特集 2015年5月11日

スーパーピョンピョンを生活に取り入れたい

これは記事後半に出てくるスーパーピョンピョンうどん
これは記事後半に出てくるスーパーピョンピョンうどん
昨年、ひょんなことからドクター中松が発明した「スーパーピョンピョン」というジャンピングシューズを手に入れた。試してみると、どうにも重い、動きづらい。

公式サイトが「10分の運動で30分並のダイエット効果」、「車や自転車に代わる個人移動手段」、「渋滞の車より早く走れる」とかなんとか言ってるので、どうにか生活に取り入れることはできないだろうか。
島根県生まれ。毛糸を自在に操れる人になりたい。地元に戻ったり上京したりを繰り返してるため、一体どこにいるのか分からないと言われることが多い。プログラマーっぽい仕事が本業。(動画インタビュー

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試しに走る、ジャンプする

こちらがそのスーパーピョンピョン。このスキー靴のような形状の本体に、自分の靴を入れて使う。靴のサイズに合わせて調整が可能だ。

入手して一年以上が経つが、ほぼ使いこなせていない。
宝の持ち腐れ
宝の持ち腐れ
実際履いてみると、スケート靴を初めて履いたときみたいに足元がおぼつかない。ここからまともにとんだりはねたりできるようになるんだろうか。
足元おぼつかない
足元おぼつかない
すこし慣れてきてもヨロヨロ
すこし慣れてきてもヨロヨロ
ジャンプ力やランニング速度の向上を期待しつつトレーニングを始めてみたはいいが、習得できる予感がおもしろいほどにない。
走ったり跳んだり、高いところから落下したら着地したときの反動で、ビヨーンと高く跳びあがるんじゃないか!? と試してみたがまったくそんなこともなく。
アイキャンフライ
アイキャンフライ
ズササササ……(一切跳ねず)
ズササササ……(一切跳ねず)
というか、こんなもんなんだろうか。ネットに公開されてるスーパーピョンピョンを履いて走る人の動画を見ても、この私の現状とそんなに変わらないような気もする。
これ以上すさまじく上達することはないな……と悟る
これ以上すさまじく上達することはないな……と悟る
変に力が入ってるせいか、この日これ以上続けるとどこか傷めそうな気がしなくもなかった。いや、決してスーパーピョンピョンが悪いわけではない。

日ごろから少しずつ、生活の一部に取り入れつつスーパーピョンピョンと付き合っていく方法はないだろうか。

「生活の一部に取り入れ」のご提案

さて、生活の一部にスーパーピョンピョンを取り入れるとなると、どういうシチュエーションがあるだろう。

まずはビジネスシーン。通勤時や取引先へ行く際に、さりげなく履いてみたい! という場合。
こうやって遠巻きに見ると、そんなに不自然じゃない気がする
こうやって遠巻きに見ると、そんなに不自然じゃない気がする
「そんなに不自然じゃない」という印象を受けたところで、15年ぐらい前に流行った厚底ブーツの存在を思い出した。このぐらいの高さのブーツを履いたギャルたちが街中だけじゃなく、当時通ってた大学の学内にもふつうに居たっけ……。あのギャルの群れの中に一人このブーツで混ざっても意外とばれないんじゃないか。

158センチの身長が180センチぐらいになると目線が普段と違いすぎる。あの人たちはこんな目線で生きてたんだなぁ。
いきなり思い出にふけりヨロヨロ
いきなり思い出にふけりヨロヨロ
つぎに、自宅でスリッパ代わりに履けないか試してみた。

履けるには履けるが、これも続けてたら腰をやられるに違いない。
うわっ、水道の位置、低すぎ……!
うわっ、水道の位置、低すぎ……!
冷蔵庫の位置、低すぎ……!
冷蔵庫の位置、低すぎ……!

調理器具としてのスーパーピョンピョン

踏む力を利用してなにか出来ることはないだろうか。たとえば調理とか。

踏んで調理……と言えばアレしかない。うどんだ、うどん! 作ったことないけど、生地を足で踏むとコシが出ることで有名なうどん!
まずは粉に水や塩を入れて混ぜる
まずは粉に水や塩を入れて混ぜる
普通に足で踏んだうどんとスーパーピョンピョンで踏んだうどんを2種類つくって比較してみよう。
普通の足踏みと
普通の足踏みと
スーパーピョンピョン
スーパーピョンピョン
しっかりと感触がある直接の足踏みと比べて、何の感触も感じないスーパーピョンピョン。

踏めてるんだか踏めてないんだか、いまいちよく分からないが、まあだいたい大丈夫だろう。
保護用のビニールを外してみると、おおお……踏めてるぞ
保護用のビニールを外してみると、おおお……踏めてるぞ
さっき「だいたい大丈夫」とかいったが、いや、ちがう。「だいたい」じゃない。人力では到底込められないパワーがこのうどん生地に……!! すばらしいな、スーパーピョンピョンは。

……と気分も高まりつつ次の工程に進んでいたが、勢いでついつい6人前も作ってたせいで切るのが大変すぎた。
伸ばして
伸ばして
均一に切るのが不慣れな初心者にはきつい
均一に切るのが不慣れな初心者にはきつい
製麺機でもあればささっと均一に切れるんだろうが、切る工程がめんどくさすぎて「なぜ、うどんを作ってるんだっけ……」とたまに我に返る。(ぼやいてたら終盤で「実は製麺機あるよ」と告げられたin実家。えええ……)

そして茹であがったのがこちら!
ピョンピョンのほうがツヤがあるのは茹でたてだからです
ピョンピョンのほうがツヤがあるのは茹でたてだからです
均一に切ったつもりだったが、若干ピョンピョンのほうが太めになってしまった。太さが違うからってそんなにコシに影響ないよな……たぶん。(詳しい方いたら教えてください。)

食べてみると、おっっ……これは……!!
いや、ほんとうに!
いや、ほんとうに!
ゆで加減や切り方の影響かもしれない。けど本当にスーパーピョンピョン麺のほうがコシがあって、両親に「今まで作ってもらった料理の中で一番美味しかった」とまで言わせた。
(過去に作ったすべての料理の中でトップになった件に関しては、今までのがひどかったとも言えるのだが。)

というわけで結論としては、

「スーパーピョンピョンは、製麺にもそこそこ役立つ!!」

……に違いない! た、たぶん!

今回の検証を振り返る

自分で作ったうどんって美味しいなー……と満足しつつぼんやり振り返ったところで、そもそもなんの検証だったんだっけ、という気分に。ああ、そうそう、スーパーピョンピョンだ。

今後もこの履きものが宝の持ち腐れにならないよう、たびたび生活の中で利用していきたい。
と言いつつ、やっぱり普段使いは難しい。これで散歩するのが一般的になればいいのに。
と言いつつ、やっぱり普段使いは難しい。これで散歩するのが一般的になればいいのに。

ちょっと試してみたやつ

運動器具を利用して調理する記事って2度目だった。(フラフープバターの記事

この日課である(最近サボり気味の)フラフープとスーパーピョンピョンの掛け合わせだとどうなるんだろう、と試してみたら、足元の安定の悪さが良い負荷となり、程よい難易度でこれはいいかもしれない!?

……と思ったのも束の間、フラフープのときの身体の揺れがスーパーピョンピョンの形状に合ってないのか、摩擦で靴ずれを起こしそうだったのでやめておいた。
これもダメか
これもダメか
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