特集 2014年8月11日

かき氷、マスカルポーネ汁の作り方

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この夏、かき氷が大ブレイクしている。

中でも注目されているのは「進化系かき氷」。今までになかったシロップをかけるというヤツで、野菜シロップかけたり、シャンパンかけたり、様々な種類が出ている。

その中でも、どうしても気になるのが、マスカルポーネのシロップだ。

マスカルポーネ、くせのない白いチーズだ。

しかし、かき氷にチーズ? 変わっている。

食べてみたい!

と思って、当初は食べ歩きを計画したのだが、遠方にあるお店と、六本木にあるお店が有名で、しかも2時間以上待たないと食べられないとか。

この炎天下で2時間以上。夏風邪で病み上がりの私にはムリ……!

そんなわけで、家で作ろうと、ネットを検索したのだが……レシピが見つからない(7月末現在)。

よし、無いなら作ろうホトトギス。
埼玉生まれ。電子書籍『初恋と座間のヒマワリ』(リイド社刊)発売中。最近、ほぼ毎日ブログを更新していますので、良かったら読んでください。

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まずは、近所の「ブレイク間近」と言われているかき氷屋さんに行って、勉強することにした。
はちみつレモン。
はちみつレモン。
お店の氷って、フワフワだ。業務用のかき氷マシンが、いい仕事をしている。

うん、美味しいね。でも氷で800円もするのって……冷静に考えるとスゴイ。
いちごミルク味。
いちごミルク味。
いちごの季節じゃないけど、いちごが乗っている。かなり生に近い、コンポートか何かをシロップにしたもの、という感じ。生じゃないから、酸っぱさはない。

しかしこう、いちごミルクって、なんて揺るがない美味しさなんだろう。
抹茶かき氷。
抹茶かき氷。
場所を変えて、別のカフェで抹茶かき氷。

別に天然氷で作っていなくても、業務用かき氷機でけずれば、やはりふわふわである。

うーん、高い自宅用かき氷機を買ったら近いものが作れるかもしれないが、そんな予算もないし……。

かき氷機、入手

1280えん、だったそう。
1280えん、だったそう。
ビックカメラかどこかでかき氷機買おう、と思ってたら、友人が「買ったけど使ってないからあげる」と言って、かき氷機をくれた。ヴィレッジヴァンガードで購入したそうである。マ、マシンじゃなくて雑貨じゃないか!!

このローファイなかき氷機でどこまで出来るか。勝負である。

マスカルポーネ汁を、とにかく、それが作れればいいわけだ。

まずは輸入食品屋カルディで、マスカルポーネと生クリームを購入。
マスカルポーネ!
マスカルポーネ!
なんで生クリームも? と言うと、マスカルポーネってティラミスの材料になるチーズなんだけど、その時に一緒に生クリームが使われるので、相性がいいはず、と思ったのです。
マスカルポーネってこんなチーズです。
マスカルポーネってこんなチーズです。
室温に戻したら、うまく混ざりました。
室温に戻したら、うまく混ざりました。
そして、氷にもひと工夫しました。
牛乳を凍らせました。
牛乳を凍らせました。
牛乳を凍らせました。

なぜなら、いま、韓国で流行ってるかき氷のベースが、牛乳の氷だってことを聞いたから。
牛乳氷……。
牛乳氷……。
さあ、けずるざんすよ。
さあ、けずるざんすよ。
おっ、出て来た。
おっ、出て来た。
出来た! 繊細な氷が!!
出来た! 繊細な氷が!!
そんなわけで、

・マスカルポーネと生クリームは同量でミックス、砂糖少々
・アクセントに練乳
・ベースは牛乳かき氷


というものが出来上がりました。
白いです。
白いです。
うーん、白くまみたいな味。

……マスカルポーネってほぼ、チーズの味はしないので、いわゆるチーズくささはない。でも特有の味はする。

しかし、マスカルポーネと生クリームと牛乳の味の境目がなくなってて、美味しいんだけど、ちょっともの足りない感じ。

そもそも「氷」ではないし。

食べたあとの爽やかさも足りない。牛乳飲んだ時の充実感に近いものは感じるけれども。

そのあと私は1週間、マスカルポーネ汁と格闘して、割合変えてみたり、ベースを氷にしてみたり、いろいろやってみたのだが、

チーズが多過ぎると生クリームに溶けないし、
チーズ多め、生クリーム、牛乳という配合だともの足りないしで、
結局、
マスカルポーネ1:生クリーム1
がいいようであった。

