ちしきの金曜日 2014年9月5日
 

ミニ四駆で凧を揚げる

私の凧が空を舞った!(そう見えない方、心の目で見てください)
私の凧が空を舞った!(そう見えない方、心の目で見てください)
先日、FabCafe主催のミニ四駆イベント『Fabミニ四駆カップ2014』が開催されました。

各自FabCafeで自作したパーツを使ってミニ四駆を改造し競い合うというもので、要は技術と余裕のある大人が「ぼくの考えたさいきょうのマシン」をお披露目する大会です。

そんなイベントにデイリーポータルZがヘボコン枠でのお誘いを受け、なぜかまったく工作経験の無い私も参加してきました。

そして、凧を揚げました。
1980年北海道生まれ。 気が付くと甘いものばかり食べている偏った食生活を送っています。

Fabミニ四駆カップ2014とは

『Fabミニ四駆カップ2014』のイベントの概要についてはこちらをご覧ください。

デイリーチームが出場するのはカルFabクラスで、市販品を使って自由にカスタマイズできますが必ずひとつは自作のパーツを使用して改造をしなければなりません。

いくらヘボコン枠、そしてマジじゃなくカルの方のクラスとはいえ、そんな大会に参加するのに何の技術も知識もないままではいけない。

そう思い、とりあえず勉強することにしました。
ミニ四駆超速ガイド
ミニ四駆超速ガイド
そして『ダッシュ!四駆郎』。
そして『ダッシュ!四駆郎』。
カスタマイズについては『ミニ四駆超速ガイド』、レースへの心構えはミニ四駆が題材のアニメ『ダッシュ!四駆郎』から学びます。

ミニ四駆も『ダッシュ!四駆郎』も小学生の頃すごく流行っていて、流されやすいうちの兄はジャパンカップの予選に出たいなどと言いだし、隣の市まで父に車を走らせたことを思い出しました。そして、自分の走った車は何のいいところもなく予選敗退でした。

今となってはいい思い出ですね。

FabCafeでパーツ作り。

今回一緒にFabミニ四駆カップに出場するのは、デイリー編集部石川さんとライターきだてさん。

団体戦ではないので大会当日は敵同士になりますが、多分そんなに勝ち進める気はしないので特にライバル意識はなく、助け合いながらのパーツ作りです。

というか、主に私が助けられながら作業は進みました。
FabCafeにて、データを作るデイリー軍団。
FabCafeにて、データを作るデイリー軍団。
本題と関係ありませんが、『ダッシュ!四駆郎』主人公チームが『ダッシュ軍団(と書いてウォリアーズと読む)』だったことに倣い、心の中で『デイリー軍団』と呼んでいましたが、未だ口にする機会には恵まれていません。
作られたデータが
作られたデータが
切り出されていきます。
切り出されていきます。
FabCafeを利用するのは初めてでしたが、テクノロジーの進歩ってすごいですね!

ぼんやりと頭に描いていたものが、データを介して切り出されて触れるようになって目の前に現れるのは感動しました。未来がここにある!

まぁ、データはきだてさんと石川さんに作ってもらったんですけども。

石川さんも「自力で切れないから嫌いだったけど、アクリル板のこと好きになった」と言っていました。
いろんな形が切り出されてると部品っぽく見える。
いろんな形が切り出されてると部品っぽく見える。
レーザーカッターで切りだされたパーツからは、歯医者で歯を削った時に似たにおいが漂ってきます。あ、来週こそ歯医者に予約の電話をしよう。

Fabツールで作ったパーツが出来上がったので、これでFabミニ四駆カップの出場要件を満たしました。

タミヤの公式ルールに則った調整も必要ですが、パーツが出来た時点で完成したも同然です。
パーツを付けた状態の高さを確認。公式ルールは60mm以内。
パーツを付けた状態の高さを確認。公式ルールは60mm以内。
私は改造の内容についてはまだぼんやりとしたイメージしかありませんでしたが、二人はすでに明確なビジョンを持っていました。

