特集 2014年12月22日

2014年「今年の絵文字」は<号泣>に決定

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こんにちは、編集部 石川です。

いたるところで一年の総括が行われておりますこの時期ですが、先日発表された「今年の漢字」は、「税」に決まったそうです。そこかー。

一方でデイリーポータルZが募集しておりましたのはこちら。絵文字で2014年の世相を振り返る、「今年の絵文字」です。はたして一意に輝いた絵文字はなんだったのか!?先日USTREAMで発表したうえに、この記事のタイトルももう出ていますが、改めましてここで胸を張って発表していきたいと思います!
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一位は「号泣」

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2014年は号泣の年!

応募総数は81通。(「今年の漢字」は16万7千通)
非常にたくさんの応募の中から多数決を取りまして、国民の総意ということで決定いたしました。
確かに「今年の漢字」にもなったように消費税のアップもありましたし、他にも悲しいニュースや悪いニュースがたくさんありました。
思わず泣いちゃうような一年だった……ということでしょうか。

ここで、投票していただいた方のコメントを見ていきたいと思います。
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ピンポイント!!!!

なんとこの絵文字を選んだ方の大半が、1回の記者会見に引っ張られておりました。
というわけで、デイリーポータルZとしましては「泣いちゃうような出来事が多かった年」ではなくて、「号泣記者会見のインパクトがすごすぎて他がかすんだ年」ということで、2014年の世相と代えさせていただきます。


続きまして、せっかくですので2位以降もみていきましょう。まずは第2位。

2位「聞かざる」

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2位は「聞かざる」の絵文字がランクインしました。選んだ方のコメントをどうぞ。
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号泣会見!!!
絵文字を横断して幅広く活躍する号泣議員のインパクト。2位を見てなお、あの1位は選ばれるべくして選ばれたのだ、という確信が深まるばかりです。

そしてもう1つ。
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そうそう、そんな事件もありました。というところで、なだらかに第3位をどうぞ。

第3位「シルエットの二人」

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2人のシルエットが描かれた絵文字。
本来は「アカウント」のアイコンをあらわす絵文字のようですが、こちらが3位にランクイン。
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号泣会見が聞かざるを経由してなだらかにゴーストライターにシフトしていく流れです。
こうやってランキングを上位から順に見ていくだけで、完成度の高い走馬灯を見ているようですね。
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中には世の中を広く総括したうえでこの絵文字を選んだ方も。
「世相」っぽくていですね、こういうの。

第4位「サングラス」

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急にここで国民の関心がテレビに移りました。
なお、サングラス派の方は大半の意見がいいともに集中しておりましたが、中にはこんな意見も。
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やしきたかじんさんの曲ですね。
このように、同じ絵文字でも解釈が分かれつつ、結果として上位にランクインしてしまうというのも「今年の絵文字」ならではの現象で面白いのではないでしょうか。

第5位「仮面」

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3位でも同意見がありましたが。二人組が目立った年だった、というのはどうやらいえるようです。
この謎めいた絵文字、他にはこんな解釈も。
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二人の表情に着目したご意見でした。
この辺になってくると、個々の事件というよりも2014年全体を見通して、うまく「年の雰囲気」を汲み取っていただいた意見が多かったように思います。

しかしそれをぶち抜くほどの号泣議員のインパクト。

やはり、今年はあの会見の年だったのかもしれません。
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その他の意見

さて、トップ5入りはしなかったものの、下位の絵文字にも興味深いコメントがたくさんあったのでご紹介します。

代用

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そう、絵文字っていっぱいあるんですけど、意外にほしいものがなかったりするんですよ。こうやって思い切った代用をしてくれる人も多く、特に下位はなかなか混沌としたラインナップになっておりました。

天狗

この絵文字はけっこう得票数をあつめたのですが、誰一人として同じ理由で天狗を使っておらず、興味深かったです。
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それは違う話ですね。ピノキオですね。
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思い切った代用がここにも出ました。
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気持ちはすごくわかるのですが、残念ながら同じ妖怪ウォッチ派の方はみんなネコの絵文字を選んでいました……。

