特集 2013年7月28日

画像加工リレー(サントス散歩)

まずは、この画像にミスター林が加工を加えた。
まずは、この画像にミスター林が加工を加えた。
猛暑だったり豪雨だったり、夏になったと思ったら大変な日が続いている。前回のサントス散歩では、照りつける日差しの中を覆面姿でウロウロしていたので熱中症になりかけた。これ以上、覆面姿で外を歩くのは危険だ。どうしたらいい? 頭を抱える私に、ミスター林から1つの提案があった。

今回はメールのやり取りでやってみましょう。 そこで浮上した企画が「画像加工リレー」である。

1枚の画像をミスター林が加工して私に渡す。受け取った私はその画像に更に加工を加えミスター林に戻す。この作業をひたすら繰り返していくのだ。

最終的にどのような画像に仕上がっていくのか?

元になる画像は冒頭の写真である。
シンプル・イズ・ベストをモットーに日々精進中。旅先では早起きをして、その街のゴミ収集の様子を観察するのが好き。


前の記事:松山と東京でパラレル散歩(サントス散歩)

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by ミスター林
by ミスター林
いきなり私が巨大化して現れた。恐らく、手前の私は背後の私に気付いていないという設定だろう。巨大サントスの登場により、空の色もピンク色に染まっている。

オッケー。

この画像に私が加工を加えよう。
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by サントス
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私の故郷であるメキシコをイメージして、全体的にざらついた雰囲気を演出している。そして、サントス散歩には欠かせない男、ミスター林にも登場してもらった。ここからちょっとしたロードムービーが始まってもおかしくない。そういうビジュアルを追求してみた。

ミスター林はこれをどう料理するのか?
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by ミスター林
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ミスター林の脳みそから巨大サントスに向かって矢印が伸びている。これは何を意味しているのだろう?

今回の画像加工リレーにおいて、加工の意図やコンセプトなどはあえて伝え合っていない。送られて来た画像から相手の気持ちをくみ取り、自分なりの解釈で加工を加えていく。

私はこの画像からミスター林の心を読み取り、次のように加工を加えた。
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by サントス
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おう吐している訳ではない。

巨大サントスから滝が流れ、その横にサボテンの花を咲かせてみた。ミスター林の脳みそから伸びた矢印に対する、私なりの答えである。

この画像に対するミスター林のアンサーは?
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by ミスター林
by ミスター林
サントスの滝から小さいサントスたちが誕生した。生命の息吹。マスクマンだから、まずは顔から産まれて後から体が出来ていく、という設定なのだろう。

更に私が新たな要素を加える。
by サントス
by サントス
空をオーロラで包み、白クマさんたちに登場願った。南米から北極へ、加工の舞台を転換させていこうという試みである。

しかし、どうだろう。 要素が増えてきたことにより、徐々に加工スペースがなくなっていく。

ミスター林は、ここからどのような展開を考えるのか?
by ミスター林
by ミスター林
今まで加工してきた画像が、セミナー会場でプロジェクター投影されている。引きで見るとこういうことになっていたのだ。

ミスター林の柔軟な思考が炸裂である。この画像から3段階前に登場した脳みそは、ここへの伏線だったのかもしれない。ミスター林、恐ろしい男である。

これを受けて私が出来ることは、次の一手しかない。
by サントス
by サントス
スクリーンから飛び出したサントスが、セミナー会場で新たな人生を歩み出そうとしている。

この新生サントスに対して、ミスター林はどのようなドラマを与えるのか?
by ミスター林
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サントスが増殖した。ミスター林のイメージは、チューチュートレインであろうか。新生サントスはエグザイルとして生まれ変わった訳だ。

ここまで来て、1つの疑念が私の脳裏をよぎる。

もしかして、ミスター林は私のことを弄んではいないだろうか?

私の頭が滝から落ちている画像あたりから薄々感じてはいた。いや、もっと言えば最初の加工から私は巨大化していた。私は遊ばれているのか? いや、そんなことはない。相手を信じられなくなった時、この画像加工リレーは破綻する。

私はこのセミナー会場を、新たな舞台へと持っていく。
by サントス
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ミスター林の「引きの思想」にあやかって、渋谷のスクランブル交差点へと舞台を移した。

Q-FRONTの巨大スクリーンと三千里薬品のスクリーンに、今までの画像を投影させている。また、「チーム・バチスタの栄光」に、私とミスター林がメインキャストとして出演することになった。

画面手前のミスター林は、タクシーを拾おうとしている。

ミスター林は、このスクランブル交差点をどう展開していくのか?
by ミスター林
by ミスター林
「マトリックスのように野口英世の母の手紙が降ってきてます。
東京にいるものの心の孤独を表しているつもりです。」

ここに来て、ミスター林が加工の意図を少しずつ語り始めた。

まさか野口英世の母の手紙がくるとは、予想だにしていなかった。

私もこれに更なるドラマを加えていこう。
by サントス
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母の手紙に応えるようにして、Q-FRONTに投影される野口英世。

そして、その横にはUFOが現れて牛とミスター林をさらおうとしている。

ミスター林に迫る危機。 ミスター林は、この危機をどう切り抜けるのか?
by ミスター林
by ミスター林
私が空から現れた。

ミスター林の危機を救うのは、巨大化した私なのだ。いつの間にか空を飛ぶ能力も身につけている。

よし、私がUFOからミスター林を救ってみせよう。
by サントス
by サントス
一足遅かった。

UFOにさらわれたミスター林は、宇宙人によって巨大化されて再び渋谷に戻ってきた。 どうする?

ミスター林!
by ミスター林
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異次元から再び現れる巨大サントス。

カオスが極まった感じだ。将棋で言うと、詰んだ状態である。これ以上の手があるのか?

私は初心に戻り、最後の一手を打つ。
by サントス
by サントス
画像加工リレーの出発地点に戻ってきた。ミスター林と私との約束の地。全てはここから始まり、ここで終わるのだ。

約3日間に渡る画像加工の往復が、こうして完結した。自分が加工したものを、相手がどう料理してくれるのか。戻ってくるまでのワクワク感が楽しかった。2人の化学反応によって、結果的に全く予想もしていなかった画像に仕上がった訳だが、特に達成感がないのは何故だろう?

多分、画像加工リレーに終わりはないのだ。
一生、これを続けても答えが出ない。それが、画像加工リレーの本質であり醍醐味なのだろう。
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