フェティッシュの火曜日 2013年8月20日
 

ウナギが無ければタウナギを食べればいいじゃない

見た目はウナギに近付いたが…

まあ食材を見た目で判断してはいけない。中華や台湾料理ではメジャーな食材だと聞くし、案外味の方は素直においしいかもしれない。とにかく実際に食べて確認してみなくては。
まずウナギの代用になるかを検証するため、一品目は蒲焼きを作ってみる。
ウナギorヘビ?と問われればヘビと答えるかも。
ウナギorヘビ?と問われればヘビと答えるかも。
白焼きにすると見た目は少し落ち着いたが、それでもウナギと言い張るにはややユニークか。ヘビの肉だよと言われれば一瞬信じてしまいそう。

でもタレをたっぷり塗って蒲焼きするとそれなりにウナギっぽくはなった。
でもタレをたっぷり塗って蒲焼きするとそれなりにウナギっぽくはなった。
違和感を大量の蒲焼きのタレで塗りつぶしながら焼きあげると、見た目は意外なほどウナギに近付いた。ひょっとしてこれはイケるのでは。
皮もいい感じにウナギっぽい
皮もいい感じにウナギっぽい
さあ、かぶりついてみよう。
さあ、果たしてタウナギはウナギ不足解消の救世主となるのか!?
さあ、果たしてタウナギはウナギ不足解消の救世主となるのか!?
救世主にはならんやろうねぇ…。
救世主にはならんやろうねぇ…。

一口かじった瞬間、「おっ、ウナギじゃんこれ!」と「全然ウナギじゃないわこれ…。」という感想が同時に交錯し、間もなく後者が勝ち残った。
ちょっと身が薄すぎたか?焼きすぎたか?そしてよく見るとやっぱり黒いなあ…。
ちょっと身が薄すぎたか?焼きすぎたか?そしてよく見るとやっぱり黒いなあ…。
どういうことかと言うと、香りはそこそこウナギに似ているのだ。この点では代用魚としてよく挙げられるアナゴにも勝っているかもしれない。しかしそれを打ち消すほどに食感が違いすぎる。脂が少なく、やけに肉質が硬いのだ。ちなみに味自体はタレが強すぎて正直言ってよくわからなかった。
煮アナゴを模した煮タウナギ
煮アナゴを模した煮タウナギ
アナゴのように柔らかく煮ればあるいはと思ったが、やはり硬い。プリッ、ギョリッという食感で魚っぽくない。調理法うんぬんでなく、こういう肉質の魚なのだろう。これはどうやら、ウナギ的もしくはアナゴ的に扱うにはいよいよ向いていないらしい。残念である。
が、せっかく捕ってきたタウナギを無駄にするわけにはいかない。せめて、残った分はきっと美味しく食べてやろうじゃないか。

本場に倣うとすごくおいしい!

ならばタウナギ料理の本場である台湾や中国の調理法を真似しようと、ネットでタウナギの中国名である「鱔魚」を検索してみた。すると「鱔魚麺」なる料理がやたらたくさんヒットするではないか。よし、これを作ってみよう。
刻んだタウナギをニンニク、タマネギ、ニンニクの芽と炒め、オイスターソースやらなんやらで味付けして餡を作る。
刻んだタウナギをニンニク、タマネギ、ニンニクの芽と炒め、オイスターソースやらなんやらで味付けして餡を作る。
とはいえ中国語のレシピは読めないし、揃えられない食材もあったので結局ほぼ我流になってしまった。欧米のSUSHI職人が作る奇抜な創作寿司のように、オリジナルとは別物になっている可能性は否めないが、当たらずも遠からずの出来にはなっただろう。

タウナギ餡を中華麺にかけて完成!
タウナギ餡を中華麺にかけて完成!
ちなみに、しっかり味わえるようタウナギはかなり多めに投入した。現地の鱔魚好きが見たらよだれを垂らすこと請け合いである。
いきなり出されたら何の肉かまったく見当がつかなそう。
いきなり出されたら何の肉かまったく見当がつかなそう。
手前味噌だが、かなりおいしそうに仕上がった。まあ基本的にはごく普通の台湾・中華料理なのだからおいしくなってしかるべきなのだ。懸念材料はタウナギのみである。最終的においしくなるかまずくなるかはこいつの働き次第だ。いざ試食!
豪快にいただきます!
豪快にいただきます!
これは文句なしにうまい。
これは文句なしにうまい。
ああ、これはおいしい。向こうの人々が好んで食べるだけのことはある。炒められたタウナギはサクサクとした歯ごたえで、豚肉と魚の中間のような食感。そこに皮のプリッ、プチッとした独特の歯ごたえが加わる。この不思議な食感がタウナギの魅力に違いない。しかもタウナギの肉は主張が強くない味なので、餡と絡むと何の肉を食べているのかまったく分からない。それほどの新食感。だけどクセは無くおいしい。あっという間に平らげてしまった。

食材には適材適所というものがある

結論をまとめると、タウナギはウナギの代用には向かなかった。しかし同時に、適した調理法によって大化けすることもわかった。ちなみに、聞くところによると中華や台湾料理では普通のウナギは昔からあまり使われず、タウナギの方が重用されるそうだ。適材適所と言うやつだろう。しかし、最初にタウナギを持ち込んだ際に正しい調理法とそのおいしさを広めることができていれば、現代日本における彼らの立ち位置も変わっていたのかもしれないなと思ってしまう。
奈良は金魚養殖が盛んな地域。養魚業者さん曰く、タウナギは池に入り込んで金魚を食べてしまうので嫌われているそうだ。
奈良は金魚養殖が盛んな地域。養魚業者さん曰く、タウナギは池に入り込んで金魚を食べてしまうので嫌われているそうだ。

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