たとえば石川さんの場合、テーマは「まだ本気出していない」。
本体のミニ四駆とモーター、そして切り出したアーム。
本体のミニ四駆とモーター、そして切り出したアーム。
この重そうな装甲を走りながら脱ぎ捨てるらしい。
この重そうな装甲を走りながら脱ぎ捨てるらしい。
レース中に重りを脱ぎ捨て本気を出したマシンがスピードアップして大逆転、というシナリオ。ただ、ミニ四駆自体はカスタマイズしていないので、重りを脱いでも普通になるだけで特別早くもないらしいです。

きだてさんの考える『伊能忠敬号』は、ミニ四駆にデジタルマップメジャーを取り付け、走りながらコースの全長を測定するというもの。

自分の得意分野の要素をさらっと盛り込んでくるあたりに、文具ライターとしてのプライドを感じますね。

というか、私はマップメジャーという道具を初めて知りました。
先端のローラーを転がすと距離を測定できる。便利!
先端のローラーを転がすと距離を測定できる。便利!
先端のローラーを転がすと距離を測定できる。便利!
先端のローラーを転がすと距離を測定できる。便利!
機能的にも見た目的にも一番現実味があるというか、唯一ちゃんとしたマシンになるのではないかと期待されていた伊能忠敬号が、まさかあんなことになるなんて…(伏線)。

限りなくゴミに近い自動凧揚げ機、完成。

ところで、私のマシンのぼんやりとしたイメージとはだいたいこんな感じです。
風を受けて走る帆船(イメージ図)。
風を受けて走る帆船(イメージ図)。
船が風を受けてマストが広がるようにミニ四駆が走ると自動的に凧が揚がったらインパクトあるんじゃないかという思い、そして、帆船は風を受けて進むんだから凧が風を受けている時はミニ四駆は勝手に進む=スピードアップ!という思い込みから、私のミニ四駆『自動凧揚げ機』は誕生しました。

ちなみに、この思い込みがおかしいことに今は気付いています。
切り出した板にヒモを通して凧をくくりつける、という図。
切り出した板にヒモを通して凧をくくりつける、という図。
完成イメージ。
完成イメージ。
実物。
実物。
ウィング部分の代わりに凧が付いただけで、ほとんど完成イメージと変わらないはずですが、溢れ出るこのゴミ感。

複数作った凧の中から一番軽いものを選んだら、見た目も一番ゴミっぽくなりました。
ビニールとストローで作った軽さ重視の凧。
ビニールとストローで作った軽さ重視の凧。
その他の凧。大きさは10cm×7cmくらい。
その他の凧。大きさは10cm×7cmくらい。
左から半紙×ストロー、ビニール×竹ひご、半紙×竹ひご、プラ版×竹ひごで作った凧ですが、プラ板にいたってはミニ四駆で飛ばすには重すぎるし風を受けても全然しならないので、何で作ったのか分からないくらい凧向きではありません。

本来なら凧が飛ぶのか試走するべきでしょうが、そんなことしたらゴミのような凧が本当のゴミになってしまいそうだったのと、ボディとシャーシを固定させる部品が使えず、そんな状態で走らせることは出来ないと思ったので見送りました。
ボディとシャーシを固定させる部品ですが、
ボディとシャーシを固定させる部品ですが、
アクリル板の厚みで
アクリル板の厚みで
うまくはまらず固定できない。
うまくはまらず固定できない。
今考えると他に方法はあったと思いますが、この時は「もう接着剤で止めるしかないから本番当日までボディの固定は出来ない」と思い込んでいました。

記事にするためにその時のことを思い出すと「今考えると全然そんなことないのに…」ということが多すぎて、若干黒歴史の様相を呈してきました。

本番当日のデイリー軍団。

それでは本番当日、三者三様にマシンを作り上げたデイリー軍団の様子をご覧ください。
左から、きだて号、石川号、おおた号。
左から、きだて号、石川号、おおた号。
本気を出した石川号。
意外とちゃんと脱いでますね。

試合中うまいこといって大逆転で勝利をおさめたら、すごくドラマチックです。

きだてさん号の事前情報と本番当日の様子がまったく違うのは、私たちに偽情報を流してかく乱させるわけではなく、本番二日前に作りかけのミニ四駆の入った袋を電車で紛失すると言うアクシデントがあり急遽作ったものだからです。

