ロマンの木曜日 2015年5月14日
 

低温の油で煮て赤いタコのウインナーを作るとどうなるか

赤いタコのウインナーのコンフィ。ソーセー人もいます。
赤いタコのウインナーのコンフィ。ソーセー人もいます。
赤いウインナーに切れ込みを入れて炒めてつくる赤いタコのウインナー。昭和の香り漂う、弁当のオカズなどに人気の一品です。

その赤いタコのウインナーを炒めるのではなく、フランス料理で使われる低温の油でじっくり煮て調理する手法「コンフィ」で作ってみたらどうなるでしょうか?

フランス料理の調理法でタコのウインナーの味がどんな風になるのか。やってみました。
1972年生まれ。体力系、料理系の記事を多く書いています。ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しています。利き酒師で、元機械設計屋で元プロボクサー。ウルトラマラソン走ります。米の飯と日本酒が有れば大体なんとかなります。
> 個人サイト 酒と醸し料理 BY 個人ページ「走れば大体大丈夫!」

油で煮るとうまくなる

デイリーポータルZでも度々登場する調理法のコンフィ。肉や果物を長期保存するための調理法で、肉の場合は揚げるよりも低い温度の油で長時間煮て作ります。

そうだ、肉を脂で煮ればいいんだ
深海鮫釣って肝油抽出してコンフィ作った
以前「肉をあぶらで閉じ込めると凄いぞ!」で紹介したコンフィとリエットの本。料理の本といえば柴田書店ですな。
以前「肉をあぶらで閉じ込めると凄いぞ!」で紹介したコンフィとリエットの本。料理の本といえば柴田書店ですな。
赤いウインナーではないが、ソーセージのコンフィについても書かれている。
赤いウインナーではないが、ソーセージのコンフィについても書かれている。
この調理法でタコの形に切れ込みを入れた赤いウインナーを調理します。元々柔らかいソーセージが更に柔らかくなるのか?焼いただけでもおいしく食べられるソーセージが、肉の臭みが消えて更においしくなるのか?

とにかくやってみます。
ソーセージは80度の油で1時間ほど煮ればいいようです。この時間を参考に作ります。
ソーセージは80度の油で1時間ほど煮ればいいようです。この時間を参考に作ります。

まずは油を取り出す

最初にコンフィに使う油をつくります。
豚の背脂。大体の場合、肉屋で安く、または無料で譲ってもらえます。
豚の背脂。大体の場合、肉屋で安く、または無料で譲ってもらえます。
より本格的にやるならばガチョウの脂(グレス・ドワ)を使いたいところですが、そんなもの大量に手に入れるのが難しいし高くつくので、豚の背脂を使います。
油カスもうどんに入れたり、各種料理に使ったり、肥料などに使えます。廃棄する場合はよく冷ましてから。
油カスもうどんに入れたり、各種料理に使ったり、肥料などに使えます。廃棄する場合はよく冷ましてから。
細かく切り分けて鍋に入れ、弱火でじっくり1時間から2時間ほど加熱すればとれたてのラードが完成。これでコロッケを揚げれば肉屋のコロッケとなります
昔の赤いウインナーはもっと赤かった気がする。
昔の赤いウインナーはもっと赤かった気がする。
油が出来たら赤いウインナーに切れ込みを入れて1時間ほど煮ます。
ソーセー人を作る場合は中程まで切れ込みを1本、両側に斜めに切れ込みを入れる。口は軽く切れ込みを入れてから斜めに落とす。目は胡麻などで代用も可。
ソーセー人を作る場合は中程まで切れ込みを1本、両側に斜めに切れ込みを入れる。口は軽く切れ込みを入れてから斜めに落とす。目は胡麻などで代用も可。
途中まで十字に切れ込みを入れたら別の鍋に移したラードの中へ。
もう足が開いてきた。
もう足が開いてきた。
鍋は断熱調理鍋を使います。鍋を保温容器に入れることで温度を保てる鍋です。これで油を80度程度に保ちます。
低温のオーブンに入れたり、炊飯器の保温機能を使ったりしても温度を80度程度に保つことは可能。IHコンロでも出来るようです。
低温のオーブンに入れたり、炊飯器の保温機能を使ったりしても温度を80度程度に保つことは可能。IHコンロでも出来るようです。
15分程度経過したら鍋を保温容器から取り出し、ウインナーの上下を返しながら80度まで再加熱。再び15分程度保温。
わーい! ラード風呂だー!
わーい! ラード風呂だー!
こうして3度再加熱して約1時間煮たら油から取り出します。
わー! テッカテカー!
わー! テッカテカー!
油からとりだしたら軽く塩コショウして出来上がりです。
赤いタコのウインナーのコンフィだー! わー! わー! わー! わー!
赤いタコのウインナーのコンフィだー! わー! わー! わー! わー!
比較の為、炒めて作る赤いタコのウインナーも調理します。
炒め物にはいつもオリーブオイルを使っています。
炒め物にはいつもオリーブオイルを使っています。
切れ込みを入れた赤いウインナーを油で炒め軽く塩コショウします。油はオリーブオイルを使用。
カリッと炒めた赤いタコのウインナーだー!わー!わー!わー!わー! 
カリッと炒めた赤いタコのウインナーだー!わー!わー!わー!わー! 
炒めた赤いタコのウインナーを刻んだキャベツに盛り付けて出来上がりです。

