特集 2015年2月26日

地元の人頼りの旅 in 秋田県角館

ヒートテック3枚重ねで向かいました
ヒートテック3枚重ねで向かいました
ガイドブックに頼らずに、地元の人にお薦めの場所や穴場を聞いて周る旅はたのしい。

どんなところにたどりつくか分からないドキドキと、地元の人しか知らないような情報が得られて嬉しいからだ。

今回やってきたのは、城下町の面影を色濃く残す秋田県角館。「みちのくの小京都」とも呼ばれるまちを、地元の方に行き先を決めてもらいながらまわってきた。
東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。
好きなものは犬と酸っぱいもの全般。そこらへんの人にすぐに話しかけてしまう癖がある。上野・浅草が庭。(動画インタビュー)

前の記事:1万円で秋田内陸線の一日オーナーになれる

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雪の中での初観光

やってきたのは1月の半ば。気温はマイナス1度。秋田内陸縦貫鉄道の1万円オーナー体験をしたあと、ここ角館に降り立った。

まちは前日から降り続ける雪に覆い隠され、演歌を歌い出したくなるほど情緒ある景色になっていた。
駅前。観光できるのか不安になるほどの雪
駅前。観光できるのか不安になるほどの雪
そう言えばいままで、真冬に雪の多い地域に「観光」目的で来たことがない。雪で滑るの怖いし、傘を用意しないといけないんじゃないか。しかも車でないと観光できないんじゃないか。

そういった心配が浮かぶからだ。
駅の人にまずはここに行きなさい、と言われた駅前案内所。
駅の人にまずはここに行きなさい、と言われた駅前案内所。
蔵を改造した豪華な所だ。さっそくオススメの穴場を聞く。
蔵を改造した豪華な所だ。さっそくオススメの穴場を聞く。
しかしそんな心配はご無用だった。この案内所に来れば雪にすべりにくいゴム靴と傘が借りられる。しかも無料。さらにここ角館は、歩いても十分散策が楽しめるそうなのだ。
300円で荷物を預けることもできるし、サービスが嬉しい。
300円で荷物を預けることもできるし、サービスが嬉しい。
もちろん借りた。快適だ!
もちろん借りた。快適だ!
案内所の女性がまずオススメしてくれたのは武家屋敷群。角館に観光にきてそこに行かずしてどうする、と言うくらいの重要な場所らしい。

しかしあえてそこ以外の場所も聞いておこう。できればあまり知られてないのがいい。そう伝えると「安藤家」という所で催されているモノを教えてくれた。よし、まずはそこへ向かおう。
雪で地図に近づけないが、縦横にきれいに区分けされた町だということが分かる。
雪で地図に近づけないが、縦横にきれいに区分けされた町だということが分かる。
向かいながら、途中で出会った女性にもオススメを聞く。お母さんも出てきて「雪かき風景!」と即答してくれた
向かいながら、途中で出会った女性にもオススメを聞く。お母さんも出てきて「雪かき風景!」と即答してくれた

お薦めスポット1:雪かきと、雪を水に流してるところ

果物屋さん親子から、今なら雪かきの風景が角館らしいよね、と教わる。言われてみれば確かに豪雪地帯ならではの光景だよな。

「運が良ければ雪を水に流すとこも見られるんじゃない」とも教えてくれた。
外にいる人達はみんな雪かきをしてる
外にいる人達はみんな雪かきをしてる
上を見ても雪かき。業者に頼むと費用がバカにならないからね、と笑っていた
上を見ても雪かき。業者に頼むと費用がバカにならないからね、と笑っていた
雪を水に流しているところ発見。これ、決まった時間にしかやってはいけないらしい
雪を水に流しているところ発見。これ、決まった時間にしかやってはいけないらしい
道の端にある流雪溝というところに雪を落とし流している姿も。皆が一斉に流してしまうと雪が詰まるおそれがあるため、町内単位で流せる時間が決まっているのだとか。

1日1回の流しタイムになると、ご近所同士が外に出て活気づく、という超プチ情報を聞くことができた。
安藤家にやってきた。非常に立派な建物だ。
安藤家にやってきた。非常に立派な建物だ。
レンガと黒の分厚い窓の扉がなんともかっこいい。
レンガと黒の分厚い窓の扉がなんともかっこいい。
あ、オススメのアレがあった!
あ、オススメのアレがあった!
建物に入ってみると、お醤油やお味噌のいい香り。安藤家は創業160年にもなる味噌・醤油・漬物を作っている老舗だった。

