ロマンの木曜日 2014年4月3日
 

猫100匹・島民15人の島に行く

ネコに馴れる

私は被写体としてのネコは大好きなのだけれど、なれ合うタイプではない。怖いのだ。ネコの爪は凶器だ。ネコが多いこともあり、ネコ同士の喧嘩もよく目にする。私が神父ならば聖水をかけるかもしれないような声をあげガンを飛ばし合っている。悪魔がいる。
悪魔に取り憑かれたような声で喧嘩している
悪魔に取り憑かれたような声で喧嘩している
しかしそんなことは言っていられない。ネコ写真はネコの目線に合わせて撮るのがいいと思うので、しゃがんで撮っているとネコが乗ってくるのだ。この地域の大地主ですが、みたいな感じで堂々と来るので何も言うことができない。
乗ってくる
乗ってくる
爪が痛かったりするが、恐怖という感覚はやがて麻痺してきて、怖いという感覚がなくなる。最初は嫌いだったけれど、結婚する同級生カップルはこのような感じなのだろうか。同窓会で、「え、結婚したの!」と驚くやつだ。私はそもそも同窓会に呼ばれたことがないので推測だけれど、きっとこんな感じのはずだ。
挨拶するようになる
挨拶するようになる
同じネコと何度もすれ違うので(毛の感じが似ているだけで実は違うかもしれないが)、手を上げて「よ!」と、同じ講義を受ける友達のような感じで挨拶をしてしまう。ネコは一瞥するだけだけど。ネコを怖いと思いながら、船に乗っていた数時間前を懐かしく感じる。
これだけいれば麻痺するよね!
これだけいれば麻痺するよね!

新たなる趣味に目覚める

ネコに対する恐怖がなくなるだけでなく、ネコの新たなる可愛さに気がつくようにもなった。それはネコが私の好みのタイプの女性に似ているということだ。冷たい感じが好きなのだけれど、ネコがまさにそうなのだ。
私を見ない
私を見ない
体は私の方を向いているけれど、横や後ろが気になるのか、コチラを向いてくれない。甘ったるい声で「こっち向いてよ」と言っても、向かない。あきらめて立ち上がった頃にコチラを向く。この感じが私の心のそういう部分をがっちりと掴んだ。
全然こっちを向かない
全然こっちを向かない
僕を見てよ!
僕を見てよ!

猫島の魔法

この島へは一日二往復、船が出ている。午前の便と午後の便だ。午前の便は島に着いた5分後に長浜港に向かい出発するので、帰りは必然的に午後の便となる。午後の便は15時過ぎに着いて、一時間後に長浜港に向け出航する。そのため多くの観光客は午後の便で来て、1時間だけネコを楽しむらしい。
時刻表!
時刻表!
午前の便で来るのはよっぽどのネコ好きか、暇な人なのだ。私は後者に当たる。タイムイズマネーの現代においては多くの人がさくっとネコを楽しむのだ。もっともこの島はネコを探す手間はないのでネコだけなら1時間でも十分に堪能できる。
すごい!
すごい!
午後の便は人も多く、ネコを心得ている人も多いようだ。エサを持参してくるのだ。そのためアイドルのライブ会場のような盛り上がりを見せる。エサを持っていない人間などスルーである。眼中にもないようだ。
誰もコチラを見ていない!
誰もコチラを見ていない!
あの蜜月な日々を思い出してほしい。僕の膝で海を一緒に見たこと、僕と視線を合わせなかったことなど、あの春の太陽のような暖かな日々を。

しかしどのネコも思い出さない。もう私など全く興味がないようだ。エサの前で愛など無力なのだ。

しかしネコを恐いと思っていたのに、ネコに相手して欲しいと願うのは、やはり猫島の魔法なのだろう。戻ってきてからはキチンとネコが恐い。魔法はとけるのだ。
猫島の様子
猫島の様子

レンズを買ったら猫島へ

そもそもネコを怖いと思っている人がなぜ猫島に行ったかと言えば、カメラのレンズを買ったからだ。よいレンズにはネコが一番栄える気がする。よりかわいく写るのだ。視線をいただければさらに嬉しかったのだけれど、それはそれでゾクゾクしてよかったので、またレンズを買ったら猫島に行こうと思う。レンズを買ったら猫島なのである。
ゾクゾクする瞬間!
ゾクゾクする瞬間!

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