その袋を拾った人はそのままミニ四駆を作り上げてこの大会に出場し、きだてさんと対決することになると予想していましたが、そんなことは一切起こりませんでした。
手慣れた様子で3Dペンで文字を書くきだてさん。
手慣れた様子で3Dペンで文字を書くきだてさん。
立体反省文付きミニ四駆となったきだて号。
立体反省文付きミニ四駆となったきだて号。
そして、自動凧揚げ機おおた号。

あまりのゴミっぷりを同情したきだてさんは「いや、これちゃんと飛んだら感動的ですよね!」と慰めてくれましたが、石川さんが「多分飛ばないな…」と呟いていたのを聞き逃しませんでした。
何のアクシデントもないのにひどい造形のおおた号。
何のアクシデントもないのにひどい造形のおおた号。
ちなみに、大会自体はどんな感じかというと、
3台だけ明らかに浮いている。
3台だけ明らかに浮いている。
速さ重視でパーツを作ってきたという方もいれば、自作ボディでデザイン性の高い方もいるし、本気で勝ちに来ている少年もいるし、すごくレベルが高かったです。

これ、『カル』Fabじゃないだろ!全然軽くないし、皆マジだよ!!

そんな中にあって明らかに浮いていた我々のマシンですが、他の出場者の皆さん暖かく受け入れてくれたのがせめてもの救いでした。
石川さんの一回戦、序盤でかなりの差がついてます。
石川さんの一回戦、序盤でかなりの差がついてます。
上手く作動せず、本気を出せないまま走り続ける石川号。
上手く作動せず、本気を出せないまま走り続ける石川号。
周回遅れになっていたところを対戦相手のマシンに後ろから衝突され、その衝撃で重りが脱げるという奇跡が起こり、会場が盛り上がっていましたが、残念ながら1回戦敗退。
ほぼ無改造の安定性で健闘するきだて号。
ほぼ無改造の安定性で健闘するきだて号。
スピードの速いマシンがカーブを曲がりきれずコースアウトする中、ほぼ改造していない安定した走りで完走し、1回戦を勝ち抜いたきだて号。

残念ながら2回戦で大会優勝者に当たって敗退。
優勝者のマシンもスピードより安定性重視でした。スピードいらないのか。
優勝者のマシンもスピードより安定性重視でした。スピードいらないのか。
そして、私もきだてさんと同じく2回戦敗退という結果でした。

が、この際勝敗よりも重要なことは、凧が揚がったということです。
1回戦は、揚がると言うより引きずられている感じでしたが
1回戦は、揚がると言うより引きずられている感じでしたが
2回戦。これ、揚がってるといっても差し支えないでしょ!
2回戦。これ、揚がってるといっても差し支えないでしょ!
凧は揚がったものの、対戦相手のスピードに追い付けずに2回戦敗退。

凧で風を受けてスピードアップ!とか言っていましたが、帆船は止まっている状態で風が吹くから前進するのであって、自走しているミニ四駆が凧で風を受けると空気抵抗が出て遅くなるだけだな、と今さら気付きました。
そして、案の定走らせたら壊れました。
そして、案の定走らせたら壊れました。

大人がハマる気持ちが分かる。

ただ凧が揚がっただけでもこんなに嬉しいんだから、計算してパーツを組み合わせて、思い通りの結果が出たらすごく楽しいだろうなぁと思います。

出場者の皆さんが目を輝かせて楽しんでいる気持ち、よく分かりました。

あと、ミニ四駆ガイド本を読みながら「本当にちょっと変えたくらいで性能変わるの?」と若干疑う気持ちがあったのですが、本気でカスタマイズしてきた方々とのスピードの差に、手間をかけた分本当に変わるんだ!と実感しました。

私の自動凧揚がり機も、もっと計算してパーツを変えてお金をかければ、もっとよくなるんじゃないか…という欲が出てきています。
上位入賞及び特別賞の方々。強さには理由があるんだなーと実感しました。
上位入賞及び特別賞の方々。強さには理由があるんだなーと実感しました。
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