チャレンジの日曜日 2013年9月29日
 

携帯電話に感謝をこめて

さようなら、相棒。
さようなら、相棒。
長年使ってきた携帯電話が、先日とうとう壊れました。
特にこだわりがあった訳ではなく、最新の機能はないけど通話とメールができれば困らないし問題なく使えるのに買い替えるのももったいないよなぁ、などという消極的な理由で使い続け、いつの間にか8年もの歳月が流れていました。
「いっそ壊れてくれたら機種変更するきっかけになるのに」
と常々言っていたものの、いざ壊れてしまうと何だか寂しさを感じてしまい、あっさり次へ乗り換えることを躊躇している自分がいます。
そこで、携帯電話の長年の働きに感謝して労わってみることにしました。
労うことで罪悪感を打ち消し、お互いに新たな道を歩き出したいと思います。
1980年北海道生まれ。 気が付くと甘いものばかり食べている偏った食生活を送っています。

労りその1、きれいにしてあげよう。

携帯電話にはトイレのドアノブくらい菌がいるとか、実は便座並みだとか、さらには便座の倍だなどと諸説ありますが、まぁどちらにしても携帯電話は汚れているということは間違いないようです。
しかも、一般的に2~3年で買い替えられる人が多い中、8年の長期間に渡って使い続けてきたことに加えてかなり粗雑に扱ってきた私の携帯など通常の2倍、いや3倍、もう一声で10倍くらいの菌保有率を誇る雑菌の温床なのではないでしょうか。
「俺達は1+1=2じゃねえ、1+1=200だ!10倍だぞ10倍!」(*)という新日本プロレス名物タッグ・天コジの小島聡選手の言葉を思い出しながら、最後くらいはきれいにしてあげたいと思います。
(*)私の書き間違いではなく小島選手の計算間違いです。プロレス史に残る名言として知られています。
スタンダードなお掃除グッズ。
スタンダードなお掃除グッズ。
軽く汚れを払うブラシ、細かいところの汚れを掻き出す歯ブラシ、ふき取り用の布、台所用洗剤、アルコールを用意しました。
軽い汚れならば台所用洗剤で十分らしいのですが、ここはしっかり除菌して送り出してあげたいと思い、アルコールも用意しました。
ボタンの隙間をブラシで掃除。
ボタンの隙間をブラシで掃除。
いまいち取れないので歯ブラシで。
いまいち取れないので歯ブラシで。
マイクロファイバーのふきんを使ったりもしました。
マイクロファイバーのふきんを使ったりもしました。
唐突に屋外になったのは、掃除しているだけでは写真が地味かと思い、近所の公園に移動したからです。
頑固な汚れは爪楊枝でこそげ落とす!
頑固な汚れは爪楊枝でこそげ落とす!
無心になって掃除しているうち、あることに気付きました。
以前、ドコモから出ていたフィンランドのブランド・マリメッコとのコラボモデル機種が欲しかったのですが、まだ使える携帯があるのに機種変更するなんてもったいない!という無駄なエコロジー精神を発揮してしまい、マリメッコのあの花の図柄を自分で描くという暴挙に出たことがありました
在りし日の姿。描いてから自分に絵心が無いことを思い出しました。
在りし日の姿。描いてから自分に絵心が無いことを思い出しました。
普通のプラモデル用塗料で塗ったため1か月もすると色はほぼ落ちてしまったのですが、あの時の塗料の汚れが未だに残っていたのです。
お前らまだ頑張ってたんだな…と過去の戦友たちの粘りに敬意を表し、しっかりと掃除しておきました。
自分で言うのもなんですが、相当きれいになったと思います。
自分で言うのもなんですが、相当きれいになったと思います。
こんな時間まで磨いた甲斐があった。
こんな時間まで磨いた甲斐があった。