食べ比べてみる

食べ比べてみる上が炒めた赤いタコのウインナー。下がコンフィでつくった赤いタコのウインナー。
食べ比べてみる上が炒めた赤いタコのウインナー。下がコンフィでつくった赤いタコのウインナー。
比較で二つの写真を並べてみました。

色はそれほど大きく変わらず。炒めた方が焼けて少し焦げた感じで、コンフィの方は油でしっとりした感じになっています。炒めた方はほんのり香ばしい香りがして、コンフィの方はラードの甘い油の香りが中心です。

まずは炒めて作るノーマル赤いタコのウインナーから食べてみましょう。
間違いなくうまいだろう。
間違いなくうまいだろう。
食べると焼けた香ばしいウインナーの香りと程よい塩気があり、安定のうまさです。
久しぶりに食べたがうまいなあ。
久しぶりに食べたがうまいなあ。
オカズに良し、酒のつまみに良し。驚くほどうまいという訳ではないが、たまに無性に食べたくなるようなクセのあるうまさです。
ビールに合うね!
ビールに合うね!
続いてコンフィでつくった赤いタコのウインナーを食べてみます。
まずくなる要素は一つもない。間違いなくうまいだろう。 
まずくなる要素は一つもない。間違いなくうまいだろう。 
食べてみると、クセのある肉の香りが弱まり、ラードの甘い油の香りの方を強く感じます。元々が柔らかいので固さはそれほど変わりません。そして、肉と脂の旨味や甘味が穏やかに感じられ、なかなかうまいです。
なんとも上品なうまさだな。
なんとも上品なうまさだな。
ただ、味にパンチがないというか、味が穏やか過ぎるというか。食べすすめていると徐々に味に飽きてくる感じになります。

そうなると、炒めてサッと作った方のタコのウインナーが食べたくなる。
とりあえず赤ワインを合わせてみる。これはこれでうまい。でも何か違う感じがしてくる。
とりあえず赤ワインを合わせてみる。これはこれでうまい。でも何か違う感じがしてくる。
ラードという暴力的な旨味を持つもので煮込んだのだから、パンチの効いたうまみがガンガン来そうなものなのですが、なんだかそのうち物足りなくなるのです。

確かに、炒めたウインナーよりも旨味は強い。うまいです。でも何か違う感じがしてくるのです。

好みもあると思いますが

コンフィの赤いタコのウインナーは味が上品過ぎるのかもしれません。言い方は悪いのですが、赤いウインナーのちょっと雑な感じの味わいが無くなってしまうというのか。何か物足りなくなります。

炒めたノーマルな赤いタコのウインナーは飽きの来ない食べなれた味。好みの問題もあるので、コンフィタイプの方がよりおいしく、そちらの方がいいという方ももちろんいるでしょう。個人的好みではやはり普通に炒めた方が好きな味でした。

いずれにしろ、コンフィするのはとても大変なので、今度赤いタコのウインナーを作るときは普通に炒めて作ります。ちなみに、コンフィが面倒な方は取り立てのラードでのラードフォンデュがオススメです。肉や野菜が新鮮なラードでうまくなります。是非お試しください。
赤いタコのウインナー。日本酒にも合わせてみました。日本酒にも合います。
赤いタコのウインナー。日本酒にも合わせてみました。日本酒にも合います。

週末イベントやります!

【開催概要】
日時:平成27年5月16日(土曜日)10:00〜16:00
会場:天祖神社(東武上線 ときわ台駅 徒歩 1分)
内容:出店者の作品の展示、販売。舞台でのライブ、パフォーマンス。ワークショップ等。
※少雨決行

【開催の趣旨】
地域で『つくる』『つどう』『つながる』
「地域の鎮守の森・神社という歴史的空間で「ものづくり」体験、アート作品や音楽などと触れることで、本来持つ創造性を再発見し、人と人、人と地域のコミュニケーションをはかり、地域をにぎやかに元気づける場を提供すること」
ときわ台つ・つ・つGARDEN FACEBOOKページ
https://www.facebook.com/t3garden
「ときわ台つ・つ・つGARDEN」ブログ
http://t3garden.blog.fc2.com/
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