立派な建物にこだわりの商品。それだけでも充分魅力的な場所なのだけど、案内所の女性が教えてくれたのはこの時期ならではのモノが置かれていることだった。

お薦めスポット2:安藤家のひな飾り

醤油や味噌の奥に並ぶ豪華な雛人形。よく見ると屋根付き。神々しい。
醤油や味噌の奥に並ぶ豪華な雛人形。よく見ると屋根付き。神々しい。
代々引き継がれている雛飾りを展示しているのだ。こちらは表情が面白い「押絵」。
代々引き継がれている雛飾りを展示しているのだ。こちらは表情が面白い「押絵」。
雛飾りと押絵が一緒に飾られているのが角館流だそう。タンスなどの小物もかわいい。
雛飾りと押絵が一緒に飾られているのが角館流だそう。タンスなどの小物もかわいい。
角館では2月後半から3月末まで、武家屋敷・商家・資料館など30箇所以上の場所で雛飾りを公開している。ここ安藤家はそのプレオープンをしており、1月でも雛飾りを見ることができたのだ。

先取りできて嬉しい。しかも醤油や味噌と一緒に綺麗に並べられている雛飾りはかなりレアな光景だろう。
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文庫蔵では試食ができる

奥にもあった雛飾りを見た後、試食・試飲をさせていただいた。これまた文庫蔵を改造したという素敵な空間での試食。見て食べてお土産買って、といろいろと楽しめる場所だった。
文庫蔵を改造した休憩所。
文庫蔵を改造した休憩所。
赤い甘酒、そばツユ、いぶりたくあんが試食できる。
赤い甘酒、そばツユ、いぶりたくあんが試食できる。
次のオススメ場所をお店の方に聞いてみると、穴場ではないけれど、と角館の工芸品「樺細工」のお店を教えてくれた。

お薦めスポット3:藤木伝四郎店の樺細工

残念ながらお休み。ガーン
残念ながらお休み。ガーン
ガラス越しに眺めて終わった。桜の樹の皮で作る「樺細工」。自然の模様がいいよね
ガラス越しに眺めて終わった。桜の樹の皮で作る「樺細工」。自然の模様がいいよね
今度はそのお隣の洋品店の方に聞いてみることに。

「この雪だと行ける場所も限られるから難しいわよねえ…武家屋敷の通りにある桜とモミの木の並木はどうかしら。桜の時期もいいけれど、冬の景色が私は一番好きよ」と教えてくれた。
ついでに食事処も聞いた。お昼なので先に何か食べよう。
ついでに食事処も聞いた。お昼なので先に何か食べよう。
すぐ近くの「土間人」。外観とは違ってパスタやカレーなど洋食が多い。
すぐ近くの「土間人」。外観とは違ってパスタやカレーなど洋食が多い。
私がオーダーしたのは、オススメしてくれた味噌ピザ(702円)
私がオーダーしたのは、オススメしてくれた味噌ピザ(702円)

お薦めスポット4:土間人の「安藤さんちの味噌焼きピザ」

洋品店の女性がオススメしてくれたのは、先ほど訪れたばかりの安藤家で作られている味噌を使ったピザであった。

薄めの生地のカリカリタイプ。焼きたてでチーズはトロトロ、たくさん乗ったネギの辛みが味噌の優しい甘みを引き立てて美味しい。女性にはちょうど良い量でペロリといただいた。
うまい!と言おうとしたら後ろからも絶賛の声。
うまい!と言おうとしたら後ろからも絶賛の声。
こちらの店員さんも、やはり「角館にきたなら並木を見てほしい」とのこと
こちらの店員さんも、やはり「角館にきたなら並木を見てほしい」とのこと
これまで歩いてきたエリアは「外町」といって商家が並ぶエリアだったのだけど、並木のあるあたりというと今度は武家屋敷が並ぶ「内町」へと入ることになる。
こういうお店の看板が見られるのは外町だ。
こういうお店の看板が見られるのは外町だ。
外町から内町への道を真っすぐ歩いていると、ある所を境にして景色が一変する。
こうだったのが(外町・商家エリア)
こうだったのが(外町・商家エリア)
こうなる(内町・武家屋敷エリア)
こうなる(内町・武家屋敷エリア)

