フェティッシュの火曜日 2014年10月21日
 

自宅でできる二郎風ラーメンの作り方

あの二郎っぽいラーメンを自宅で再現する方法を習いました。
あの二郎っぽいラーメンを自宅で再現する方法を習いました。
ラーメン二郎といえば、近年における麺類業界最大のインパクトであり、もはやラーメン界においては塩や醤油と並ぶ一つのジャンル、いや麺類におけるオンリーワンの存在であると考える熱狂的なファンも多い。

値段は安くて量が多いという抜群のコスパを誇る二郎のラーメン。それをわざわざ自宅で再現するという、麺好きの中でも特にニッチなマニアの方から、二郎っぽいラーメンの作り方を教えていただいた。
玉置豊 玉置豊(たまおきゆたか)
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 標本製麺

これがラーメン二郎です

ラーメン二郎というビッグネームを聞いたことはあるけれど、実際に食べたことはないという人も多いことだろう。私も数年前に一度食べただけで、そのときの写真も残っていない。

そこで、当サイト内を検索して見つけた、ヨシダプロ氏による「はじめてのラーメン二郎」から、二郎のラーメンがどんなものなのかを見てみよう。
2010年に撮影された八王子野猿街道店2の小ラーメン、ニンニク入り。
2010年に撮影された八王子野猿街道店2の小ラーメン、ニンニク入り。
写真から伝わってくる情報としては、とにかく量が多いということである。麺がまったく見えない。小サイズでこのボリュームこそ二郎の証。

しかしこの飽食の時代に、ただ量が多いというだけでは、週に何度も訪れるような熱狂的な二郎マニアだったり、二郎インスパイア系と呼ばれるような類似店が生まれたりする訳はない。

二郎でしか味わえない満足感の秘密を、自作することで探ってみたいと思う。

アマチュア製麺家にお越しいただきました

二郎風ラーメン(通称家二郎)の作り方を教えてくれるのは、一緒に「趣味の製麺」という同人誌を作った、数少ない家庭用製麺機仲間のマダラさんである。

二郎の味を再現するために指定された材料は、豚の大腿骨や背骨、腕肉に背脂など、なかなかハードルが高そうだったのだが、ラーメン業界ではわりと一般的な材料のようで、大きめの肉屋で聞いてみたら、あっさりと全部の材料が揃った。豚の背骨って一般人でも買えるのか。

ただし、いつもあるものではないそうなので、事前に予約した方が確実とのこと。
買い物は全部キロ単位です。
買い物は全部キロ単位です。
二郎っぽいラーメンを美味しく作るためには、仕込むスープが最低でも10人前からとなるため、お客さんとなる友人を多数招く必要がある。

そこでラーメン作りの会場は、素敵な台所とリビングを備えた友人のご実家をお借りさせていただき、ついでに食べる人も友人に集めてもらった。
こちらが講師のマダラさん。
こちらが講師のマダラさん。
わざわざお越しいただいたマダラさんに対して、こんな話を振ってみた。

「ラーメンって『〇〇系』みたいな呼び方があるじゃないですか。だから今日は小倉さんの家なので、小倉系ラーメンですね!小椋佳!」

知らない人ばかりで戸惑い気味のマダラさんを元気づけようと思ってのラーメンネタだったのだが、この日一番のすべりとなった。

スープの下準備からスタート

最初の作業は、二郎っぽさを支える濃厚なスープ作りである。

まずは寸胴鍋に豚の大腿骨(拳骨)、背骨(背ガラ)を入れて、水から茹でる。かなり大きな寸胴を用意したつもりだが、元気に背骨がはみ出ている。

ダシとなる骨をふんだんに使用した、なかなか贅沢なスープになりそうだ。
豚の背骨なんて初めて買いましたよ。
豚の背骨なんて初めて買いましたよ。
アクが出るまで煮立たせたら、茹で汁は全部捨てて、この骨をよく洗う。カツオブシなどと違って、一番ダシは使わないようだ。
そんなに臭いという訳でもないけれど、このスープは捨てるそうです。
そんなに臭いという訳でもないけれど、このスープは捨てるそうです。
「この工程は店頭だと確認できないので、下茹でが本当に必要なのかは意見が分かれますが、家二郎ではやった方が無難でしょう」

豚骨ではなく肉の旨味でスープを作る

丁寧に洗った骨、雑に切ったニンニク、そして新たな水を寸胴に入れて火に掛け、ある程度までアクをとったら、タコ糸で縛った豚塊肉(バラ肉と腕肉)、そして大量の背脂を入れる
こんなニンニクの切り方、初めて見たぞ。
こんなニンニクの切り方、初めて見たぞ。
「肉はしっかり縛らないと崩れますからね。二郎は豚骨のスープではなく、豚肉の旨味スープだと思うので、肉はたくさん入れてください」

ところでマダラさんにとっての企業秘密ともいえる家二郎のレシピを、こんな教えてもらっちゃっていいのだろうか。しかもネットに載せるのに。

「いや、僕はラーメン屋じゃなくて一般人なので全然問題ありません。それにクックパッドにもう公開してますから。二郎のレシピではなく、あくまで二郎風ですけどね」

帰宅後に確認すると、確かに『まーちゃんママ』という名前で、家二郎のレシピが掲載されていた。せっかく投稿したのに「つくれぽ」 がゼロ件なのが悩みの種だとか。
慣れた手つきで肉を縛るまーちゃんママ。クックパッドさん、まーちゃんママは男ですよ!
慣れた手つきで肉を縛るまーちゃんママ。クックパッドさん、まーちゃんママは男ですよ!
骨の上から肉をドーン!
骨の上から肉をドーン!
さらに背脂をドーン!
さらに背脂をドーン!
「背脂はこれで全部ですか?このスープだと、この倍の量が欲しいところですが……」

いやいやいや、これでもかなりの量でしょう。店にあるだけ買い占めてきたので、もうありません。

「じゃあ今日はこれでいいことにしましょう。代わりに追いニンニクを入れましょうか」

追いニンニクとは追い鰹みたいな意味で、マダラさんは隙あらばスープに粒のニンニクを放り込むのだった。
理想はこの倍の脂だそうです。
理想はこの倍の脂だそうです。
追いニンニク。
追いニンニク。


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