フェティッシュの火曜日 2015年5月26日
 

世界はすべて消しゴムだった

消しゴム2万3千個、見てきました。
消しゴム2万3千個、見てきました。
僕は文房具ライターであり、バカみたいな珍文房具のコレクターでもある。
コレクターは、他のコレクターがどんなものを持ってるのかちょっと気になるのだ。

で、ある日テレビを観ていたら、消しゴムコレクターの人が出ていて、ものすごい量と質のコレクションを披露していた。
羨ましい。見たい。

早速連絡をとって、そのコレクションを直接見せてもらいに行ってきた。
1973年京都生まれ。色物文具愛好家、文具ライター。小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の人間がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文具を自慢する」という結論に辿り着き、そのまま今に至る。

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消しゴムはおそろしく奥が深い

いま「消しゴムかよ」と馬鹿にした人は、まぁ素人である。
どこにでも転がってるし、値段も安い。集めるのなんか簡単だ。

…馬鹿を言ってはいけない。
どこにでも転がっているということは、世界中に膨大な種類の消しゴムがあるということ。
そして値段が安いというのは、コレクションを始める敷居が低いということ。つまりコレクター(=ライバル)が多い。レアものが奪い合いになるのだ。
楠田枝里子さんの本。文中の随所からコレクターの業の深さが見える名著。
楠田枝里子さんの本。文中の随所からコレクターの業の深さが見える名著。
ちなみにフリーアナウンサーの楠田枝里子さんも、実は文房具業界では有名な消しゴムコレクターだ。
ご自身のコレクションをまとめた著書を出された当時(1998年)でその数20,000点。
自宅に2万個の消しゴムがある様子って想像できるだろうか?

想像できなくても大丈夫。
今から訪れる消しゴムコレクター・まゆぷ〜さんのコレクションは23,000点以上。
2万個の消しゴムがどんなことになっているのか、ご覧いただきたい。

消しゴムコレクターのお宅拝見

ということで、千葉県にあるまゆぷ〜さんのところにお邪魔した。
ということで、千葉県にあるまゆぷ〜さんのところにお邪魔した。
ということで、千葉県にあるまゆぷ〜さんのところにお邪魔した。
ご自宅のリビングにあげてもらうと、いきなり不穏な空気を感じるスペースを発見した。
絶対にあの隙間が怪しい。僕には分かる。
絶対にあの隙間が怪しい。僕には分かる。
あそこだ。あそこに23,000個ある。絶対ある。
コレクターのアンテナ(鬼太郎の妖怪アンテナ的なやつ)がギンギンに反応して毛根から根こそぎ抜けそうな勢いである。
ほら来た。
ほら来た。
「天井が低いんで、気をつけてくださいね」というまゆぷ〜さんに導かれて、コレクションルームに入れてもらう。
どーん。
どーん。
どどーん。
どどーん。
収納ケースや引き出しに分類収納されて、なにかカラフルな小さいものがみっちり。
これが全部消しゴムなのだ。

「…これ、本当に23,000個あるんですねー」

「そうですね。先日『マツコの知らない世界』に出演する時、番組のスタッフさんが来て数えてくれましたんで、そのはずです」
こういうセットも1つとカウントしてるので、実数はさらに多い。
こういうセットも1つとカウントしてるので、実数はさらに多い。
考えただけで疲れ果てそうである。
テレビの人ってそういう仕事もするんだなあ。

万物よ消しゴムに変われ

さて、消しゴムの収納ケースには「タイヤ・工具」「おでん」「化粧品」「赤ちゃん・哺乳びん」など分類ラベルが貼られているが、中身はもちろん消しゴムだ。
想像しがたい消しゴムの分類。
想像しがたい消しゴムの分類。
そんなものが消しゴムになっているのか、と驚かれるかもしれない。
が、消しゴムコレクターの間では「もはや世界中に消しゴムになってないカテゴリは無い」というのがほぼ常識。

かわいい動物の形の消しゴムとかあったよねー、みたいなレベルの話ではない。
本当に、地球上にあるありとあらゆるものが消しゴム化されていると言っても過言ではないのだ。
絶対当たらないクイズ。さぁ、これはなんの消しゴムでしょうか。
絶対当たらないクイズ。さぁ、これはなんの消しゴムでしょうか。
たとえば、上の写真の消しゴム。

なにかクリーム色をしたでこぼこの物体型の消しゴムなのだが、これは何かお分かりだろうか。
信じがたいが、体脂肪型の消しゴム。
信じがたいが、体脂肪型の消しゴム。
正解は「原寸大100kcal分(15g)分の体脂肪」を模した消しゴムである。
栄養指導用の食品模型を作っているメーカーが、体脂肪のサンプルモデルをベースに作ったノベルティで、「消しゴムで文字を消すように、日々の心がけと行動で体脂肪を消しましょう」という意味が込められているらしい。

言わんとしてる事は理解できたが、正気かどうかはわからない。
これも原寸大モデルの消しゴム。
これも原寸大モデルの消しゴム。
こちらは、妊婦さんのお腹の中を見たりする超音波検査(エコー)装置の消しゴム。
医療機器メーカーがノベルティとして配布しているらしい。

消しゴムメーカーが作っているものなので、もちろんちゃんと文字が消せる。

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