ひらめきの月曜日 2014年5月26日
 

3Dプリンタでゴミができた!!

3Dモデル化されたゴミたち
3Dモデル化されたゴミたち
最近、といわずここ2年くらい、ずっと3Dプリンタが話題である。「なんでも作れる魔法の機械!」「ものづくりの革命!」みたいなもてはやされ方をしているが、もてはやされればもてはやされるほど、「もっとショボイ使い方ができるのでは…」などと考えてしまうのだ。
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。
> 個人サイト nomoonwalk

唐突にメッセージが

きっかけは、Twitter経由で届けられた一通のメッセージであった。

「石川さんの記事に触発され、大学に新しく入った3Dプリンターを使って、3D紙クズを作ってみました。」
やばい
やばい
写真を見ると、そこには白と茶色、2つの紙くずが並んでいた。
白が紙くず、茶色がそれを3Dプリンタで複製したもの。
これが時代の寵児、3Dプリンタの成果か。ショボイ。ショボくて最高だ…!

元はといえば

以前、僕は「3Dプリンタでゴミを作る」という記事を書いた。以下あらすじ。

・3Dプリンタをもっと無価値なことに使いたい
・丸めたティッシュを3Dプリンタで作ってみるのはどうか
・使ったことのない3Dモデリングソフトで適当にデータ制作
・3Dプリンタで出力してみたものの、でてきたものは金魚のフンみたいな正真正銘のゴミ……。

という、なんとも切ないオチの付いた企画であった。
モデリングしたティッシュ
モデリングしたティッシュ
出力されたゴミ
出力されたゴミ
そしてあれから2年、そんなことはすっかり忘れていた僕の元に、突然届いたのが冒頭のメッセージである。

自分が断念した夢を、作品として結実させた若者がいた!その場ですぐに約束を取り付けて、後日見せてもらいに行ってきた。

若い才能がゴミを

この作品を作ったのは慶應義塾大学の学生、小林さんという方であった。
「両手にゴミ」状態の小林さん
「両手にゴミ」状態の小林さん
慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスの図書館に最近、3Dプリンタや3Dスキャナ、刺繍ミシンなどを備えた「ファブスペース」という場所ができたらしい。そこで何か作ってみようと、ためしに出力してみたのがあの「3D紙クズ」なのだそうだ。
寄りで見たところ。こうやって実物を見てみると、、紙くずというより丸めた湿布っぽい
寄りで見たところ。こうやって実物を見てみると、、紙くずというより丸めた湿布っぽい
ゴミ箱が似合う
ゴミ箱が似合う
問題:3D紙クズはどこにあるでしょうか
問題:3D紙クズはどこにあるでしょうか
正解は
正解は
ここ
ここ
驚くほど地面(地べた、というべきか)になじむ。

作った翌日にはゴミ箱の上に置いて一日展示を試みたそうなのだが、これがゴミであることになんの疑問も持たなかった掃除のおっちゃんにより、捨てられてしまう。
あわてて「作品なので捨てないでください!」と駆け寄ったそうだが、「作品なんて捨ててないよ」と、指摘してもなお気づいてもらえなかったという。

これが普通の作品であれば由々しき事態だが、しかしこの場合、掃除のおっちゃんは完全に悪くない。だってゴミなんだから。むしろゴミとしての高い評価を得られたと喜ぶべきであろう。
そして最後まで誰も記帳してくれなかったという展示ノート
そして最後まで誰も記帳してくれなかったという展示ノート
ちなみに小林さん、4月に入学したばかりの新入生だそうである。前途有望すぎる。

新作「ゴミの砂」

今回の取材にはもう一つの目的がある。共作という形で、小林さんの次回作をこの場で制作してしまおうと思っている。コンセプトは「ゴミの砂」である。

お土産屋に売ってる「星の砂」ってあるじゃないですか。小瓶に詰まった砂の一粒一粒が星形をしてるやつ。あれの、一粒一粒がゴミの形をしてるバージョンです。
本物はこんなの(この記事より</a>)
本物はこんなの(この記事より

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