フェティッシュの火曜日 2014年8月26日
 

うどんでざるを編めば「ざるうどん」だ!

その土地の食文化を生地に練り込んだ、「ざるうどん」を編んでみました。
その土地の食文化を生地に練り込んだ、「ざるうどん」を編んでみました。
暑い夏は冷たいざるうどんがおいしい。そこでうどんの麺でざるを編んで、「これが本当のざるうどん!」って言いたいだけの記事を書くことにした。そう、ただの言葉遊びだ。

こういうネタは家で一人で黙々とやってもおもしろくないので、なんとなく富山県氷見市までマイ製麺機を送り込み、その土地の食文化をうどん作りを通じて学びながら、地元の方々を招いてのワークショップ形式で開催してみた。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

まずは地域密着型スーパーでお買い物

氷見市でざるうどんを編むにあたって、まず最初にやってきたのは、地元民御用達のスーパーである。

今回の企画では、ざるうどんを完成させるだけでなく、ざるうどん作りを通じて、氷見の食文化を学ぶという隠れた狙いがあるのだ。

うどんの生地に練り込むもの、トッピングする具にするもの、つゆのだしとして使うもの。そういったものを氷見在住の友人に案内してもらいながら買い求める。

氷見の食文化を、一杯のざるうどんの中に編みこんでやろうではないか。
加賀藩献上御用達、江戸中期からの歴史を誇る「氷見糸うどん」があるのか。
加賀藩献上御用達、江戸中期からの歴史を誇る「氷見糸うどん」があるのか。
地物の野菜売り場で見つけた「ささげ」。これ、編めないかな。
地物の野菜売り場で見つけた「ささげ」。これ、編めないかな。
富山の食文化といえば昆布。スーパーにたくさんの種類がある中で、切れば編めそうなやつをセレクト。
富山の食文化といえば昆布。スーパーにたくさんの種類がある中で、切れば編めそうなやつをセレクト。
地元氷見産の醤油を発見。調味料も地元にこだわりたい。となると日本酒は高澤酒造の曙だな。
地元氷見産の醤油を発見。調味料も地元にこだわりたい。となると日本酒は高澤酒造の曙だな。
新湊のイカスミ入りの塩辛いいね。黒作りは生地に練り込んだらおもしろそうだ。
新湊のイカスミ入りの塩辛いいね。黒作りは生地に練り込んだらおもしろそうだ。
贅沢に氷見牛をシャブシャブにしてざるうどんに盛ってみようかな。
贅沢に氷見牛をシャブシャブにしてざるうどんに盛ってみようかな。
私は旅行に行くと、必ず地元スーパーに立ち寄るのだが、宿泊先がホテルとか旅館だと、せっかくの珍しい食材を買っても料理することができない。

しかし今日はざるうどんを作るという大義名分と使える台所があるため、好きなだけ買い物ができるのだ。これが楽しくてしかたがない。

やはりスーパーの食品売り場は、眺めるものではなく実際に購入してこそだ。

地元の人と一緒にやります

今回うどんを編む場所は、富山県氷見市における持続的市民文化芸術環境活動をしているアートNPOヒミングの、素敵なカフェスペースをお借りした。

ざるうどん編みを持続的な文化芸術につなげる自信は一切ないが、このヒミングの人達、そしてカフェの常連である地元のおっちゃん達と、力を合わせて一緒に作っていきたいと思う。
カフェ de 製麺。自分以外は氷見周辺在住というアウェーでのワークショップ開催。
カフェ de 製麺。自分以外は氷見周辺在住というアウェーでのワークショップ開催。
「本日の講師を務めさせていただきますアマチュア製麺家の玉置です」 という挨拶の写真なのだが、緊張で全然笑っていなかった。
「本日の講師を務めさせていただきますアマチュア製麺家の玉置です」 という挨拶の写真なのだが、緊張で全然笑っていなかった。
本日の流れ。テーマを「氷見を編む」と、大きく出てみた。
本日の流れ。テーマを「氷見を編む」と、大きく出てみた。