いいとも三変化

さてランキング4位に輝いたサングラス、いいとも最終回がその主な理由でしたが、その影響は他の絵文字にも及んでいました。
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ここでも強引な代用が効いていますね。最後のは「友達の輪」のポーズでしょうか。昨年の「今年の漢字」にも選ばれた「輪」です。

出来事としてはひとつだったいいとも派、うまく「友達の輪」を作れずいろんな絵文字に票が分散したため、あえなくTOP3を逃してしまいました。

そもそも何の絵文字?

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絵文字ってたまにさっぱり用途がわからないのがありますよね。それがこちら。

もともと意味がわからないところで2014年っぽいのだから、もうこれは「2014」という意味の絵文字であるといっても差し支えないでしょう。これからどんどん使っていきたいと思います。

プライベート

募集としては「今年の世相を絵文字で」ということだったのですが、思いっきりプライベートに寄せてきた人もいました。
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飲みすぎでは。
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その先輩たぶん来年も使うと思います。
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もはや2014年一切関係ない。

以上です。

というわけで、上位に入らなかった絵文字たちでした。

つづいては、12/12の「漢字の日」に行いました、今年の絵文字発表イベントの様子を、編集部 古賀さんからレポートしていただきます。それでは、古賀さんよろしくお願いします!

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はい! 古賀です。ここからは2014年12月12日の「今年の絵文字」発表Ustreamの様子を振り返ってまいりますよ。

「今年の絵文字」発表Ustream!

今回の会場は3331アーツ千代田。廃校を利用した「21世紀型オルタナティブ・アートスペース」ということで、大変にしゃれた施設である。

「3331」というのは、江戸一本締めの手拍子を数字表記したもの(Wikipediaより)、だそうだ。こにくい!

発表はUstream放送で行いつつ、会場を開放し大勢のメディア関係者の方や読者の方にお越しいただいた。ありがとうございます。
会場は地下のB105マルチスペース。放送開始前からたくさんの方に集まっていただいてしまい、呼んでおいてなんだがびびる
会場は地下のB105マルチスペース。放送開始前からたくさんの方に集まっていただいてしまい、呼んでおいてなんだがびびる

デイリーポータルZのすべてをぶちこんだ

この日のイベント、実はデイリーポータルZの持てるリソースをできる限りつぎ込んだといってもいい布陣で迎えた。

司会はナレーション経験者であるライターの乙幡啓子さん。進行のお相手はイベントごとでのパネリスト経験も豊富なウェブマスター林である。
台本も作ったし、ロゴパネルもあるぞ
台本も作ったし、ロゴパネルもあるぞ
イベントは乙幡さんによる「本日は2014年『今年の絵文字』発表Ustream放送をご視聴くださいまして、ありがとうございます」という本当に台本を読む進行でスタート。

PAは東京カルチャーカルチャー店長でありイベント仕切りのプロ中のプロである横山シンスケを投入している。

人に頼む予算はないけど自力は全部出す作戦。手作りで盛り上げようと奮闘する様子は学祭のようだが、全員30オーバーである。

有名書道家、に似ているライター

「今年の漢字」といえばライブ書道。向こうをはるべくアサインしたのも有名書道家、に似ているライター榎並紀行さんだ。頼もしき身内。
出番を待つ榎並双雲
出番を待つ榎並双雲
似ているだけで呼ばれたライター榎並さんが似ている以上の実力を発揮
似ているだけで呼ばれたライター榎並さんが似ている以上の実力を発揮
大胆な筆さばきと遠くを見つめるポーカーフェイスでやけに本物感を出してきた。会場は大うけである
大胆な筆さばきと遠くを見つめるポーカーフェイスでやけに本物感を出してきた。会場は大うけである

今年の絵文字うどん

さらに来場してくれたみなさまへのおもてなしとして、いまやすっかり「製麺の人」として名をはせてしまったライター玉置豊さんが今年の絵文字をモチーフとしたうどんをふるまってくれた。

