土曜ワイド工場 2015年1月3日
 

日帰り低温狩り

寒川
相模国一の宮の不思議パワーで気温低下を目指す!
相模国一の宮の不思議パワーで気温低下を目指す!
!
「寒い場所」と聞いて、まず思い浮かんだのが神奈川県中央部に位置する寒川町(さむかわまち)である。

寒川町は相模国一の宮の寒川神社が鎮座する由緒正しい土地である。それに、なにより寒い川という町の名前。物凄く寒そうではないか。

そういう安直な思いつきで、私は原付を走らせ寒川町へと向かったのだ。

寒川町はあまり寒くない

寒川町は、正確には高座郡寒川町という。現在、高座郡を冠するのはこの寒川町だけとなったが、私が住む綾瀬市や隣接する海老名市、座間市なども、かつては高座郡に属していた。

“町”とはいえ人口密度は綾瀬市と同等であり、ベッドタウンや工業団地として栄え財政も健全だ。駅がひとつもない綾瀬市とは違い、単線のローカル線ではあるがちゃんと鉄道の駅もある。
というワケで、JR相模線の寒川駅からスタート
というワケで、JR相模線の寒川駅からスタート
町は昔ながらの雰囲気と新興の雰囲気が同居している感じ
町は昔ながらの雰囲気と新興の雰囲気が同居している感じ
とりあえず、寒川町の気温はどんなものかと、家から持ってきた温度計を取り出してみた。
その結果、約11度。……普通ですな
その結果、約11度。……普通ですな
まぁ、ぶっちゃけ、私の家から原付で30分の距離なのだ。綾瀬市の気温と大差ないことは、なんとなく想像できて……いやいや、諦めてはいかん。

同じ高座地域とはいえ、寒川は寒い川なのだ。土地の名前になるくらいなのだ。綾瀬市よりもっともっと、もーっと寒いはずなのだ。

それに、窪地とかは冷気が溜まりやすいと聞くし、場所を選べばいくらかの差異はあるはずだ。もう少し探してみようではないか。あと10度くらい気温が低くなるような場所を。
モダニズムな感じの寒川町役場
モダニズムな感じの寒川町役場
その背後に広がる中央公園……芝生に柔らかな日差しが心地よい
その背後に広がる中央公園……芝生に柔らかな日差しが心地よい
一方、公園奥の体育館はコンクリートの外壁で冷たい印象
一方、公園奥の体育館はコンクリートの外壁で冷たい印象
コンクリートの巨壁に囲まれたここの気温はどうだろう
コンクリートの巨壁に囲まれたここの気温はどうだろう
あ、10度。一度低くなった
あ、10度。一度低くなった
ふむふむ、口から出まかせではあったものの、本当に場所によって気温が違っていた。誤差の範囲なのかもしれないが、低くなったことに違いはない。

よし、この調子でどんどん調べて行こう。そのうち氷点下になる場所とか、きっと出てくるはずだ。
公園の車止めがやっつけな感じで素敵だった
公園の車止めがやっつけな感じで素敵だった

霊験あらたかな神社の力で気温を低く

お次は寒川町の核といえる寒川神社である。長い歴史を持つこの神社なら、気温を下げることくらい訳ないはずだ。
相模国の一の宮ということもあり、立派な神社だ
相模国の一の宮ということもあり、立派な神社だ
正月にはこの境内が人で埋め尽くされることになる
正月にはこの境内が人で埋め尽くされることになる
拝殿の賽銭箱も異様に長い
拝殿の賽銭箱も異様に長い
とまぁ、境内はなかなかに静謐で神聖な雰囲気である。キリッと身が引き締る空気の中、おもむろに温度計を取り出し、気温を計る。
およそ9度である
およそ9度である
ほぉほぉ、いい加減な理論ではあったものの、本当に神社の境内は気温が低かった。

木々が茂っているとか、玉砂利敷きであるとか、冷たい岩の上で計測したからとか、その辺の影響だろうか。凄いぞ、寒川神社。

よーし、氷点下まであともう一息だ。頑張って寒い場所を探すとしよう。

新幹線の駅ができるという噂の倉見駅

寒川町の北部には東海道新幹線が通っており、将来的にはJR相模線の倉見駅に新幹線の駅ができるという話がある。

私が住む綾瀬市にも同じように東海道新幹線が通っており、かつては「綾瀬市に新幹線の駅を」なんて声もあったようだが立ち消え、代わりの候補として倉見駅が台頭したようだ。
シンプルながらもかわいらしい印象の倉見駅
シンプルながらもかわいらしい印象の倉見駅
東海道新幹線とJR相模線が交差するこの辺りに新幹線の駅ができるのか
東海道新幹線とJR相模線が交差するこの辺りに新幹線の駅ができるのか
もし本当に新幹線の駅ができるのだとすれば、現在は住宅地となっているこの一帯の再開発が行われることだろう。

その場合には相鉄いずみ野線が倉見駅まで通されるという話もあるし、いずれ寒川町は綾瀬市を軽く超え、もはや手の届かない存在になってしまうのだろうか。

喜ばしくもややセンチな感情を湛えつつ、温度計を見る。
11度であった
11度であった
ふむ、新幹線駅誘致の熱にあてられたか、気温が上がってしまった。まぁ、私としては新幹線の駅がどこにできようと、生活に変わりはないのだが。

というか、綾瀬市は綾瀬市で東名高速道路のスマートインターチェンジ計画があるし、別に全然悔しくなんてないんだぜ。本当だぜ。

寒川とは相模川なのか

寒川町を巡っているうちに、寒川とは寒川町の横を流れている相模川を指しているのではないかと気がついた。

同じく相模川流域である海老名市には相模国分寺が存在する。相模国の一の宮である寒川神社も相模川の近くにあるワケで、これは偶然とは思えない。

要するに、相模川は地名になっていてもおかしくないくらい、古代より重要視されてきた川なのである。つまり寒川とは相模川のことであり、結論として相模川は寒い川なのだ。
というワケで相模川の橋にきた
というワケで相模川の橋にきた
確かに、冬の相模川は寒々しい感じである
確かに、冬の相模川は寒々しい感じである
寒川町の最終兵器といえよう相模川。これでダメなら私はもう何を信じれば良いのか分からなくなるというものだ。

さぁ来い、寒川の本気を見せてみろ。
……10度
……10度
ダメだ、ダメだ。全然寒くない。

そもそも寒川町は結構海に近いし、海に近い土地というのはそうそう寒くならないものである。京都とか長野、山梨といった内陸の盆地の方が、寒さが厳しいに違いない。

それらの列強と対等に渡り合うには、やはり夜しかないだろう。夜中に再びここを訪れ、気温を計りなおしてみようではないか。
そして、夜中0時近くの相模川
そして、夜中0時近くの相模川
気温は――2度である
気温は――2度である

寒川町の12月下旬の最低気温は、2度

残念ながら氷点下には届かなかった。まぁ、これが神奈川県平地部の限界である。そもそも、この辺りで暮らしている身としては、あまり寒くなくてありがたいというものだ。

というか、私にとってはこれでも十分すぎるくらいに寒いのだ。相模川まで原付で約30分。まさに身を切る寒さに顔は硬直し、指先はジンジンと痛くなる。まったく、旅行にも行けやしない。

まったく、春が待ち遠しいというものである。
冬の夜にバイクはきついっす
冬の夜にバイクはきついっす

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