フェティッシュの火曜日 2013年11月26日
 

ボールペンをゼロから自作する

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ボールペンって異常に安くない?

事務用のボールペンは1本数十円と、ほとんど投げ売りみたいな価格で売られている。「安かろう悪かろう」かといえば、そんなわけでもなく、普通に高品質である。メイドインジャパンのすばらしさよ。

なぜ安いのか。簡単に作れるからだろうか。うそだ。ボールとか入ってるし、けっこう難しそうじゃない?実は僕でも作れるんだろうか。いやまさか、そんなことは…。

そういうわけで(どういうわけだ)、今日は自分でボールペンを作ってみます。メイドインジャパン vs メイドイン俺。
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。

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まずはサインペンから

ボールペンを作ってみます、と宣言した矢先で恐縮だが、最初に作るのはサインペンだ。だってボールペンって超難しそうなんだもん。いきなり作って失敗、「ダメでした〜!」おしまい、となるとこの記事はもうグダグダである。ので、先にちょっとした実績を作って保険をかけておくのだ。
パイプをいっぱい買ってきた。
パイプをいっぱい買ってきた。
この2本を使おう
この2本を使おう
ホームセンターにはいっぱいパイプが売っていてすごい。アクリル、よくわかんないナントカ樹脂、ステンレスや銅、木材。あわせて2千円くらいかかった。冒頭でボールペンの値段の安さについて触れたが、今回サインペンと2本作っても1本あたり千円。メイドインジャパン vs メイドイン俺、すでに勝負が付いた。
まずはドリルで丸材に穴を開けた
まずはドリルで丸材に穴を開けた
カッターで削って
カッターで削って
のこぎりで切断
のこぎりで切断
ペンの先端部分です
ペンの先端部分です
サインペンの構造は簡単だ。インクの入った管にペン先が刺さっていて、ペン先に染みこんだインクで文字が書ける。

と堂々と言ってはみたものの、全く調べてないので違うかもしれない。でもいい。「車輪の再発明」という言葉があるが、ここではサインペンを再発明するくらいの気概で行く。
パイプも適当な長さに切ると、見た目は既にペン
パイプも適当な長さに切ると、見た目は既にペン
あとは先端の穴に細いペン先を差し込んで、インクを入れれば完成。

なのだが、改めて考えてみると、ペン先の素材って、あれ何なんだろう。今までサインペンは何度も使ってきたが、一度も疑問に思ったことはなかった。インクが水性か油性かとか、そんなことばかりにこだわってきた。俺、サインペンのこと全然わかってなかったんだな。(別にわかってるつもりもなかったのですが)
これは市販のペン。繊維質で、おそらくフェルト?的ななにか??
これは市販のペン。繊維質で、おそらくフェルト?的ななにか??
ホームセンターの素材コーナーを見てもそれっぽいものがなかったので、今回は家にあったこれを使うことにした。
綿棒
綿棒
繊維質で、ある程度形が整っていて、細長い。
赤ちゃん用のものを使ったので、太さもいい感じである。
ちょうどいい
ちょうどいい
サインペン、できた
サインペン、できた

なんか鉛筆っぽい

実際にインクを入れて使ってみよう。
インクも何なのかよくわからなかったので墨汁を使いました。
インクも何なのかよくわからなかったので墨汁を使いました。
入った
入った
樹脂パイプに透けるインク、綿のペン先と、これだけサインペン要素が揃っていながらも、なおも全体に鉛筆っぽさが漂ってしまう木製パーツの存在感がすごい。
あ、垂れた
あ、垂れた

インクが垂れる

ペンを作るに当たって、スムーズな書き味が得られるかどうかだけを心配していた。でも実際手を動かしてみると、違った方向での難しさがあることがわかる。まさかインクが垂れるとは。

察するに、ペンの上端が開放状態なせいではないか。ここを密封すれば、インクが垂れると中の気圧が下がるので、インクが垂れにくくなる。はず。
セロハンテープで手抜き密閉
セロハンテープで手抜き密閉
密封してみると、うーん微妙に、なんとなくではあるがインクが垂れなくなった気がする…。
では試し書き
では試し書き
!
うおお
うおお
普通に書けている!
勘だけで作ったのに、想定以上、ほぼパーフェクトといっていい出来である。

ただ、やっぱり市販品にはかなわないところも。
ペン先が曲がってしまう
ペン先が曲がってしまう
綿棒じゃやっぱりヤワだったのだ。しかし何を使えばよかったのか。このサイズ・形状でそんなに硬い繊維質の素材が思い浮かばない。ここはメーカー各社の熾烈な開発争いの成果なのだろうか。

あとから調べてみたところ、サインペンのペン先はアクリル繊維というものだそうだ。ここで「あー、その手があったか!」みたいな素材が登場すると、それに思い至らなかった自分がちょっと悔しいのだが、今回はアクリル繊維。なにそれ?という感じで、むしろ清々しい。

次はいよいよボールペンに取りかかります。

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