「なんか絵文字っぽい麺料理、お願いできないっすかねー」とFacebookメッセンジャーでお願いしたところ二つ返事でオーケーしてくれた玉置さん、綿密な事前準備でIHの卓上コンロしかない会場で手早く35人前のうどんを用意してくれたのだった。すごい。
今年の絵文字うどん! 号泣!
今年の絵文字うどん! 号泣!
このうどん、食べると底にスマイルマークのハムが沈んでいて号泣が笑顔に変わるという仕掛けつき。私が社長だったら「うちの会社にこないか」と言ってしまいそうになる機転
このうどん、食べると底にスマイルマークのハムが沈んでいて号泣が笑顔に変わるという仕掛けつき。私が社長だったら「うちの会社にこないか」と言ってしまいそうになる機転
うどんを食べながら記者発表を聞く記者のみなさま
うどんを食べながら記者発表を聞く記者&読者のみなさま

がんばりすぎた結果のこの食べあわせ

うどんだけで正直十分だったのではと今になっては思うのだが、なんとかしてみなさまをおもてなししたい、という気持ちが暴走しさらに取り寄せたのは今年の絵文字ケーキである。
これがまたすごいクオリティだった
これがまたすごいクオリティだった
うどんにケーキ。

会場ではウェブマスター林により「あれも食え、これも食えっておばあちゃん家に来たみたいになってますが」と説明があった。

今年の漢字 ft. 今年の絵文字 Tシャツ

もういい、もういいといわれてしまいそうだがまだある。

今年の絵文字にあわせ、今年の漢字もあしらったTシャツだ。
今年の絵文字の「号泣」と、今年の漢字の「税」。結果増税で泣いてる人みたいになった
今年の絵文字の「号泣」と、今年の漢字の「税」。結果増税で泣いてる人みたいになった
こちらは弊社デザイナーの奥山がUstream放送直前の14時に発表された「今年の漢字」を、事前に作っておいたデザインに流し込み。すぐに印刷に出して19時のイベントに間に合わせるという、謎のフットワークの良さを見せてできあがった。
実は「今年の漢字」は最初「嘘」なのでは、と予想して製作されていた
実は「今年の漢字」は最初「嘘」なのでは、と予想して製作されていた
発表直後「『税』だって!」「ええっ?!」と差し替えてこのようになった。 (写真は奥山ではなく当日配布後すぐに着てくださった方!)
発表直後「『税』だって!」「ええっ?!」と差し替えてこのようになった。 (写真は奥山ではなく当日配布後すぐに着てくださった方!)
デザイナー奥山からは「嘘」のつもりでデザインしたため、「税」に差し替えて「『祝』っぽく見えませんかね、大丈夫ですかね」としきりに気にしていた。

「今年の漢字」の発表の裏でこんなドタバタがあったとは「今年の漢字」陣営は知るまい(知るよしもない)。
そういったわけで、また来年お会いしましょう!
そういったわけで、また来年お会いしましょう!

絵文字のあやふやさ

以上、古賀さんからのレポートでした。

絵文字は漢字に続く表意文字です。この企画、やってみる前は「意外とかっちりした感じで手堅い結果出ちゃうんじゃないか」とおもっていました。しかしふたを開けてみると、同じ事件でもみんなが思い思いの絵文字を選んでいたり、逆に同じ絵文字でもいろんな事件が出てきたり……。絵文字という存在のあやふやさが明らかになりました。

そして何より発見だったのは筆絵文字のかっこよさ。来年といわず来月、新年の書初めでまたやりたくなりましたね。デジタルガジェットを離れても、まだまだ絵文字にはポテンシャルが隠されていますよ。

2015年も絵文字の新たな可能性が開拓される年であってほしいと願いつつ、来年もデイリーポータルZをよろしくおねがいいたします。

スライド中の絵文字はtwemoji を使用しています。
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