労いその2、キラキラにしてあげよう。

私の携帯電話を見た方は、7割くらいは「年期が入ってますね」、2割は「うわー、懐かしい!」という反応をされます。
残り1割はまちまちですが、今までで一番印象に残っている言葉は、その日初対面だった友人の彼氏から言われた
「まるで爆発事故の遺品みたいな携帯ですね」
という言葉です。
傷だらけでところどころ欠けていて、色が落ちて薄汚いところが爆発事故っぽいらしい。
傷だらけでところどころ欠けていて、色が落ちて薄汚いところが爆発事故っぽいらしい。
確かに、爆発事故の遺品でなければ、持ち主によるひどい虐待があったとしか思えない哀れな姿です。
こんなぼろぼろの姿では舞踏会にも行けません。
そんなかわいそうな携帯をかわいらしくドレスアップしてあげたいと思い、用意したのがこちらです。
キラキラしてます。
キラキラしてます。
数年前のマリメッコの件で芸術的な素養がまったく無いことを露呈していますが、まぁこういうのは貼り付けていってキラキラしてれば何となく可愛く見えるんじゃないかと思うんですけどどうですか皆さん。
キラキラしたのを貼り付けます。
キラキラしたのを貼り付けます。
模様になってるのもかわいいですよね。
模様になってるのもかわいいですよね。
普段はあまり手先を使った作業をすることがないのですが、意外と楽しく作業を行うことが出来ました。
デコりながら、いろいろなことを思い出しました。
水たまりや洗面所、はたまたコップの中と、各種水中に落としてきたこと。ポケットに携帯を入れて自転車に乗っては何度もアスファルトの上に落としてきたこと。
満員電車から降りた時の勢いで、電車とホームの隙間に落としたこともありました。
こんな扱いを受けながら、よく8年間も持ちこたえたものです。
日本の技術力の高さを改めて感じます。
いろんなことを思い出していたら。
いろんなことを思い出していたら。
いつの間にかこんな時間に。
いつの間にかこんな時間に。
こうするとものすごく時間をかけたようですが、最近は日が暮れるのが早いので、実際は2時間ちょっとくらいなんですけどね。
そうして出来上がったものがこちらです。
一言で表現するならば、ダサい。
一言で表現するならば、ダサい。
キラキラしているのはかわいい、模様になってるのもかわいい、ドーナツもかわいい、と、自分の思うかわいいものをすべて詰め込んでみたところ、とんでもなくダサいです。
天コジが1+1=200で10倍(原文まま)の最強タッグチームなのに対して、こちらは1+1+1がマイナスの残念なチームとなってしまいました。
分かっています、素材が悪いのではなく私のセンスが悪いせいだということは。
でも、悪趣味なキラキラが目に付くおかげで傷とか凹みとかどうでもよくなりました。
でも、悪趣味なキラキラが目に付くおかげで傷とか凹みとかどうでもよくなりました。

労いその3、衝撃から守ってあげよう。

ここまで携帯がぼろぼろになってしまったのは、やはり無防備な状態でよく落としていたからでしょう。
そんな扱いへの贖罪の気持ちを込め、専用携帯ケースを作りたいと思います。
用意したのはプチプチ。
用意したのはプチプチ。
プチプチを手頃な大きさに切り、布と合わせて
プチプチを手頃な大きさに切り、布と合わせて
縫い合わせます。
縫い合わせます。
これまでの流れで私が手先を使った作業が得意ではなくセンスもないということはお分かりかと思いますので、安心して出来上がったケースをお見せすることが出来ます
適当すぎる造形。
適当すぎる造形。
ノープランで作り始めたので、これが限度でした。
私の裁縫技術のひどさは、小学生の頃家庭科でボタンを付けていた時に「見た目はともかく、丈夫そうにできたね!」と言われたことに始まります。
高校生になった頃にはもはや技術を磨くことは諦め、授業の課題で作るパジャマのボタンホールを英語の課題を見せることと引き換えに友人にやらせたりしていました。
長年の苦労の末に得たものがこれでは、何のご褒美にもなりませんね。申し訳ない、携帯。
プチプチに守られて意外と快適なんじゃないか…と信じたい。
プチプチに守られて意外と快適なんじゃないか…と信じたい。

