ひらめきの月曜日 2015年4月13日
 

東京コミュニティバスの旅

東京23区のコミュニティバスを乗り継ぐ旅です
東京23区のコミュニティバスを乗り継ぐ旅です
日本一鉄道網が整備されている東京だが、それでもカバーしきれない地域は存在する。そんな鉄道空白地帯において貴重な足となるのがコミュニティバスである。都営や私営のバスではなく、東京には区が独自に運営する小さなバスがあるのだ。そんな各区のコミュニティバスを乗り継ぐと、1日でどこまで行けるのだろうか?
1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。
> 個人サイト Twitter (@noriyukienami)

コミュニティバスでどこまでいけるか

東京23区ではほとんどの区で運行しているコミュニティバス。区が民間のバス事業者などに委託し運営しているもので、主に区内を移動する住民の足として利用されている。

普通の路線バスより小型で、区ごとにデザインにも凝っており、見た目にもかわいらしいのが特徴だ。

今回はそんな各区のコミュニティバスを乗り継ぎ、1日で行けるところまで旅をしようというわけである。
最初に乗り込むのは港区のコミュニティバス「ちぃばす」
最初に乗り込むのは港区のコミュニティバス「ちぃばす」
「ちぃばす」は港区がフジエクスプレスに委託して運行するコミュニティバス。全9ルートがあり、区域全体をカバーしている。

まずは品川駅から「ちぃばす」に乗り込む。23区の南側から北上していく作戦だ。
あら、かわいい
あら、かわいい
なお、この「ちぃばす」、乗車距離に関わらず1回100円である。
調べてみると東京23区を走るコミュニティバスのほとんどが100円で乗れるらしい。素晴らしい。
ワンコインでOK
ワンコインでOK
さっそく乗り込んでみよう。車体がコンパクトなだけに席数は15席程度。ただ、普通の路線バスより空いているので十分座れる。なお、席数が限られているため全席優先席である。

内装は明るく掃除も行き届いているようだし、運転士さんの感じも良い。これは今回乗車した全てのバスに共通していた。
こぢんまりとした空間
こぢんまりとした空間
車内広告は区のおしらせが中心
車内広告は区のおしらせが中心
降車ブザーもどこかしゃれている。さすが港区
降車ブザーもどこかしゃれている。さすが港区
車内にてルートマップも手に入る
車内にてルートマップも手に入る
品川、東京タワー、六本木、虎ノ門、赤坂、表参道など区内全域をカバーし、有名な観光地の前にも停留所が設けられている
品川、東京タワー、六本木、虎ノ門、赤坂、表参道など区内全域をカバーし、有名な観光地の前にも停留所が設けられている
三田駅前で降車。次のバスに乗り換え
品川駅から三田駅までは電車だと5分の距離だが、のんびり30分かけての旅路となった。
まあ確かに時間はかかるがゆったりと廻れるし、都心の満員電車を避けたい観光客はコミュニティバスで移動するのもいいと思う。なんせ100円だし。
同じ「ちぃばす」の別ルートに乗り換え、さらに北上。新橋を目指す
同じ「ちぃばす」の別ルートに乗り換え、さらに北上。新橋を目指す
車窓に東京タワーや
車窓に東京タワーや
虎ノ門ヒルズなどの名所を望みつつ
虎ノ門ヒルズなどの名所を望みつつ
新橋より北は千代田区・中央区にあたるため「ちぃばす」はここでお役御免。次は隣接する中央区のコミュニティバスに乗り換えるわけだが、最寄りのバス停まではけっこう離れている。電車を使えばすぐだが、今回はあくまでコミュニティバスだけで移動しようと決めている。そのため、お金も1000円しか持ってきていない背水の陣である。
中央区役所バス停に到着
中央区役所バス停に到着
これが中央区のコミュニティバス「江戸バス」
これが中央区のコミュニティバス「江戸バス」
車内のつくりは「ちぃばす」とほとんどいっしょ
車内のつくりは「ちぃばす」とほとんどいっしょ
シートはやや固め
シートはやや固め
お花見マップ付きとは気が利いている
お花見マップ付きとは気が利いている
真っ赤なボディがかっこいい中央区のコミュニティバス「江戸バス」。親しみやすさを意識して「ちぃばす」のようなかわいらしい名前が多いコミュニティバス界のセオリーからすると、ずいぶん無骨なネーミングである。

