フェティッシュの火曜日 2013年12月17日
 

今や自由研究となったねるねるねるね

ねるねるねるねからひろがった知育菓子の世界。開発者に話をきく
ねるねるねるねからひろがった知育菓子の世界。開発者に話をきく
寿司をつくるお菓子の動画を見た。粉を水に入れてごはんを作っていた。すごい。

これは知育菓子とよばれるジャンルで、あのねるねるねるねからの派生商品なんだそうだ。知育か。あれは魔女のばあさんがどろどろかきまぜてるものじゃなかったんだ。

一体いつのまにそんなことに。開発した人に話をきいた。
1980年生。明日のアーというコントのユニットをはじめました。動画コーナープープーテレビも担当。記事はまじめに書いてます
> 個人サイト Twitter(@ohkitashigeto) 明日のアー

そもそも説明できないお菓子

「何?ってきかれたら説明できないですからね。お菓子というしか。"ねるねるねるねみたいなもの"としかいいようがない。

そこが強みで28年やってこれたのかなって思うんですけど」

現在のねるねるねるねをはじめとする知育菓子の開発にたずさわる津田未典さんは語る。そもそも何であるか説明できないものを28年間ガンガン売り続けてるのはすごい事態だ。

(ちなみに津田さんは"ねるねる"と呼んでたので以下、ねるねる)
ねるねるねるね。白い粉に水を入れると色が変わり、もうひとつの粉を入れるとまた色がかわってふくらむお菓子。生誕28年、30代以下は特になじみ深いか。
ねるねるねるね。白い粉に水を入れると色が変わり、もうひとつの粉を入れるとまた色がかわってふくらむお菓子。生誕28年、30代以下は特になじみ深いか。

すでにネットで人気、というかうちでやってた

「デイリーポータルさんだとすでにこういう記事がありましたよね。ネットでの人気はこれで火がついたんじゃないですかね」

[参考]最近の知育菓子がすごい

「あ〜、ありましたね〜」と横で編集部の安藤がいう。「ぼくら11年やってるんで、どこ行ってもネタがかぶるんですよ〜、あはは」と笑っている。

あははじゃない。だれも下調べしなかったパターンである。あの記事がネットの人気に火をつけてなかったら、ぼくら二人、研究所におくられて酸でとかされていただろう。
クラシエフーズの津田未典さん。商品を開発する人。
クラシエフーズの津田未典さん。商品を開発する人。

ここにあるのは粉だ

そもそもねるねるねるねには由来がある。駄菓子屋に売られていた粉ジュースだ。

「その前は粉末ジュースの素っていうのを会社的にはやっていて。"ワタナベのジュースの素"というやつなんですけど。粉なんです。ここにあるのも中に入ってるのは粉なんです。基本、粉から作ってるんです」

――粉!?

「そうなんです。粉でお弁当もおにぎりもからあげも、虫も」
これが全部粉。(といっても二種だけキャンディー)
これが全部粉。(といっても二種だけキャンディー)

基本的には粉でなんでもできる

――食品なら粉でなんでもできるんですか?

「基本的にはそうですね、粉の技術さえあれば。そういうフレーバーをつかえばそれなりには近いものが」

なんと、ここにあるのは粉だった。粉ジュースの子孫だったのだ。粉でジュースを作ってた会社が、粉をねって色をかえ、今では粉でハンバーガーやお弁当、はては昆虫などをつくっているのだ。

あれが今やこうなっている。歴史ってときどきよくわからないことになっている。
「パンのもと」「ポテトのもと」「ハンバーグのもと」「ケチャップのもと」粉と水でできる、未来のハンバーガー
「パンのもと」「ポテトのもと」「ハンバーグのもと」「ケチャップのもと」粉と水でできる、未来のハンバーガー

粉でなんでもつくる会社

――色がかわったり、粉ができることって他にどんなのがあるんですか?

「粉をつかって、かたまる、ふくらむ、色が変わるというのができますね。

最近のはレンジも使います。レンジOKにすると加熱でふくらむのが使えるので、今までゼリー系とかクリーム系がほとんどだったんですけど、パン生地とかできるようになりました」

あとで作ったがパンが出来上がるのは笑ってしまう。粉とレンジでパンを作るって、それはレンジパンとして世の中にあることだ。
ハンバーガーのパンは粉を水でといてレンジにかける
ハンバーガーのパンは粉を水でといてレンジにかける

魔女がかきまぜないねるねるねるね

今のねるねるねるねを見ると小学生女子向けの色づかいになっている。こんなにポップなものだったっけ。魔女がぐつぐつ煮てるイメージだったんだけど……

「2011年に大きいリニューアルをしまして。それまであやしさを訴求してたんですけど、あらためて今の子供たちがどう思ってるのか調査しまして」

あやしいなとは思っていたが、あのあやしさは意図されたものだったのか。

――子ども集めて、お前らどう思ってんだって?

「みんなねるねるは知ってるんですよ。600人くらいにきいて90%は知ってるんですが、ねるねるが何かわかってない。

以前は全部イラストで説明も一切入れてなかったんです。"ねるねるねるねですけどどうぞ"ってパッケージだったんですけど、写真や説明を入れたり。そこから売り上げがまた上がったりとか」
説明は色が変わるひみつにまで及ぶ
説明は色が変わるひみつにまで及ぶ

ネタバレしてるねるねるねるね

――うわ〜、ふくらむ理由まで書いてる!

「もうネタばれですよね。なんで色が変わるかって、今まで内緒にしてたことをもうオープンに。

重曹と酸をたすとあわになるので、いわゆるふくらし粉ですね。ホットケーキにも使う。親御さんにむけては怪しいイメージがついてたので」

ふくらむのが重曹と酸で、色がかわるのが紫キャベツの色素、ねるねるねるねの正体は理科の実験だったのだ。

「えっ!大道芸やってるあのおっさんが、天才数学者ピーター・フランクル!?」みたいな感じだ。

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