お薦めスポット5:武家屋敷の前の並木

武家屋敷の前には黒い塀と門が並び、雪の白さとのコントラストがたまらなく美しかった。そこに背の高い木々がまるで屋敷を守るかのように並び、この場所を特別なのだと教えてくれているようだった。これは皆がオススメする筈だわ。
雪が乗ってさらに生き生きと見える枝
雪が乗ってさらに生き生きと見える枝
桜の時期が一番人気だそうだけど、サラサラと降るこの雪も白い桜といった感じで渋い美しさがある。冬の角館はツウ好みかもしれない。

お薦めスポット6:旧石黒(恵)家

さて、次にやってきたのはその武家屋敷の奥の方にある旧石黒(恵)家。最初の案内所の女性が教えてくれていた穴場だ。
入ると女性が案内してくれた。「本家はあちらですけど(間違ってない?)」と控えめな対応
入ると女性が案内してくれた。「本家はあちらですけど(間違ってない?)」と控えめな対応
角館に現存する武家屋敷の中で格式が最も高い家柄「石黒家」、の、分家の建物。一般公開されている武家屋敷のなかでも「石黒家」を見に行く人は多いが、ここ「旧石黒家」に寄る人は意外と少ないのだそう。

昭和10年に建てられた住居で、和と洋が入り交じるモダンな造りが見られる。
小窓の向こうには台所があり料理を運べる仕様
小窓の向こうには台所があり料理を運べる仕様
小さいけれどタイルが可愛いお風呂場
小さいけれどタイルが可愛いお風呂場
庭園をのぞくことができるように真ん中部分が開閉できる障子。オシャレ~
庭園をのぞくことができるように真ん中部分が開閉できる障子。オシャレ~
茶の間や子供の部屋など、全体的に小ぶりな部屋がいくつもあり可愛いらしい印象だった。本家との違いを比べるのも面白そうだ。
という訳で本家・石黒家にも寄ろう。
という訳で本家・石黒家にも寄ろう。
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まるで違う

本家の石黒家は、いまでも子孫の方々が住んでいて、その方たち自ら案内をしてくれる。当時の生活が伺える様に古文書や武具なども見られた。

建てられた時代が違うのであたりまえだけど旧石黒(恵)家とはまるで違う。まず広さが圧倒的に違う。
出入口は使用人と女子供用・主人用・偉いお客用の3か所もある。
出入口は使用人と女子供用・主人用・偉いお客用の3か所もある。
亀の欄間。壁や天井に映し出されるおぼろげな光(当時はロウソクの光)でお客を楽しませたのだそうだ。粋ですなあ
亀の欄間。壁や天井に映し出されるおぼろげな光(当時はロウソクの光)でお客を楽しませたのだそうだ。粋ですなあ
奥は資料館みたいになってる。格の高さをいたる所で感じた。
奥は資料館みたいになってる。格の高さをいたる所で感じた。
でもなんで表にキン肉マンの雪だるまがあるのかと聞いたら「いちおう武士のつもり」だそうだ。チョンマゲかこれ!
でもなんで表にキン肉マンの雪だるまがあるのかと聞いたら「いちおう武士のつもり」だそうだ。チョンマゲかこれ!
こちらで教えてもらったのは小物が売られているお店
こちらで教えてもらったのは小物が売られているお店

お薦めスポット7:ぐっさんも買いに来た「さんさん」

また商家エリアに戻って、今度は和小物を扱うお店にやってきた。和柄の手ぬぐいや帽子が売られていて女性にオススメなのだそうだ。お祭りに使う道具をしまう袋なんかもある。
看板が雪に隠れて見落とすところだった。
看板が雪に隠れて見落とすところだった。
芸人のぐっさんがかぶっていそう、と誰もが言うというハンチング。実際取材の際に買いに来たそう。
芸人のぐっさんがかぶっていそう、と誰もが言うというハンチング。実際取材の際に買いに来たそう。
一番人気はこちらの「ぷっくり半纏ストラップ」。18ある丁内(昔の境界)の半纏を忠実に携帯ストラップに仕上げたもの。裏はクリーナーになっている
一番人気はこちらの「ぷっくり半纏ストラップ」。18ある丁内(昔の境界)の半纏を忠実に携帯ストラップに仕上げたもの。裏はクリーナーになっている
記念に全部の模様が入ったこちらをゲット。すごくかわいい。(1050円)
記念に全部の模様が入ったこちらをゲット。すごくかわいい。(1050円)