なお、北循環と南循環の2ルートがあり、こちらも区域をくまなくカバー。北循環は八重洲や日本橋など、東京の中枢をぐるりと廻るルートだ。そのため、車窓からは都心を代表する風景を望むことができる。
東京駅八重洲口
東京駅八重洲口
新名所・コレド日本橋
新名所・コレド日本橋
都心の名所をかすめつつ、バスは馬喰横山駅の停留所へ。ここが江戸バスで北上できる限界なので降車し、また次の区のコミュニティバスを探す。ここから最も近い停留所は浅草駅。台東区のコミュニティバスが発着しているようだ。
「江戸バス」とはここでお別れ
「江戸バス」とはここでお別れ
30分歩いて東武浅草駅へ
30分歩いて東武浅草駅へ
駅舎のすぐ横に停留所がある
駅舎のすぐ横に停留所がある
台東区のコミュニティバス「めぐりん」
台東区のコミュニティバス「めぐりん」
クラシックなデザインが目を引く、台東区のコミュニティバス「めぐりん」。南北を縦断する「南めぐりん」「北めぐりん」に加え、東西を横断する「東西めぐりん」の3ルートがある。
東西めぐりんは、浅草雷門や上野公園、国立科学博物館などの観光名所を経由するため、旅行者の利用も多いようだ。

その「東西めぐりん」で文京区方面を目指す。
東京スカイツリー
東京スカイツリー
アメ横
アメ横
上野公園を経由し、バスは西へ
上野公園を経由し、バスは西へ
観光客で賑わう浅草・上野エリアを横切り、30分ほどで千駄木駅に到着。千駄木駅からは文京区のコミュニティバス「B-ぐる」が出ている。そろそろ日が落ちそうだ。コミュニティバスの最終はだいたい19:00〜20:00くらいである。タイムリミットまでに少しでも多くのバスに乗車したい。
台東区と文京区の区境あたりにある千駄木駅停留所
台東区と文京区の区境あたりにある千駄木駅停留所
そのため、同じ通りに台東区・文京区2つのコミュニティバスが走る
そのため、同じ通りに台東区・文京区2つのコミュニティバスが走る
B-ぐる到着
B-ぐる到着
なんか見てる
なんか見てる
さて、時刻は19:00。いよいよラストスパートである。車窓から広がる古社や名園など歴史的な風情をまったく感じることなく、ただただ時刻表を視ながらルートを練る。こうなったらひとつでも多くのバスを制したい。
六義園前で「B-グル」を降り、ダッシュで次の停留所へ
六義園前で「B-グル」を降り、ダッシュで次の停留所へ
どうやら六義園のすぐ近く、駒込駅前から北区のコミュニティバスが出ているらしい。最終発着時間ギリギリであるが、これに乗れればそのまま荒川区、葛飾区のコミュニティバスにスムーズに乗り継ぎできる。果たして間に合うか。
間に合った。北区のコミュニティバス「Kバス」
間に合った。北区のコミュニティバス「Kバス」
Kバスで駒込駅から田端駅へ移動
Kバスの最終に間に合いどうにかコミュニティの輪はつながったが、次の荒川区の停留所はここから徒歩20分離れた新三河島駅前にあって、これまた最終の時間が迫っている。夜の商店街を超スピードで駆け抜けた。
なんでこんなに頑張っているのか
なんでこんなに頑張っているのか
フーっ! どうにか間に合った。新三河島駅前の停留所から荒川区のコミュニティバス「町屋さくら」に乗車し、葛飾区方面へ向かう。
運賃はちょっと高くて150円
運賃はちょっと高くて150円
ころころしたフォルムがかわいい
ころころしたフォルムがかわいい
車内には運転士が2人いて、新人とおぼしき若者が先輩からアナウンスの仕方などの指導を受けつつ運転していた。客が少ないコミュニティバスならではの光景かもしれない。
指導に熱が入る先輩運転手
指導に熱が入る先輩運転手
町屋駅でバス降り、再びダッシュで次の停留所へ向かう。時間的におそらくこれが最後のバスになりそうだ。しかし、最初は優雅なバスの旅だったのに、後半はほぼマラソンみたいになってるのはなんでだろう。
無事、最後のバス停「綾瀬駅」に到着。ギリギリ時間内
無事、最後のバス停「綾瀬駅」に到着。ギリギリ時間内
葛飾区のコミュニティバス「葛飾レインボーバス」の最終電車
葛飾区のコミュニティバス「葛飾レインボーバス」の最終電車
有終のラストラン
有終のラストラン
最後は観光もくそもなくなってしまったが、結局最終的に9台のコミュニティバスを乗り継ぎ、8つの区を制することができた。けっこう満足しています

950円で東京を満喫できる

9台のバスを乗り継ぎ、かかった金額はたったの950円。ほとんど通り過ぎるだけだが、東京の名だたる観光名所も写真におさめることができて満足している。

また、街中を走るため各区の生活の息吹を感じることができるのもコミュニティバスの魅力である。今度は東京に西側を攻めてみようと思う。
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