いちばんうまくいったのは、マスカルポーネ汁、単体ではなく、

ベース:牛乳と水を割って凍らせたもの
トッピング:アボガドをミキサーでくだき、砂糖で味をつけたもの

だった。
練乳もぶっかけております。
練乳もぶっかけております。
マスカルポーネ汁だけより、果物とか一緒にトッピングしたほうが、断然イイ!

しかもこのアボカドマスカルポーネ、ケーキみたいな味なのだ。

アイスクリームとか、ジェラートとか。そんな味がした。

(ベースは水+牛乳にしてしまったが、普通の氷でもオッケーかも)。

確かにこれを業務用かき氷機で作ったら、かなり美味しいだろうな……。
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いちごけずり風に挑戦

かき氷機で、ほかにやりたかったことがある。

それは、北海道展などに出展している、「イチゴの凍ったのをスライスして練乳かけて売ってる」人気の食べ物。

あれ、家で出来ないかなあ、と思って。

……で、八百屋さんに行ったのだけれど、もうイチゴのシーズンじゃないので、イチゴは買えなかった。

なので味の強そうなフルーツを買ってきて、凍らせてみた。
メロンをきざんで、ジップロックに入れて凍らせます。
メロンをきざんで、ジップロックに入れて凍らせます。
カチカチですよ。
カチカチですよ。
あっさり出来た、メロンけずり。
あっさり出来た、メロンけずり。
あら、ちょっとヤダ、安いメロンなのに美味しい!!

凍らせたら、甘さが足りなくなるかな? と思っていたのだが、そんなこともなく、不思議な噛みごたえにメロメロ。
そして練乳をかけると……。
そして練乳をかけると……。
練乳をかけると、いきなり極上スイーツに!

練乳って最強だなあ!

メロンけずりは、今後もやってみたい。でも皮むいて凍らせるのが、手間なんですよねえ。

他にもフルーツでやってみた。
ももけずり。
ももけずり。
桃は、美味しいんだけど、あの桃の食感を殺してまで、かき氷にする必要はなかったかも。

練乳かけても、イマイチ合わない。何故だろう。
キウイけずり。
キウイけずり。
……すすすすすす、すっぱい!!

生で食べるとそんなにすっぱくないのに、凍らせると際立ってしまう。

練乳かけてもすっぱい。

もももキウイも、ピューレにして、かき氷にかけたほうが、美味しいんだろうな、と思った。

こういうの、試食してみないと、分からないものだなあ。

おまけ:韓国で流行ってるかき氷

韓国で流行ってるかき氷も、再現してみた。

いま、きなこが流行ってるんですって。
きなこかき氷。
きなこかき氷。
牛乳を凍らせたものをけずったかき氷をベースに、砂糖ときなこをまぜたものをトッピング。

うーん、新食感。パサパサするー!

家にあったハチミツをかけてみたら、ひー、いきなりガッツリ系スイーツになった。

こんな軽い食べ物なのに、何故か、おなかがふくれる気がする。不思議。

本国では、上に、お餅乗せて食べるみたいよ。

2時間待っても食べたいよ

そんなわけで、1280円のかき氷機と格闘した1週間であったが、「かき氷は、1日2食でいっぱいいっぱい」という、自分の限界が分かった。

そんなに食べられません。

でも本当は、マスカルポーネかき氷、六本木のあの店と、熊谷のあの店に、食べに行きたいよ。

自分が作ったマスカルポーネ汁には、結構自信がある。

でも多分、まったく違うものなんだろうな……。

体調が万全に戻ったら、「答え合わせ」するために、食べに行きたい所存です。
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