お薦めスポット8:常識も買える?何でも屋「イオヤ」

次に向かったのは、何人かに候補にあげられていたお店。

紹介してくれた人たちは一様に「生モノ以外とにかくなんでも売ってるお店」と言って笑っていた。

秋田の方言で常識のことを"ホジ"というらしいが、子供を叱るとき『イオヤに行ってホジ買ってこい!』と言うほどの品揃えなのだとか。それはすごい。ドンキよりもあるのかな、と興味津々で向かった。
ガーン…残念ながら定休日だった! 日曜日は休みのところが多いようだ。
ガーン…残念ながら定休日だった! 日曜日は休みのところが多いようだ。
イオヤは建物も面白いと聞いていたが確かに味のある造りだ。あとで調べたら大正13年に3年間もの長い時間をかけて造られたのだとか。 3年て。ここの大将も同じく味のある人らしいので、会えなかったのがとても悔しい。

ああ、ホジ欲しかった。

お薦めスポット9:小田野直武の碑

次に向かったのは旧石黒(恵)家で教えてもらったオススメの場所。全く知らなかったが、秋田蘭画というジャンルを築いた小田野直武という人がいて、その石碑がお寺に置かれているそうなのだ。
このお寺のどこかに石碑があるはずだが…
このお寺のどこかに石碑があるはずだが…
近くで雪かきしていたおばあちゃんに聞いてみる。「あら~、見えないねこれは。せっかく来たのに悪いねえ」
近くで雪かきしていたおばあちゃんに聞いてみる。「あら~、見えないねこれは。せっかく来たのに悪いねえ」
あの辺りかなと見当はついたが碑は見えず
あの辺りかなと見当はついたが碑は見えず
こういう見られないパターンあるのね、と笑ってしまった。いやー大雪の中の観光って楽しい。
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恐ろしいツララ

雪で石碑が見られなかったかわりに、そのあと石碑のように巨大なツララが雪に突き刺さってるのを見た。
これが自分に刺さったら、死ぬ・・・!
これが自分に刺さったら、死ぬ・・・!
新潮社記念文学館というところ。左側に巨大ツララ
新潮社記念文学館というところ。左側に巨大ツララ
ツララに目がいったお陰で見つけた「雪國」のモニュメント。こんな場所もあるのか。
ツララに目がいったお陰で見つけた「雪國」のモニュメント。こんな場所もあるのか。

お薦めスポット10:草履職人「千葉さん」

次は西宮家というお屋敷にいる草履職人さんに会いにいくことに。「角館のことに詳しくて話好き。1時間は捕まると思った方がいいよ」と和小物屋さんが教えてくれたのだ。人をオススメされたのは初めてだ。

どんな人かちょっと心配だったけど、出会って一瞬で好きになった。優しい笑顔と、秋田訛りの落ち着いた喋り方がとても素敵な方なのだ。
西宮家の名物おじさん、千葉清美さん。
西宮家の名物おじさん、千葉清美さん。
千葉さんが作るのは屋内で履く用の、土踏まず付きの創作草履。冷え性や外反母趾など足に悩みを持った人が買いにきて、全国にリピーターがいる程の人気ぶり。

草履は健康に良いというだけでなく、洋式に変わっていく日本家屋の中に大事な「和」を残したい、とも言っていた。
土踏まずに当たるところが左右対照で編みこまれていて、とても履き心地いい。草履はスリッパと逆で掴む動きを自然とするのが足にいいらしい。
土踏まずに当たるところが左右対照で編みこまれていて、とても履き心地いい。草履はスリッパと逆で掴む動きを自然とするのが足にいいらしい。
通販もしているが、ここに来ればカラーが色々選べる。
通販もしているが、ここに来ればカラーが色々選べる。
後で知ったけど、外反母趾の私の母もここの草履のリピーターだった。なんか柄に見覚えあると思ったんだよな。
後で知ったけど、外反母趾の私の母もここの草履のリピーターだった。なんか柄に見覚えあると思ったんだよな。
試しに履いてみると指先や足裏全体に一気に血が通うような感覚に。その履き心地の良さに即買してしまった。

