フェティッシュの火曜日 2014年5月20日
 

今の子は投げない?カラーボール工場見学

熱々のカラーボールが出来上がる
熱々のカラーボールが出来上がる
昔遊んだカラーバットとカラーボール。あのカラーボールの工場が埼玉にあって見学できるらしい。

行ってみるとラジオを流しながらおっちゃんが一日中機械を動かしている。意外と職人仕事だった。

しかも今は外国製品に押されたり子供がボール投げなくなってて大変らしい。おお、大丈夫か、おれたちのカラーボールは今。
1980年生。明日のアーというコントのユニットをはじめました。動画コーナープープーテレビも担当。記事はまじめに書いてます

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> 個人サイト Twitter(@ohkitashigeto) 明日のアー

埼玉県吉川市。周囲は住宅なんですが、駅からむかえにきてもらうような場所でした
埼玉県吉川市。周囲は住宅なんですが、駅からむかえにきてもらうような場所でした
埼玉県吉川市。名物は田んぼの中のナマズというのどかな場所にカラーボールの工場がある。株式会社石山の社長、石川さんが工場を案内してくれた。
株式会社石山の石川さん。石川さんのお父さんが28年前にはじめた工場らしい。
株式会社石山の石川さん。石川さんのお父さんが28年前にはじめた工場らしい。

今やカラーボールといえば

迎えにきてくれた石川さんは車に乗るなりカラーボールといえば何だと思いますかと訊く(※)。えっ、野球のカラーボールじゃないんですか。

石川さんのところでアンケートをとったところ一番は防犯カラーボールだったらしい。そういえばそうか。今カラーボールといえばぶつけて色つける方らしい。ぶっそうな世の中だ。

待てよ。そういえば今カラーボールで遊んでいる子供を見ない。これからする話はカラーボール業界がきゅっと締まっていく話だ。

※『美味しんぼ』でありそうな出だしだ
カラーボールはこういう塩ビパイプと同じ塩化ビニル
カラーボールはこういう塩ビパイプと同じ塩化ビニル
塩ビの粉と可塑剤を入れてまぜる
塩ビの粉と可塑剤を入れてまぜる

カラーボールの歴史

――カラーボールって日本で作ってたんですね

「うちが今創業28年目か、1985年から。この業界十数社あったんですけど、今残ってるのは国内で4社だけです。

実際にお店に並んでるボールの9割以上が輸入です。残ってる4社は中国メーカーとの戦いというかね。100均屋さんで3個100円だと一般のお客さんはそっちで買っちゃうんですよね」

――いつ頃からあるものなんですか?

「一番最初は軟式テニスみたいなゴムボールが主流でした。戦後なんかはずっとそれがありまして、カラーボールというのはここ40年くらいのものですね。

ゴムボールだとカラフルなものもなかったですし、色のついたピカピカのツルツルのボールでということでその頃はずいぶん売れていたようですね」

太古の昔からあるようなイメージでいたが40年前。遊ぶのが小学生までとすると……今25〜52歳くらいがカラーボール世代か。狭いか、いや妥当か。
混ぜる機械
混ぜる機械
混ぜたものを真空にして泡を抜く機械
混ぜたものを真空にして泡を抜く機械

スタートがピークだった

――そんなむちゃくちゃ古くもないんですね

「古くはないですけど新しいものでもありませんので、定番というか、なくなることもないかぎり盛り上がることもないのかなと。

スタートからピークが続いてて、バブルがはじけて遊びの種類も変わってきてということだと思いますね」

スタンダードな商品を作ってるところはどこもそうかもしれないが、「スタートがピーク」「盛り上がることもない」とはっきり言うのには驚く。それを毎日作ってるのに、だ。
できたどろどろの材料でカラーボールを作るとこんな透明に
できたどろどろの材料でカラーボールを作るとこんな透明に

徐々に下火になってったカラーボール

――石川さんはカラーボール作って長いんですか?

「入ったのは2000年頃くらいですかね。その頃は下火も下火ですね。ま、下火といいつつ今はそこからかなり下がってきてますね」

――下火になるまでに何か大きなことがあったんですか?

「ま、なんもないと思いますよ。単純に遊びの多様化でじわじわと。テレビゲームが全盛だったりしますんで。

昭和46年生まれの僕らの中学生くらいにはファミコンの一番最初のやつが出てましたから。あそこら辺からですかね、遊びの仕方が大きく変わったのは」

あのインパクトは身におぼえがある。ところでいわゆる"鬱展開"の話が続いてるが、ゲーム以外の玩具があれ以降ずっと鬱展開な可能性はある。それも世界中で。
なので色を作って混ぜる。この工場では色も作る
なので色を作って混ぜる。この工場では色も作る
工場見学でも好きな色を作ってくれる
工場見学でも好きな色を作ってくれる

遊ぶ場所がない

――今子供はカラーボールで遊んでないんですか?

「遊びの多様化ということもありまして、ずいぶん減っています。

私自身はカラーボールで遊んだのは56年とか。ドリフが全盛というか、ああいう時代の遊びですよね。道路でなかあてみたいなのやったりとか。公園でも普通にやってましたからね。

今は公園でも『ボール遊び禁止』と書いてあるところ多いですね。市によるとカラーボールはいいらしいんですが、書きようがないと」

そうだ、カラーボールはよく袋小路の道路でやっていたなあとノスタルジーに浸りそうになったが、もちろん死ぬ可能性もあるな。道路で遊ばない今の子はかしこくなった。
材料が出来上がるまでは3時間くらい。このあと奥で焼く
材料が出来上がるまでは3時間くらい。このあと奥で焼く

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