フェティッシュの火曜日 2015年1月6日
 

唐辛子入り雪はあたたまるのか

はたして昔話のとおり、柿より唐辛子入り雪をたべたほうが温まるのか?
はたして昔話のとおり、柿より唐辛子入り雪をたべたほうが温まるのか?
こどものころに読んだ昔話でこういうのがあった。

二人の商人が雪の中で一晩明かすことになった。柿売りは柿を、唐辛子売りは雪に唐辛子を入れて食べた。翌朝、唐辛子売りだけは温かいままだった。

まさかとこどもながらに思っていたが、今もその思いだ。カロリーなら柿だろう。さあ実験してみよう。
1980年生。明日のアーというコントのユニットをはじめました。動画コーナープープーテレビも担当。記事はまじめに書いてます

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昨年末の秋田はよく雪がふったそうだ。食べ放題である
昨年末の秋田はよく雪がふったそうだ。食べ放題である

子供は自由に実験できない

大阪育ちで雪に縁のない人生を送ってきたが、妻の実家が秋田にあり毎年雪にまみれることになった。そこで思い出したのがあの昔話だ。

唐辛子を持って雪の世界に出られるチャンスなんて子供にはそうそうない。……スキー合宿にスキーの代わりにペペロンチーノの用意持っていくとかか? そんなの親となった今の自分でも許しがたい。おれはゲレンデでパスタ作る人間に育てたおぼえはないと。

一方、大人は自由だ。スーパーで柿と唐辛子を買ってすぐ外に出られる。お義父さんが車を出してくれてお義母さんが「何に使うの?」と訊いてくるのを沈黙で耐えられたら、あとはぼくらの自由時間だ。
スーパーで買った富有柿。うまそうだ。外でなければ。
スーパーで買った富有柿。うまそうだ。外でなければ。
どれくらい耐寒できるか時間をはかる。タイムをちぢめるために薄着になった。長袖の下着をまくって半袖に。あたりまえだけど寒い
どれくらい耐寒できるか時間をはかる。タイムをちぢめるために薄着になった。長袖の下着をまくって半袖に。あたりまえだけど寒い

薄着になって耐寒タイムアタック

実験は「柿くってるのと唐辛子くってるのではどちらが長い間雪の中にいられるか?」をはかることにした。

ストップウォッチを押すのも自分だしほぼ主観によるペラペラの実験である。しかしいいのだ、かねてからの疑問なので自分の感覚として勝者がわかればそれでいい。

時間も下手に着込んで長引いて風邪でもひいてはいかんなと思い薄着になった(※のちに風邪をひく伏線はここです)。長袖の下着をまくって半袖一枚に。
柿にかぶりつく。冷たいが甘い。この甘さがカロリーに変わっていくのだと信じたい。
柿にかぶりつく。冷たいが甘い。この甘さがカロリーに変わっていくのだと信じたい。

柿のタイムアタックスタート

さあ、まずは柿だ。柿商人の気分になって柿をたべよう。ああ、おれには柿があってよかったなあ……と。外はこんなに寒いけどおれには柿があるんだもんなあ(※この辺りは意志の強さが必要)。

かぶりつく。歯が冷たさに当たる。しかし雪よりはましだ。柿でよかったなあ。

なによりうまい。「新型iPadの動きはサクサクのぬるぬるだね〜」とかいわれるが、柿もそうだ。サクサクだしぬるぬるだ。新型のIT機器はだいたい柿っぽい。モグモグ。柿でよかった。

それにしても寒いなあ。
くぅーっ、寒い…
くぅーっ、寒い…

寒いのはずっと寒い

なぜ唐辛子vs柿なのかというと、柿がからだを冷やすものといわれてたからだそうだ。

処刑される前の石田三成が「体にわるいから柿はいらない」といった話もそう。冷えるから。昔の人は柿を冷えピタくらいに思ってたんじゃないか。

冷えるかといわれたらたしかに熱くなる要素はない。しかし栄養価は高いしこのカロリーの燃焼は期待できそうだ。昔話のように一晩勝負ならこっちが有利だろう。

ところでいつとけるのかなこの雪は。そろそろ監督からオッケーが出て秋田の雪がいっせいにとけたりしないのかな。

体のはしっこから感覚がだんだんうすれていく。寒さに身悶えはじめる。
さむーっ! 体が耐えかねてきたのか勝手に動きはじめる。手の先から感覚がうすれていく
さむーっ! 体が耐えかねてきたのか勝手に動きはじめる。手の先から感覚がうすれていく
ギブ!してから家までそこそこある。走る
ギブ!してから家までそこそこある。走る
タイムは……20分もいってないのか
タイムは……20分もいってないのか

タイムは18分43秒

寒さに耐えかねてギブアップ。家に入ってメガネ、カメラ、スマートフォンとすべてを一瞬でくもらせて時間を確認。見えない。よし、メガネをふいて見えた、18分43秒。

雪の中薄着でいると18分くらいが人間のがまんの限界だということにしよう。19分以降は超人である。

体感として柿による冷えはたしかにあった。ボリュームがあって水分があるのでじんわり冷える。冷えるというかさびしい気持ちになる。いや、さびしい気持ちになるのは実験そのものに対してなのかもしれない。

柿は冷えるがまあこんなものだろうというか、水を飲んだり雪を食べるよりは全然ましという印象。ただ外が寒かった。
石油ストーブを菩提樹と呼ぶことにした
石油ストーブを菩提樹と呼ぶことにした
お料理・漬物・そのへんの雪に!!
お料理・漬物・そのへんの雪に!!
商人、こんなものを食っていたのか…自分の商売を呪っただろう
商人、こんなものを食っていたのか…自分の商売を呪っただろう

唐辛子に雪、スタート

ストーブの前でしっかりあたたまったら今度は唐辛子編である。唐辛子売りっぽく鷹の爪を買ってきた。

さてどうやってたべるのだろう。これ一本たべたら大変なことになるだろう。唐辛子を少しかじっては雪を食べる、これでいこう。

子供のころは(唐辛子がおかずで雪がごはんなんだな……)ととらえていた。もしそれがただしいならここにあるのは全てごはんである。

白銀の世界は白飯の世界。目にうつるすべてが主食。雪国ははたしてそんなわんぱく理想郷になるのか。さあ、ためしてみよう。

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