちょっと信頼に欠けるのではないか。

今回は写真の中で「激辛料理を平気でバクバク食べているかっこいいおれ」を実現させたいと思っている。しかしその前に、僕が辛い物を食べると実際どうなるかご覧ください。

火鍋専門店は空気まで辛い

メニューは火鍋である。池袋にある「大重慶マーラータン」という火鍋専門店(そんなのあるの!)だ。
火鍋専門店だから、これを食べていない人はいない
火鍋専門店だから、これを食べていない人はいない
店内の空気にさえ辛味がついている。小人になってカラムーチョの袋の中に閉じ込められたらこんな感じだろう。
お麩をいただきます
お麩をいただきます
おいしい
おいしい
ウッ
ウッ
効きますね
効きますね
単純に辛いだけじゃない。モツでとった濃厚なダシや、山椒の痺れるような風味が合わさって、すごくおいしい。
「おいしいですね!」
「おいしいですね!」
実際のこの時も「わーおいしい!おいしいですね!」といいながら食べている。しかし、同席者たちからは「嘘をつくな」「無理してんだろ」的なムードが漂っていた。上の写真の右鼻から出ているのは鼻水じゃなくて汗です。

そして仕事を休む

翌日は腹痛と倦怠感で仕事を休んだ。まあ、一念発起して辛い物をたくさん食べると大体こういう感じになる。

なんだかかわいそうっぽい写真が続いてしまったけれど、次のページからは元気になります。
鍋の具が「お麩」って悪意を感じる
鍋の具が「お麩」って悪意を感じる
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辛そうでぜんぜん辛くない調味料がある

「パプリカパウダー」というものがある。真っ赤な色で唐辛子そっくりな調味料のだが、ぜんぜん辛くない。味もほとんどなくて彩りに使う調味料なんだそうだ。今回はこれを存分に使おう。
左がパプリカパウダー
左がパプリカパウダー
これを一味唐辛子のビンに移し替えて
これを一味唐辛子のビンに移し替えて
徹底的にふる
徹底的にふる

激辛うどんを平気な顔で食べる男

ものすごく辛そう
ものすごく辛そう
パプリカ、料理にかけると想像以上に辛そう。見ただけで先日の腹痛がぶり返しそうだ。しかし、ぜんぜん辛くないのである。
余裕で食べられる
余裕で食べられる
激辛うどんを平気な顔で食べる男、あっという間に完食である
激辛うどんを平気な顔で食べる男、あっという間に完食である
やった。やっていることはスッカスカだけど、それが逆にうれしい。

本当に辛い物平気な人たちを、ぎゃふんといわせた感じがある。実際いわないけれども、そこは僕の気持ちの問題として勝ちだ。
ややこしい!
ややこしい!
!

とび辛スパイスかけ過ぎるのが日常の男

パプリカパウダーは粉っぽくて、ココ壱番屋の「とび辛スパイス」にもよく似ている。ちょっと持ち帰りのココイチカレーを買ってきて家でかけてみた。
こういうかけかたしている人、たまにいますよね
こういうかけかたしている人、たまにいますよね
さっきの激辛うどんより、むしろこっちの方がしっくりくる。これが辛くないなんて、そっちの方が嘘だ。
「すごい~辛いの平気なんですね」「ええ、これくらい僕にとってふつうですね」(とび辛スパイスをかけ過ぎるのが日常の男の何気ない会話)
「すごい~辛いの平気なんですね」「ええ、これくらい僕にとってふつうですね」(とび辛スパイスをかけ過ぎるのが日常の男の何気ない会話)
いいキャプション書けた。ぜんぜん表情がなくて、野生動物のような迫力もあると思う。こういうやつの消化器系が本当に強いのだ。
もりあがってきました
もりあがってきました
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赤い着色料入れた
赤い着色料入れた

火鍋を食べても汗一つかかない男

ここでもう一度火鍋にリベンジしよう。今度はもちろん辛くない火鍋である。

ダシの材料は以下の通り。
・寄せ鍋のつゆ
・パプリカパウダー
・着色料
・クコの実(杏仁豆腐に乗ってるやつ)
要は赤い寄せ鍋だ。このダシで、1ページ目で食べていたお麩を食べる。
躊躇なく食べられる
躊躇なく食べられる
火鍋を食べても汗一つかかない男のちょっとしたおやつ
火鍋を食べても汗一つかかない男のちょっとしたおやつ
克服したぞ!と思ったけど、ちょっと克服し過ぎた感じがある。なんかもう平気なのが当たり前すぎる。やっていて退屈になってきた。

辛いのが平気でふつうに火鍋を食べている人たちって、こんな感じなのだろうか。今までは「あんな辛い物を平気で食べられるってすごいな」と思っていたのだが「こんな退屈な物を喜んで食べているって逆にすごい」と思う。
強さとは孤独なのでは
強さとは孤独なのでは

唐辛子を皮膚に塗りこんでも平気な男

こういうのはどうだろう。パプリカパウダーに水を加えて練るとペースト状になる。すごく辛そうなペーストだ。
手に持っているだけで痛そうだけれども
手に持っているだけで痛そうだけれども
これを皮膚に塗りこむ
これを皮膚に塗りこむ
唐辛子を皮膚に塗りこんでも平気な男の、ちょっとした塗りこみ癖がまた出てしまった
唐辛子を皮膚に塗りこんでも平気な男の、ちょっとした塗りこみ癖がまた出てしまった
こんな辛そうなものを皮膚に塗りつけても全然痛くない。かなり強い。

でもだんだん何だかわからなくなってきたし、やっぱり寂しくなってきた感じもあるので、この辺りで終わりにしようと思います。

完全に辛さを克服した

写真の中では完全に辛さを克服することができた。舌だけではなくて皮膚も強い。辛みどころか全く何も感じていない(でも少しさみしさ感じる)。

今度「斎藤君って辛い物平気?」と聞かれたら、この一連の写真だけを相手に見せればいい。「辛い物を平気な顔で食べられるかっこいい人」を超えて「とにかく強い人間」と受け取ってもらえる。
これはまた別のところで担担麺を食べたとき
これはまた別のところで担担麺を食べたとき
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