草履の他には角館の歴史を聞いたり、なぜか人生相談などもしていて気づけば閉館時間となっていた。

お薦めスポット11:角館の千疋屋こと「さかい屋」のパフェ

外も暗くなってきたし、そろそろお楽しみにとっておいた果物屋さんのパフェを食べにいこう。何人かの女性がオススメしてくれた所で、果物がたくさん乗っていてお手頃価格だという。

実はそのお店、私が最初の方で声をかけていた果物屋さんだった。
しかし閉店…本日3度めのガーン。冬は早く閉まるのだそうだ。
しかし閉店…本日3度めのガーン。冬は早く閉まるのだそうだ。
パフェが食べられず落ち込んだが仕方ない。それにもうひとつ、和小物やさんが「季節ものが出たらすぐに予約しておく」というほど好きだとススメてくれた和菓子屋さんがある。この辺りのお店では珍しく19時まで開いていた。

お薦めスポット12:「後藤福進堂」の和菓子

創業120余年の和菓子店。どれを選んでも美味しいと激褒めのお店です。全て手づくり。
創業120余年の和菓子店。どれを選んでも美味しいと激褒めのお店です。全て手づくり。
きんかん饅頭と干支饅頭、コーヒーゼリーを買った。お店でひと休み。
きんかん饅頭と干支饅頭、コーヒーゼリーを買った。お店でひと休み。
羊羹やサクっと割れる円窓もなかなど人気商品ばかりだ。演歌歌手の藤あや子さんが角館出身だそうで、ご本人やお父さんも好きでよく買いにきていたらしい。

上品な甘さのお饅頭と入れていただいたお茶と共に疲れた体を癒す。

すると目に飛び込んできたのがとても可愛らしい羊の顔。なんですかこれは!
小学6年生のお孫さんが描いたという羊。とてもとても可愛らしい。イラストレーターを目指しているそうだ。
小学6年生のお孫さんが描いたという羊。とてもとても可愛らしい。イラストレーターを目指しているそうだ。
こちらのお店では、新年になるとお孫さんが書いた書き初めや絵などを飾っていて、地元の人達はそれを楽しみにしているそうだ。

しかしだんだん恥ずかしがるお年ごろになり、飾っていい作品が減ってしまったという。でもこの羊の絵だけでもセンスを感じる。
5代も続く老舗ながら、「私は孫に無理やりつがせるつもりはない、好きなことしていいよと言ってる」と言い切っていたのが印象的。
5代も続く老舗ながら、「私は孫に無理やりつがせるつもりはない、好きなことしていいよと言ってる」と言い切っていたのが印象的。
お土産にと藤あや子さんのお父さんがよく買っていたもなかをいただいてしまった。やった!
お土産にと藤あや子さんのお父さんがよく買っていたもなかをいただいてしまった。やった!
こんな感じで、最後は饅頭の甘さと羊の笑顔に癒やされて旅は終了。今回は狭いエリアでの散策となったけど、良い買い物ができたし、地元の人とたくさん話ができてとても満足な旅だった。

非日常を楽しめばいいよ

草履職人の千葉さんが言っていた言葉だ。春になれば見事な桜が楽しめる角館だが、真冬は景色の半分が雪で埋もれていて、見られるものは限られる。

でも千葉さんの言うように、非日常がそこにあった。雪が傘に当たる音くらいしかない静けさのなか、誰も通っていない純白の雪を踏みしめていると、頭の中も心も白く洗われるようだった。

そして驚いたのは、旅には面倒にしか思えなかった雪が大好きになっていたことだ。この数日後に東京で降った雪はベチョベチョで好きではなかったけど、角館に降った雪はサラサラとしていて、本当に綺麗だったのだ。
案内所に借りてた傘。靴は時間までに返さなきゃだけど、傘は近くのコンビニに置いとけばいいよと言われていた。大活躍でした。
案内所に借りてた傘。靴は時間までに返さなきゃだけど、傘は近くのコンビニに置いとけばいいよと言われていた。大活躍でした。
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