はっけんの水曜日 2013年10月30日
 

お札が好きすぎて「架空紙幣」を作った人

実在しない国の架空の紙幣
実在しない国の架空の紙幣
実際には存在しない想像上の国の「架空紙幣」を個人的に作っているという人がいるらしい。

「架空の地図だとか架空の路線図というのは聞いたことあるけれど、架空の紙幣というのはあれじゃないの、子供銀行券みたいなものでしょう?」とお思いの方も多いかも知れない。

でも、「架空紙幣」はそんな子供だましのおもちゃではなかった。
西村まさゆき 西村まさゆき(にしむらまさゆき)
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。
> 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26

てきとうではない「それっぽさ」がすごい

先日、当サイト「プープーテレビ」で連載中の森翔太さんにお会いしたとき、名刺として渡されたのがこれだった。
板垣退助の百円札みたい!
板垣退助の百円札みたい!
名刺……なのだが、どうみても「お札っぽい何か」だ。

しかも、よく見ると緻密な彩文(曲線を組み合わせた幾何学的模様)、額面や発行元の書体など、デザインの端々から、てきとうにつくったものではないという本気さがじわりとにじみ出ており、作者のお札に対する「いつくしみ」や「尊敬の念」というものがビンビン伝わってくる。
「森翔太印刷局製造」や記号の書体がそれっぽくて震える
「森翔太印刷局製造」や記号の書体がそれっぽくて震える
これは相当なお札好き(お金好きではない)に違いない……。

駄菓子屋でよく売っている、お札のデザインをそのまま流用して文字だけ子供銀行券に変えたようなオモチャとは一線を画した「それっぽさ」に、ぼくすっかり惹かれてしまった。

これはぜひ会って話を聞きたい

これらの「架空紙幣」を制作したのは都内在住の会社員oloさんだ。
わざわざ作品をもってきてくださったoloさん
わざわざ作品をもってきてくださったoloさん
話をうかがう前に、まずはその「架空紙幣」のいくつかを見ていただきたい。
二千円ではなく、偽円。昭和初期ごろの紙幣っぽい
二千円ではなく、偽円。昭和初期ごろの紙幣っぽい
現在日本で使用されている紙幣をイメージした「誤万円」
現在日本で使用されている紙幣をイメージした「誤万円」
「ワンダーランド銀行券」ふしぎの国のアリスをモチーフにしている
「ワンダーランド銀行券」ふしぎの国のアリスをモチーフにしている
ヴェリスト中央銀行券 5000ヴェスメ紙幣。
ヴェリスト中央銀行券 5000ヴェスメ紙幣。
当サイトライター土屋さんのイカ・タコ本(http://wtbw.net/ikatako.html)の付録しおり
当サイトライター土屋さんのイカ・タコ本の付録しおり
キャエルーラ国立銀行券 20000スカラ紙幣
キャエルーラ国立銀行券 20000スカラ紙幣
カリオストロ中央銀行券 1000カリオストロリラ紙幣
カリオストロ中央銀行券 1000カリオストロリラ紙幣
ネクターレ連邦銀行券 1000アルメント紙幣
ネクターレ連邦銀行券 1000アルメント紙幣
プチ銀行券 5000テクス
プチ銀行券 5000テクス
めくるめく架空紙幣の数々。ここにあげたものはほんの一部である。

それぞれに「これはアフリカの国っぽい」とか「あの映画がモチーフでは?」などという想像がどんどんふくらみ、とても楽しい。

特に、最初にあげた日本風の架空紙幣は、パラレルワールドの紙幣のようで見てるとワクワクしてくる。

しかも、潜像風の模様まで再現されているのだ。
傾けると「1000」の文字が浮かび上がる「潜像模様」風の模様も再現
傾けると「1000」の文字が浮かび上がる「潜像模様」風の模様も再現
「誤万円」の潜像風模様
「誤万円」の潜像風模様
潜像とは、お札をかたむけて見ると、インクの盛り上がりによって「1000」「NIPPON」などの文字が浮かび上がって見えてくるというあれだ。

架空紙幣は傾けても文字は浮かび上がらないが、線の幅を微調整することによって、正面から見てもなにか文字が書いてあるかのように見せている。

潜像の仕組みを理解してないとできない技だし、相当すきじゃないとこんなこと思いつかない。

oloさんとは一体どんなひとなのか?


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