特集 2014年12月22日

丼にしてもウマい鍋「鍋丼」食べ比べ

ちゃんこ鍋ドン
ちゃんこ鍋ドン
空前の「壁ドン」ブームが巻き起こった2014年。自分には無関係の盛り上がりを冷ややかに眺めつつ、内心では少しうらやましい気持ちもあった。自分は壁ドンが似合う王子系男子ではないが、このブームにのれるものならのってみたい。

そこで考えたのが「鍋ドン」。鍋の丼もの、すなわち「なべ丼」である。壁ドンとはぜんぜん違うが、字面は似ている。何よりうまそうだ。

色んな鍋を丼ものにしてみました。
1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。

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> 個人サイト Twitter (@noriyukienami)

鍋の丼、鍋ドンを食う

「壁ドン」はイケメンしかやっちゃ駄目みたいな風潮があるが、鍋ドンにそんな制約はない。巷のムーブメントに自分なりのスタイルで挑み、「壁ドン」への怨念に決着をつけたい。
鍋がおいしい季節ですし
鍋がおいしい季節ですし
というわけで、鍋の食材を買ってきた。
パーティーがはじまる
パーティーがはじまる
今回つくる「鍋ドン」は5種類。普通に鍋をつくって、それをご飯の上にのせるだけだ。
鍋をつくる
鍋をつくる
まずは「もつ鍋」
まずは「もつ鍋」

ホカホカごはんにのせよう

専門店で買ってきた新鮮なモツとたっぷりのニラを使ったもつ鍋が完成した。もちろん、このまま食べても美味しいのだが…
炊きたてのごはんに
炊きたてのごはんに
もつ鍋をドン。「もつ鍋ドン」の完成である
もつ鍋をドン。「もつ鍋ドン」の完成である
鍋をごはんにドンしてみたら、思った以上に素敵なビジュアルになった。見た目だけでなく、味もうまいに決まっている。

とろとろのもつにシャキシャキのニラ&キャベツ。にんにくの風味が食欲を増進させ…、なんて書くまでもない。こんなのご飯に合わないわけがない。
鍋のスープをかけておじや風にするのもよし
鍋のスープをかけておじや風にするのもよし
余った鍋のだしを丼にかけるとこれまたうまい。まだ具がいっぱい残っている状態でごはんを投入する、贅沢なおじやみたいだ。
具だくさんのおじや
具だくさんのおじや
さらに、もつ鍋のシメといえばちゃんぽんということで、ごはんの中に麺をうずめてみた。

すると味に若干飽きてきたころに、ちゃんぽんが出現する。これは嬉しいサプライズだ。
ちゃんぽんとライスの神コラボ
ちゃんぽんとライスの神コラボ

力士もうらやむ「ちゃんこ鍋ドン」

続いて試す鍋ドンは、ちゃんこ鍋。すなわち「ちゃんこ鍋ドン」。破壊力がありそうだ。
鶏肉、鶏だんご、キャベツなど、オーソドックスなちゃんこ鍋
鶏肉、鶏だんご、キャベツなど、オーソドックスなちゃんこ鍋
それをごはんにドン! 「ちゃんこ鍋ドン」
それをごはんにドン! 「ちゃんこ鍋ドン」
野菜と鶏肉のヘルシーな丼だ。もつ鍋ドンほどのインパクトは感じられないが、これも十分うまい。とりがらスープでサラサラとかきこむご飯は、体に染み渡るような滋味である。
思わずキス顔になるほどのうまさ
思わずキス顔になるほどのうまさ

キムチ鍋ドン

キムチはゴマ油で炒めてから鍋に投入すると、より旨くなるそうです
キムチはゴマ油で炒めてから鍋に投入すると、より旨くなるそうです
ごはんの上にドンして、卵をポトリ。松屋のメニューにありそうな「キムチ鍋ドン」
ごはんの上にドンして、卵をポトリ。松屋のメニューにありそうな「キムチ鍋ドン」
ピリ辛のキムチをまろやかな卵が調和する、なんともマイルドヤンキーな味わいである。
そこに米が絡み合い、舌の上を猛烈なうまさが支配している。今のところ、鍋ドンランキング暫定1位だ。
まあ、うまいですわ
まあ、うまいですわ

豆乳鍋ドン

安パイばかり攻めていても物足りない。ということで、次はやや冒険的な鍋ドンに挑戦してみよう。
豆乳鍋である
豆乳鍋である
ヘルシー&美肌効果で女性に人気の豆乳鍋。あまりごはんに合うイメージはないが、果たして。
ごはんにオン。お好みでポン酢をたらして
ごはんにオン。お好みでポン酢をたらして
そのままではインパクトに欠けると思いポン酢を垂らしてみたところ、これが大正解。とろ~りとやさしい口当たりの豆乳が米をやわらかく包み込み、ポン酢の酸味がアクセントを加えている。豚肉の塩気と爽やかな水菜もいい仕事をしていて、キムチ鍋の暫定1位を余裕で飛び越えてきた。
ばかウマですわ
ばかウマですわ

トマト鍋ドン

では、さらにチャレンジングにトマト鍋なんてどうだろう。ここまで全てをうまいうまいとたいらげてきたが、初めての敗北を味わうかもしれない。
これは合わないかもな
これは合わないかもな
初めて不安を抱かせる見た目だが
初めて不安を抱かせる見た目だが
驚くことに、うまい!
驚くことに、うまい!

合う~

アツアツのトマトを潰し、具材とともにごはんと絡める。あ~なるほどリゾットだね、これ。となればマッチしないはずはない。答えは当然ボーノである。
さらなる幸せを求め、チーズをドン!
さらなる幸せを求め、チーズをドン!
からのレンジでチン!
からのレンジでチン!
「チーズトマト鍋ドン」。全ての乳牛に感謝したい
「チーズトマト鍋ドン」。全ての乳牛に感謝したい
もうべつにあえて食べなくてもいいのではないかと思うくらい、過剰なうまさを主張してくる見た目。食べてみたところやっぱり…
Molto buono!
Molto buono!

鍋ドン万歳

かくして、壁ドンに対するモヤモヤした思いは「鍋ドン」という形で昇華された。いけすかない壁ドン野郎になってモテるより、かっこ悪くても鍋ドンをもりもり食べる人生でありたいと思う。

なんて言ってるが、本当はダジャレにかこつけて美味しいものを食べたかっただけである。
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