フェティッシュの火曜日 2013年12月24日
 

ハリセンボンの皮は針を全部引っこ抜いて食べるとけっこう美味い

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沖縄などではハリセンボンの皮を剥いで身をから揚げや汁物にして食べる。その名のとおり針のようなトゲがびっしり生えた皮は捨ててしまうのが一般的である。
しかしなんと、台湾ではそのトゲだらけの皮をも食用にするのだという。一体どうやって!答えはシンプル。「一本一本ひたすら引っこ抜く」のだ。
1985年生まれ。生物を五感で楽しむことが生きがい。好きな芸能人は城島茂。
> 個人サイト Monsters Pro Shop

市場には無い!

聞いただけで気の遠くなる話だが、わざわざそんな手間をかけてまで食べるということはそれだけ美味しいということだろう。そう考えると試さずにはいられない。ハリセンボンは沖縄では「アバサー」と呼ばれ、少々値は張るものの割と一般的な食材。市場へ買いに行こう。
ハリセンボン類は皮を剥がれた姿で市場に並ぶ。これはやや短めの針が特徴的なネズミフグという種類。
ハリセンボン類は皮を剥がれた姿で市場に並ぶ。これはやや短めの針が特徴的なネズミフグという種類。
ここで重要なことを思い出した。沖縄の市場で売られているハリセンボンは皆、すでに皮をきれいに剥がされているのだ。
皮を剥いでみると意外なほどボディーの肉付きは貧弱で、代わりに顔がでかい。食べるところが極端に少ないのもハリセンボンの特徴だ。
皮を剥いでみると意外なほどボディーの肉付きは貧弱で、代わりに顔がでかい。食べるところが極端に少ないのもハリセンボンの特徴だ。
市場のおばさんに剥いた皮を買い取れないかと尋ねてみた。すると、海人(うみんちゅ)の方が獲ったその場で皮を剥いてから市場へ卸しているため、残念ながら不可能であるという返答をいただいた。
では直接分けてもらうからその海人さんを紹介してくれと頼んでみる。しかし今度はハリセンボンを専門に狙う海人はおらず、その日その日にたまたまハリセンボンと遭遇できた海人だけが獲っている程度なのでそれもあまり現実的でないとおっしゃる。
おお、早くも八方塞がった。
確かに以前に漁港で競りを見学したときも、ハリセンボンはすでに裸だった。
確かに以前に漁港で競りを見学したときも、ハリセンボンはすでに裸だった。

なら自分で獲ればいい

いや、まだだ。一番単純明快な方法が残っている。人に頼らずとも自力で捕獲してしまえばいいのだ。
日が落ちる頃に漁港へ
日が落ちる頃に漁港へ
ハリセンボンを捕まえるのはとても簡単だ。漁港を歩きながら岸際を泳ぐハリセンボンを探し、タモ網で掬ってやればいい。
ライトで照らしてもなかなか逃げない
ライトで照らしてもなかなか逃げない
ハリセンボンはさほど数が多い魚ではないのだが、動きがのんびりしている上に警戒心が薄い。よほど針を使った鉄壁ガードに自信があると見える。そんなわけで探せば意外と簡単に見つかるのだ。ちなみに、ハリセンボンを探すなら夜の方が見つけやすい気がする。
そっとタモ網を水面に入れ、掬うだけ。
そっとタモ網を水面に入れ、掬うだけ。
とにかくのんびりしている魚なので、掬うのも簡単だ。こちらに気づくとゆ〜っくり方向転換して逃げようとするが、落ち着いて丁寧に網を差し出せば、かなりの確立で捕獲できる。

無事確保!簡単すぎる。
無事確保!簡単すぎる。
今回も小ぶりではあるが、この方法で難なくハリセンボンを数尾キャッチできた。ハリセンボンはやたら身肉が少ないので、このサイズは普通なら逃がしてやるところだ。しかし今回は皮も食べるのでこれでよしとしよう。ちょっとかわいそうだが。
陸に揚げた直後。まだ自分の身に何が起きたのか理解していない様子。
陸に揚げた直後。まだ自分の身に何が起きたのか理解していない様子。
写真を撮っていると、いまさら膨らんで威嚇してきた。違う意味でびっくりだ。
写真を撮っていると、いまさら膨らんで威嚇してきた。違う意味でびっくりだ。
ハリセンボンの顔は角度によってやたら男前に見えたりする。
ハリセンボンの顔は角度によってやたら男前に見えたりする。
背後から見ると、シルエットも模様もなおさら魚と思えない。
背後から見ると、シルエットも模様もなおさら魚と思えない。
ちなみに、水や空気を吸って膨らでしまうとすぐには元に戻れない。そのまま逃がすと潜れずに水面をちゃぷちゃぷ泳いで行くのでたいへんかわいい。
ちなみに、水や空気を吸って膨らでしまうとすぐには元に戻れない。そのまま逃がすと潜れずに水面をちゃぷちゃぷ泳いで行くのでたいへんかわいい。

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