氷見の食文化を練り込んだ生地作り

まずはうどんの生地作りから。普通に小麦粉と塩と水だけで作るのではなく、そこにさっきスーパーで買ってきた食材を加えて作るのがポイントだ。

この作業によって、氷見の食文化を生地に練り込むという意味合いと、ざるを編んだ時の色合い的な見栄えという、2つの要素を満たすのである。
茶漉しに入れた黒作りを水で洗い、黒い液体を作成。
茶漉しに入れた黒作りを水で洗い、黒い液体を作成。
氷見には稲積梅という在来種の梅があるそうで、それで作った梅干しの梅酢を用意していただいた。
氷見には稲積梅という在来種の梅があるそうで、それで作った梅干しの梅酢を用意していただいた。
あまり氷見とは関係ないけど、夏らしくトマトジュースも使ってみようか。
あまり氷見とは関係ないけど、夏らしくトマトジュースも使ってみようか。
こちらは氷見産ほうれん草のペースト。
こちらは氷見産ほうれん草のペースト。
氷見はハトムギの栽培が盛んだそうで、ハトムギの粉も加えてみることに。
氷見はハトムギの栽培が盛んだそうで、ハトムギの粉も加えてみることに。
昆布は持参した力強い製麺機で麺状に。この日一番のどよめきが起きた。
昆布は持参した力強い製麺機で麺状に。この日一番のどよめきが起きた。
練り込む食材の用意ができたら、参加者にそれぞれ選んでいただき、氷見の要素が加わったオリジナルの生地をみんなで捏ねる。

うどん作りはこだわれば奥が深い世界なのだけれど、こだわらなければ適当に混ぜて捏ねるだけでもそれなりの生地になるので、こういった製麺初体験の人が参加するワークショップも可能なのだ。
イカスミの入ったパスタが存在するから、イカの黒作りが入ったうどんがあってもきっと大丈夫。
イカスミの入ったパスタが存在するから、イカの黒作りが入ったうどんがあってもきっと大丈夫。
梅酢のうどんは、夏に最適な間違いのないうまさになるはず。
梅酢のうどんは、夏に最適な間違いのないうまさになるはず。
トマトジュース麺と氷見の未来は君に任せた!
トマトジュース麺と氷見の未来は君に任せた!
ペースト状のものを入れた場合の水加減がよくわからない(そして失敗)。
ペースト状のものを入れた場合の水加減がよくわからない(そして失敗)。
小麦粉に対して2割程度のハトムギ粉を加え、それをハトムギ茶のエスプレッソで練り上げる。
小麦粉に対して2割程度のハトムギ粉を加え、それをハトムギ茶のエスプレッソで練り上げる。
ダシは昆布と氷見名産のニボシを使用。冬だったら寒ブリのアラを使いたいところだ。
ダシは昆布と氷見名産のニボシを使用。冬だったら寒ブリのアラを使いたいところだ。
ここまでは粘土遊びみたいなものです。
ここまでは粘土遊びみたいなものです。
加えた材料の色の濃さと量によって、ちょっと染まり具合にばらつきがでてしまったが、ノーマルの生地も加えて6種類が完成した。

イカスミやハトムギを練り込んだ生地は、この時点で独特の香りがあり、食べるのがとても楽しみだ。
梅酢がちょっと薄かったかな。
梅酢がちょっと薄かったかな。

生地を伸ばしてカラフルな麺をつくる

ここから先の作業だが、製麺機を使えばハンドルをクルクルと回していくだけで、誰でも簡単にうどんが作れる(一応ノウハウはありますが)。

生地をローラーで薄く伸ばして、シュレッダーみたいな刃で細長くカットするだけ。

なんで私が製麺機に詳しいのかは、「料理を振る舞える飲食系同人誌イベントに製麺機本で出る」という記事を読んでみてください。
いくつになっても夏休みの自由研究気分が味わえるのが製麺作業。
いくつになっても夏休みの自由研究気分が味わえるのが製麺作業。
ほうれん草の麺は水加減を失敗してボロボロになってしまった。
ほうれん草の麺は水加減を失敗してボロボロになってしまった。
くるくる回せば、はい、うどん。
くるくる回せば、はい、うどん。
派手さはないものの、バリエーション豊かな麺ができあがった。
派手さはないものの、バリエーション豊かな麺ができあがった。
うん、やはり製麺作業は楽しい。

生地に加えた食材によって、できあがった麺のツヤや粘り具合が違うようだが、さてどのような味なのだろうか。そしてどれがざるを編むのに向いているのだろうか。

 ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