フェティッシュの火曜日 2014年10月21日
 

自宅でできる二郎風ラーメンの作り方

調味料にこだわるタレの作り方

味の決め手となるタレの作り方は、とても簡単だった。濃い口しょうゆ、みりん風調味料、化学調味料を鍋でひと煮立ちさせ、1時間半ほどスープで煮込んだ豚塊肉を、1時間半から2時間ほど漬け込むだけだ。

これによって肉の旨味がタレに移り、タレの味が肉に染み込むのである。スープで煮込んで、タレで煮込まないのが、二郎風肉の特徴なのだろう。

このように作り方は簡単なのだが、より二郎っぽくするためには、使用する調味料にこだわりがあるようだ。

「醤油は味の濃い二郎専用醤油が使用されているとの噂ですが、残念ながら入手は困難なので、普通の濃口醤油を使います。みりんは本物ではなく、『みりん風』を使っているのが確認されているとの噂です」
  醤油5:みりん風2くらいで煮立たせる。
醤油5:みりん風2くらいで煮立たせる。
「二郎で使用する化学調味料は、ほぼ純粋なグルタミン酸の結晶であるグルエースだと言われています。正直なんでもいいとは思いますが、原理主義的な意味でグルエースを使いたいところです」

だんだんとマダラさんが何を言っているのかわからなくなってきたが、あまり気にせず進めていこう。なんだよ原理主義って。
こだわりのグルエースを大量投入。
こだわりのグルエースを大量投入。
トロトロに煮込まれた豚塊肉を、作ったタレに漬けこんでおく。
トロトロに煮込まれた豚塊肉を、作ったタレに漬けこんでおく。

製麺機を使っての低加水麺作り

今回のレシピでは、麺作りの工程が一番難易度が高い。あの二郎っぽい麺を作るためには、小麦粉に対して加える水の量を極力少なくしたガチガチの生地を使わなければならないそうだ。低加水麺というやつである。

それを自宅でやるには、鋳物の丈夫な家庭用製麺機というちょっと特殊な道具が必要であり(あるいは思い切って業務用製麺機を購入するか)、家二郎をしたいがためにこいつを買う人が、最近増えているのだとか。

家庭用でも業務用でも、製麺機を買うという選択肢が浮かばない賢明な読者の方は、とりあえずスーパーなどで一番太くて強そうな生麺を買って、堅めに茹でてみてください。
強力粉に塩とかんすいを混ぜた水を加えて、オカラ状に合わせる。
強力粉に塩とかんすいを混ぜた水を加えて、オカラ状に合わせる。
「あくまで噂が元ですけど、二郎独特の麺を作るためには、小麦粉はオーション、かんすいは粉末かんすいオリコ赤飛龍を使用するのだけは譲れないので、ここに持参しました!」
この水回しという作業がなかなか難しい。
この水回しという作業がなかなか難しい。
「今回は加水率(小麦粉に対する水の割合)35%ですが、33%くらいまで下げるときもあります」

ちなみに私が作るラーメンだと加水率42%くらいなので、35パーセントは相当カラカラの生地だ。試合前の力石徹の肌をイメージしてもらうと、この感じが少しは伝わるだろうか。
ビニール袋に入れて、薄く踏み固める。
ビニール袋に入れて、薄く踏み固める。
うどんのように手で捏ねるというのが不可能な硬さの生地なので、ここからは製麺機の出番となる。

製麺機のローラーで圧延し、さらに麺帯を重ね合わせての複合圧延を3回程度繰り返し、徹底的に生地を鍛え抜くのだ。これを安物のパスタマシーンでやるとたぶん壊れる。
出た!複合圧延!
出た!複合圧延!
2枚の生地を合わせて1枚にしているのがわかるだろうか。
2枚の生地を合わせて1枚にしているのがわかるだろうか。
そして徐々に薄くした麺帯(薄いといっても驚くほど厚い)を、切り刃に通して極太麺を作り、しっかりと打ち粉をしておく。

この製麺機は私が持参したものだが、マダラさん所有のものは、もう少し細麺が作れるものらしい。

「できればもっと細い切り刃で無理矢理麺帯を切ると、より二郎らしいウェーブした麺になります。今日みたいに切った場合は、打ち粉をしてから揉むと雰囲気がでますよ」
この麺帯の厚さで切ってしまうそうだ。
この麺帯の厚さで切ってしまうそうだ。
製麺をしていて一番たのしい時間である。
製麺をしていて一番たのしい時間である。
できあがった麺は、まさに極太。
できあがった麺は、まさに極太。
こちらはマダラさんが自宅で作った際の写真。なるほど、こうなるのが理想なのか。
こちらはマダラさんが自宅で作った際の写真。なるほど、こうなるのが理想なのか。

野菜でスープと仕上げる

仕上がりの1時間前を目安に、生姜、ネギ、人参、キャベツの芯などの野菜をスープに入れる。ついでに追いニンニク。

この僅かばかりともいえる量の野菜が、濃厚な豚スープにどれほど影響を与えるかが気になるところだ。
豚の量に対して少なくないですか。
豚の量に対して少なくないですか。
「野菜は味へのプラスもあると思いますが、気持ちの問題が大きいのではないでしょうか。すべてはニンニクに上書きされるので。ほら、キャベツの芯とかもったいないし」

そんなことを言いつつも、やはり野菜を入れないとなにかが物足りない味になることを知った上での投入なのだろう。

単純そうに思えるものほど、その奥は深いのである。たぶん。
とりあえず作る側視点の彩りとして、野菜は大変に有効のようだ。
とりあえず作る側視点の彩りとして、野菜は大変に有効のようだ。

肉と野菜を用意する

具となる野菜は、キャベツを刻んでモヤシと混ぜておき、トッピング用のニンニクは生のままみじん切りに。
モヤシは1人前で1袋だそうですよ。
モヤシは1人前で1袋だそうですよ。
ニンニクはたっぷりと刻んでおく。
ニンニクはたっぷりと刻んでおく。
タレに漬けておいた豚塊肉は、タコ糸から解放して分厚くスライスしておく。ちょっと味見をさせてもらったところ、この肉が驚くほどの柔らかくてうまいのだ。これだけで売ってほしい。
奥が腕肉、手前がバラ肉。
奥が腕肉、手前がバラ肉。
「ちなみに豚の中で一番安いと言われている腕肉(前足)は、場所によって味がかなり違うので、ロースに近い部分が出てくると『神豚だ!』と喜び、堅くて脂のない部分だと『パサ豚かー』と、ジロリアン(二郎ファン)は一喜一憂する訳です」
これはきっと神豚!マジガチうめえ!
これはきっと神豚!マジガチうめえ!
なんだかマグロ解体ショーで、一柵千円均一、トロが来たら大喜び!みたいな話である。

ジロリアンは 1 杯の二郎を食べることで、そこからたくさんの物語を読み取ることができるのだろう。

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