フェティッシュの火曜日 2014年7月29日
 

料理を振る舞える飲食系同人誌イベントに製麺機本で出る

ラーメンを粉から作っても怒られない同人誌即売会に、製麺機の本を持って参戦しました。
ラーメンを粉から作っても怒られない同人誌即売会に、製麺機の本を持って参戦しました。
世の中には飲食系の同人誌オンリーの「グルメコミックコンベンション」、略してグルコミというイベントがあって、そこでは自主制作本の頒布だけではなく、自作料理を振る舞うこともできるらしいという情報が、5月中頃にツイッターやフェイスブックから流れてきた。それは楽しいに違いない。

次回の開催は7月6日。せっかくだからお客さんとして参加するのではなく、本と料理を出すサークルとして参加したほうが、おもしろいに違いない。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。

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> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

グルメコミックコンベンション、略してグルコミの概要

このグルコミを主催している人は、どっかのイベント会社とか出版社とかではなく、飲食系の同人誌を愛する一般の方だそうで、「飲食系オンリーのイベントがあればいいのにー」と思い立ったのをきっかけに、自らはじめたのだそうだ。

1回目、2回目は本の販売だけだったのだが、だんだんと規模が大きくなってきて、3回目には念願だったキッチン併設の会場となり、4回目となる今回は、参加サークル数が倍増して、調理可能なサークルが24チーム、一般参加が46サークルにまで急成長。

ちなみに一般参加といっても、自分が気に入っている缶詰やレトルト食品などの販売が可能で、さらにはお酒などを無料で振る舞うことも可能らしい。
詳しくはグルコミのオフィシャルサイトをどうぞ。
詳しくはグルコミのオフィシャルサイトをどうぞ。
さて飲食系同人誌のイベントにサークルとして出るからには、当たり前だが自作の同人誌が必要になる。

以前「私的標本 捕まえて食べる話」という、サメとかエイとかザリガニとかを捕まえて食べる話をまとめた本を作ったが、これに出てくるような料理は、「全ての作業を会場内キッチンにて処理した物」というルールだと無理なものばかり。
デイリーポータルZの記事をリライトしたものが多いですが、紙で読むとまた印象が違うのです。
デイリーポータルZの記事をリライトしたものが多いですが、紙で読むとまた印象が違うのです。
エイを発酵させた世界で二番目に臭い料理であるホンオフェとか絶対ダメだ。

やはり販売する本と関連した料理を出すべきだろう。となると、本を新たに作らなくてはいけない。

学園祭でモテたいからとバンドを組んで、いきなりCDを作ってしまうような話である。絶対売れないパターンだ。
以前作ったホンオフェ。イベントの禁止事項に「生き物の解体(鹿、猪、鴨、鮪等)」とあったが、禁止しないとやろうとする人がいるということなのだろうか。
以前作ったホンオフェ。イベントの禁止事項に「生き物の解体(鹿、猪、鴨、鮪等)」とあったが、禁止しないとやろうとする人がいるということなのだろうか。

家庭用鋳物製麺機の同人誌を作ろう

私が本を作るだけの情報を持っていて、料理も振る舞えるテーマといったら、やはり「製麺機」だろう。

製麺機といっても、最近話題のフィリップスから出ているヌードルメーカーみたいなものではなく、昭和の時代に一部地域でのみ愛された、鋳物の家庭用製麺機だ。
ここでいう家庭用製麺機とは、こういうやつのことです。
ここでいう家庭用製麺機とは、こういうやつのことです。
もうとっくに生産終了しているし、もはや使っている人も少なくなった道具をテーマにした本を作ったところで誰も買わないんじゃないかという気もするのだが、古い車とかバイク、あるいは戦車や戦闘機の本なんていうのもあるくらいだから、古い製麺機の本があってもおかしくはないだろう。同人誌だし。

さっそくページ構成を考えて、一緒に本を作ってくれるメンバーを集める。ライター陣には私の製麺経験不足を補うために、製麺機の存在を教えてくれたヒデちゃん、そして二郎系ラーメンを自作したりしているマダラさんを召集。

本のデザインは、イツミさんという友人に丸投げすることにした。
ヒデちゃんとイツミさんが山形在住なので、山形までいって打ち合わせという名目の飲み会を開催。
ヒデちゃんとイツミさんが山形在住なので、山形までいって打ち合わせという名目の飲み会を開催。
マダラさんはツイッターでのやりとりのみで、一度も会ったことがなく、とりあえず釣りでも行きましょうとなったのだが、まさかの満船で私が乗れず、30秒くらい港で立ち話をしただけの仲。
マダラさんはツイッターでのやりとりのみで、一度も会ったことがなく、とりあえず釣りでも行きましょうとなったのだが、まさかの満船で私が乗れず、30秒くらい港で立ち話をしただけの仲。

