ちしきの金曜日 2014年2月14日
 

シャイニングの顔ハメをつくる

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映画「シャイニング」が好きでたまらない。
日本にシャイニングっぽいホテルがあることを見つけ、わざわざ泊まりに行ったこともある(シャイニングなホテルに泊まる)。最近、シャイニングの謎に迫るドキュメンタリー映画「ルーム237」が公開され、初日に観てうなってきた。

ルーム237を観たおかげでシャイニング熱がまた高まってきたので、以前からずっと作りたいと思っていたシャイニングの顔ハメを作ることにした。
1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。

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シャイニング顔ハメとは

映画の後半にジャックニコルソンが斧で洗面室の扉をぶちやぶり、そのスキマから顔を出して嫁さんを脅すシーンがある。映画シャイニングのポスターなどでもお馴染みのあのシーンだ。今回のシャイニング顔ハメは、あれをどこでも誰でも再現出来ることを目的としている。

作り方は簡単。

1.要らない扉を用意する。
2.斧で穴をあける。

たった2工程でシャイニング顔ハメの完成だ。最初はそんな風に簡単に考えていたが、実際やってみるとこれが簡単ではなかった。

扉を探す旅

まずは扉が必要だ。ホームセンターなどで扉を購入するのが一番早いと思ったが、ふと、実家のリフォームを思い出した。
最近、実家のお風呂とトイレをリフォームしたのだが、その際、トイレの扉を新しくするとプラス6万円かかると言われたらしく、母が悩んでいた。6万円は高いから今のままでいいだろう、と僕が説得した経緯があって「扉は高い」という認識が僕の中にある。

廃材を取り扱う業者に電話で問い合わせてみた。

「要らない扉を譲ってもらえないでしょうか?」

廃材屋さん曰く、確かに扉は流れてくるけどそれを譲ることは法律上無理とのことだった。廃材をリサイクルして売っているお店から購入するのが良いのでは? と提案されたが、廃材のリサイクルショップで取り扱う扉は、通常の扉よりも高価なことが多い。

早速、暗礁に乗り上げたシャイニング顔ハメプロジェクト。

どうしたものか、林さんに相談すると、

「Twitterで呼びかけてみたらどうでしょう?」

とアドバイスをいただいた。
Twitterですよ!と林さんからのアドバイス(画像はイメージ)
Twitterですよ!と林さんからのアドバイス(画像はイメージ)
Twitterで扉が集まります?

と内心疑いながら扉を探している旨をつぶやいてみた。すると、沢山の方からリツイートされて「要らない扉を探しています」というつぶやきが拡散されていった。結果、2人の方から「要らない扉あります」という返信をいただいた。Twitter凄い。Twitterで募集したら小さい家一軒くらい建っちゃうんじゃないだろうか。

ラーメン屋さんに扉が

最初の扉情報は、江古田のラーメン屋さんからだった。休憩室で使っていた扉が要らなくなったのでどうですか? とのことである。是非、見せて欲しいと返信して、翌日、ラーメン屋さんに伺う約束をさせていただいた。

扉の写真を送ってもらってから判断、という方法もあったのだが、そのラーメン屋さんが「横浜家系ラーメン」のお店だったことに惹かれてしまった。

横浜家系ラーメン。横浜生まれ川崎育ちの僕にとって、それは青春の味である。最近、横浜家系ラーメンのお店が増えてはいるが、あの頃食べた青春の味とはだいぶ違う。今回メッセージをくれたラーメン屋さんはどうだろうか?
江古田の五十三家(いそみや)さん
江古田の五十三家(いそみや)さん
メニューからしておいしそうだ!
メニューからしておいしそうだ!
メッセージをくれた店主さん
メッセージをくれた店主さん
店構え、メニューの感じ、店主さん。どれをとってもいい感じである。しばらく出会えなかった青春の味を、ここでなら味わえるかもしれない。

扉の件は置いといて、早速ラーメンをいただくことにした。

らーめん(並)を頼む。
安い値段設定が嬉しい
安い値段設定が嬉しい
ラーメンが出来るまでの間、厨房を観察した。そこには大きな寸胴が3つ置いてある。きちんとスープを仕込んでいる証拠だ。寸胴が置いてないラーメン屋は信用するな、とラーメンの番組で観たことがあるから間違いない。
これが横浜家系ラーメンだ!(トッピングはおまけしてくれました)
これが横浜家系ラーメンだ!(トッピングはおまけしてくれました)
出来上がったラーメンを眺め、まずレンゲですくったスープを一口飲んでみる。するとどうだろう。高校時代の記憶が一気に蘇ってきた。

当時通っていた「自慢亭」というラーメン屋さんの味。そこには「金欠ラーメン」というメニューがあって、お金のない高校生たちは半額で食べることが出来た。ある日、友人が金欠ラーメンの会計に1万円札を出してしまい、店主がほろ苦い表情を浮かべていたことが昨日のことのように思い出される。

そう、家系ラーメンはこの味でないと!

店主さんにこの感動を伝えたかったのだが、うまい言葉が見つからず、

「どうもご馳走さまでした。また、食べに来ます」

とだけ伝えた。

江古田まで来た甲斐があったというものだ。ありがとうございました。必ずまた来ます。


いや、違う。扉だ。

僕はここに、扉を見に来たのだった。ラーメンの味で郷愁に浸っている場合ではない。

要らなくなった扉はお店の裏に置いてあるらしい。
お店の裏に扉が
お店の裏に扉が
お店の裏にまわって扉を見せてもらった。
要らない扉
要らない扉
そこには随分と立派な扉が置いてあった。高さにして2メートル以上、アコーディオン式の木製扉である。試しに持ってみたらずしりと重いし、叩いてみるとかなり固い。持って帰るのが大変そうだ。この重厚な板に穴をあける方法も分からない。

とりあえず、一旦検討させていただくことにしてこの日は江古田を後にした。

Twitterに寄せられた、もう1件の情報を確認してから判断しよう。

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