コラボ企画 2014年3月17日
 

むかしの絵葉書に写っている場所を探す

鯛の宮神社から200階段へ

さて、残り2枚の絵葉書、絵葉書3の記念碑、そして絵葉書4の「呉市街全景」を探しに行きたいと思う。

絵葉書3の 呉鯛宮記念碑は「鯛の宮神社」に今でもあるという。二河公園から自転車で10分ほどの場所に鯛の宮神社はある。
先っぽ見えてますね、あれですよ
先っぽ見えてますね、あれですよ
階段……なげえ
階段……なげえ
長い階段を登り切ると、記念碑はその姿を現した。
全く同じ形だー
全く同じ形だー
これで間違いないですね
これで間違いないですね
この記念碑は正式には「第六潜水艇殉難慰霊碑」といい、明治四十三年(1910)に起きた潜水艇の遭難事故で亡くなった14人を慰霊するための塔で、今でも事故のあった4月15日には遺族が集まり慰霊祭が行われている。

ここはさすがに全く同じものが残っていたので発見が早かった。

さて次は200階段である。ここ、鯛の宮神社からも200階段が見える。
あのへんまで階段で登るのか……
あのへんまで階段で登るのか……
同行してくれた編集部の安藤さんは「わー、城みたいでかっこいい」などと無邪気にはしゃいでいたけれど、ぼくは「200階段」という名前に内心戦慄していた。

おばちゃんといっしょに登る

鯛の宮神社から200階段へ向かう途中、情報収集のため八百屋で買い物するおばちゃんにも絵葉書4について話を聞いてみた。

ところが、このおばちゃんたちも大正ぐらいまで前の事になるとさすがに分からないらしい。

とくに、おばちゃんたちは他の土地から呉に嫁いできた方が多いので、よけいわからないという。

しかし、親切にもおばちゃんたちは色々と貴重な意見を出してくれた。

八百屋のおばちゃんは「これ(絵葉書4)をみるとずいぶん先まで町が続いているけれど、200階段からだと海がもっと近くにみえるんじゃない?」という疑念を新たに出してきた。
200階段なら家の近くよー
200階段なら家の近くよー
もし、それが本当ならばとんだ無駄足になってしまう。

すると、買い物に来ていた靴屋のおばちゃんは「いや、でも200階段を登り切った場所から観光客はあまり行かない川原石駅方面の景色だったら近いかもしれない」という。

しかし、そこでクリーニング屋のおばちゃんはいう。「200階段よりもっと高いところのような気がするけど、灰ヶ峰とか」

侃々諤々であり、大変ありがたいが、議論がまったくまとまらない。

ちなみに灰ヶ峰ってどこですか? ときくと、あそこだよと指をさしてくれた。
あそこだよ
あそこだよ
ひー!
ひー!
登山である。

自転車だと絶対無理だし歩いて登ると日が暮れて遭難の危険が伴う。

そこで、ここは一旦200階段を登って、景色を確認し、違っていたら呉の観光案内所にもう一回行って話を聞いてみようということになった。
冗談でも言ってみるものだなー
冗談でも言ってみるものだなー
そこで、同行してくれた安藤さんが「おかあさんも一緒に登りますか?」と冗談で言ったところ、靴屋のおばちゃんが「あぁ、えぇよ、どうせ今日か明日に墓参りしようおもっとったし」ということで、本当に200階段を一緒に登ってくれることになった。
靴屋のおばちゃん歩くの結構早い
靴屋のおばちゃん歩くの結構早い
200階段の入口。ここから登るのか
200階段の入口。ここから登るのか
靴屋のおばちゃんは200階段を登り切った場所の近くにお墓があるらしく、この階段を登ってよくお墓参りに行くらしい。

70すぎとは思えない足腰のつよさである。

これぐらい健康に歳をとりたいと思う。バンジージャンプで筋肉痛になっている場合ではない。
手すりを掴みながら、10段づつ休憩を取りながら登る
手すりを掴みながら、10段づつ休憩を取りながら登る
後ろを振り返るとこんなことに!
後ろを振り返るとこんなことに!
坂とか階段というよりも、崖である。
!
これも「スーモ地元自慢」で加工。勝手にいい絵になっておもしろい。
そんな急な崖にへばりつくように家が建っている。

もともとは海軍の指揮官のような偉い人がこの辺りに住んでおり、建物も和洋折衷のモダンな住宅が多く、高級住宅街だったそうだ。

しかし、住人の高齢化が進み、現在では空き家になっている家屋も多い。
休憩(ぼくの顔が険しいのはしんどいから)
休憩(ぼくの顔が険しいのはしんどいから)
階段をのぼること二百三十数段、ついに頂上のあたりに到着した。
あれ? なんか違う
あれ? なんか違う
うーん、やっぱり、海が近すぎるし、後ろの風景がぜんぜん違う。ちなみに絵葉書4はこちら。
やっぱり全くちがいますね
やっぱり全くちがいますね
海が近すぎですね
海が近すぎですね
靴屋のおばちゃんが言っていた川原石駅方面に向かってみる。
200階段を登り切った場所にある中学校の裏手の崖がそうなのだが、実際に行ってみると……。
こちらもコンパクトすぎる
こちらもコンパクトすぎる
さっきよりかは絵葉書に近づいたかもしれないけれど、こちらもやはり海が近いし、海の先に見える島が多い。絵葉書4だと島が見えないのだ。
おばちゃんが墓参りしてる間に雪が降ってきた
おばちゃんが墓参りしてる間に雪が降ってきた
わざわざ地元の人に案内してもらったのに、違ってた。痛恨の結果である。これはもういちど観光案内所に行って話をきいてみなければなるまい。

実は、観光案内所では午後から呉の歴史や地理に詳しいボランティアの方が来られるのだ。
その人達のお知恵を拝借したい。
200階段を下山したところでおばちゃんに「ガンス」(すり身を揚たもの)をごちそうになった。うまかった!
200階段を下山したところでおばちゃんに「ガンス」(すり身を揚たもの)をごちそうになった。うまかった!

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