写真はプロカメラマンにお願いしました

製麺機の素晴らしさを本というメディアで伝えるにあたって、一番のカギとなるのは、その重厚かつ浪漫を感じさせるフォルムを伝えるための写真。グラビアである。

そこでだ、同人誌としては卑怯な気もするのだが、料理雑誌の「dancyu」などで活躍中しているカメラマン、オカダタカオ先生の自宅に製麺機を持ち込んで、撮影をしてもらうことにした。
グラビア撮影される製麺機。いいよー、いいよー、ちょっと歯車回してみようか―。
グラビア撮影される製麺機。いいよー、いいよー、ちょっと歯車回してみようか―。
プロカメラマンに本気モードの撮影をしてもらった。この恩はいずれ返します。生麺とか生魚とかで。
プロカメラマンに本気モードの撮影をしてもらった。この恩はいずれ返します。生麺とか生魚とかで。
緊迫した撮影現場で、「これは縦位置なの?横なの?」とか、「背景は何色にするの?文字は入るの?」とか、オカダ先生にいろいろと尋ねられたのだが、細かいことは何も考えていなかったので、私の目はずっと泳いでいたと思う。

そんなこんなで撮影してもらった写真の一部を、ぜひ見ていただきたい。これはやばい。
バーン。これにどんなコピーを入れてやろうか。
バーン。これにどんなコピーを入れてやろうか。
ドーン。質感や機能など、伝わってくる情報量がとても多い。
ドーン。質感や機能など、伝わってくる情報量がとても多い。
ジャーン。バンドのアー写風。製麺機を何台も持っていてよかった!
ジャーン。バンドのアー写風。製麺機を何台も持っていてよかった!
さすがはプロカメラマンの作品である。俺の製麺機ってこんなにかっこよかったのか。

よし、これで勝ったも同然だ。グラビアのページ数を増やしちゃえ。

コミックの要素も加えておこう

製麺本の中身は、製麺機の基本的な使い方、ライター陣によるレシピやコラム、魅力満載のカラーグラビアなど、すでにボリューム満点の情報量なのだが、この本を販売するのが「グルコミ」という、「グルメコミック」のイベントであるということも少しは考慮するべきだろう。

そこで私が考えるグルメコミックの要素を、イスが主人公の人気アニメーション「いすのまちのコッシー」などを製作している「qmotri」の夏川憲介さんに描いていただいた。
「小野式低加水麺!」っていうコピーを入れたい。
「小野式低加水麺!」っていうコピーを入れたい。
「小野式製麺機(両刃型)を身にまとった、聖闘士星矢っぽい戦士のイラスト」という訳のわからないオーダーに、これ以上ない答えがかえってきた。股間がやばいね。

これに「製麺所聖屋(せいめんじょひじりや)」というタイトルをつけて、デザイナーの手でカラーにしたものを、裏表紙として使わせていただいた。

そしてもう一つ、「艦これ」という戦艦と少女の組み合わせが流行っているらしいので(やったことはないけれど)、製麺機と少女を組み合わせた「麺これ」というのを、田中としひささんというイラストレーターにお願いした。田中さんは「うどん会」というサークルで、グルコミ会場にて手打ちうどんを打つ製麺仲間だ。
両刃型の小野式製麺機を、ツインテールで見事に再現!胸元のロゴと、重そうな靴がかっこいい。
両刃型の小野式製麺機を、ツインテールで見事に再現!胸元のロゴと、重そうな靴がかっこいい。
このイラストに、それっぽいロゴやら色やらがついて、私の「製麺の主張」という詩を組み合わせてみた。

これでグルメコミックの要素もバッチリである。

イベント前日に本が完成!

本の制作スタートが遅かったため、デザインを担当するイツミさんの作業時間が1週間くらいしかなったのだが、どうにかイベント前日に本が到着。

もちろんモニター上では確認していたのだが、やはり紙に印刷されたものは印象が違い、予想以上に笑いがこみあげてくる仕上がりとなった。もちろんいい意味で!
A4フルカラー表紙込みで32ページ。裏と表、それぞれ額にいれて飾りたい。
A4フルカラー表紙込みで32ページ。裏と表、それぞれ額にいれて飾りたい。
タイトルに関しては、悩んだ挙句に「趣味の製麺」とした。あくまで趣味としての製麺だし、この本を作ったことも趣味みたいなものだし。

完成した本を見たある人が、「dancyuみたいな写真だ!」と褒めてくれたが、dancyuの仕事をしているカメラマンが撮ったので、それって正解。

カメラマンとデザイナーがプロなので、ぱっと見た感じの同人誌っぽさがゼロである。裏表紙に印刷所のロゴが入っているあたりが、ちょっと同人誌っぽいですかね(少し印刷代が割引になるのよ)。
そして山形のヒデちゃんからは、オマケ用の缶バッヂが届いた。やばいね。
そして山形のヒデちゃんからは、オマケ用の缶バッヂが届いた。やばいね。

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