労いその4、ストラップで着飾らせてあげよう。

お土産でもらったり自分で旅先で買ったり何故か職場でもらったりで、ストラップがたまってきました。
私は貧乏性なので「使うのがもったいないし、かわいいのはいざと言う日のために取っておこう」と使わずにきましたが、スマホにしたらストラップを使わなくなるという話を耳にしますし、この携帯電話にたまりにたまったストラップを全部つけてかわいくしてあげようと思います。
全部で9個。思ったよりも少なかった。
全部で9個。思ったよりも少なかった。
キャラクターものと甘いものが好きである、という私の嗜好が色濃く表れているラインナップとなっています。
他にもくまモンやご当地キティちゃん数体、武藤啓司のキャラクター・武藤ベアーのストラップがあったはずでしたが、使わないうちに無くしてしまったようです。無くすくらいなら使っておけばよかった!
付けてみると、意外と重量感ありました。
付けてみると、意外と重量感ありました。
4つ目くらいからごちゃごちゃした感じが出てきましたが、9個になると統一感も何もない、いかにも家にあったものを全部付けてみました感がすごいです。
すっきり洗練された携帯ライフを目指す方は、ストラップは多くても3つ、出来れば2つ以内におさめることをお勧めします。

労いその5、快く送り出してあげよう。

8年間といえば、生まれたての赤ちゃんも小学生になっているくらいの年月です。
こんなに長い間ともに過ごした携帯電話とのお別れが、ドコモショップで引き取ってもらって終わりだなんて寂しすぎるじゃありませんか。
これが恋人ならば喫茶店で水でもかけるところですが、私の生活を助けてくれた大切な仲間との別れです。ここは盛大に送り出してあげたい。
ということで、送別会です。
ということで、送別会です。
思えばこの8年間、いろいろなことがありました。
私も携帯を(物理的に)傷付けたこともあったし、携帯によって私が(間接的に)傷付けられた日もありました。でも、今となってはそれもいい思い出です。
ちなみに、私が間接的に傷付けられた思い出とは、
「私の携帯の3倍くらい分厚いのに重さは半分だなんて、スカスカですね!」
「それ、らくらくホン?」
「F使ってるなんて珍しいですね」
「ガラケーにしても、もっといいのあるよね?」
「それ、私が4個前くらいに使ってたのと同じだ」
「お金ないなら貸そうか?」
といったもので、まぁ今にして思えば大したことないですね。
アルコール除菌後なので、堂々とテーブルに置けます。
アルコール除菌後なので、堂々とテーブルに置けます。
私の青春のそばにはいつだってこの携帯がいました。人生で3回くらいしか行ったことのない合コンもこいつと一緒でした。
友達が連絡先を聞かれて番号交換している中、
「その携帯、赤外線とかないよねー?」
と言われ、私だけ誰からも連絡先を聞かれなかったなぁ。赤外線付いてたけど。
地味な人間こそ積極的に振る舞わないとね!という結論になりました。
地味な人間こそ積極的に振る舞わないとね!という結論になりました。

ありがとうさようなら、携帯電話。

私が携帯電話にしてあげられることなんてこれくらいですが、出来る限りのことはやってあげたと満足しています。
自己満足かもしれませんが、今まで心のどこかにあった機種変更に対する躊躇いは無くなり、ようやく新しい道を歩き出せそうです。
今までありがとう、携帯。
そしてさようなら、携帯。
回収されたレアメタルが歩む新しい道、応援してるよ!

でも、最近の携帯事情は8年前よりも選択肢が多すぎて決められず未だに機種変更できずにいて、今も悪趣味なデコ携帯は我が家にあります。
こうなったら早く機種変更したいので、どうすべきなのか誰か教えてください。やっぱりiPhoneでしょうか。
専用ケースに入れて高いところから落としてみたら、あまり衝撃を吸収しなかった。
専用ケースに入れて高いところから落としてみたら、あまり衝撃を吸収しなかった。
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