ひらめきの月曜日 2015年6月29日
 

アナグマを探しながらの楽しいキャンプ

アナグマという動物が日本にいることすら知りませんでした。
アナグマという動物が日本にいることすら知りませんでした。
2月に千葉県のキャンプ場を利用したとき、アナグマに対する注意喚起のポスターが張られていて驚いた。

キツネやサルが悪さをするというのはよくある話だが、アナグマというのは初めて聞いた。というか、アナグマって日本にいるのか。

ならばぜひ見てみたいということで、アナグマのオンシーズンに一泊してきた。先に結論をいえば見られなかったのだが、今後の観察に向け大変な知見を得た。とても楽しいキャンプだった。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。

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まずは情報収集から

アナグマが出没するというキャンプ場は、千葉県南房総市にある大房岬(たいぶさみさき)自然公園。読み方が難しい。

事前に公園職員の方に伺った情報によると、アナグマが出てくるのは春から秋で、キャンプ客の食べ残しなどを狙って出るので、平日よりも土日の方が出現率が高いらしい。しかし人が多すぎても出てこないとか。
このポスターを見てやってきました。タヌキかと思ったらまさかのアナグマ!
このポスターを見てやってきました。タヌキかと思ったらまさかのアナグマ!
訪れたのは6月20日(日)。きっとアナグマ観察にはベストシーズン。とりあえず探偵気分で富浦駅近くにあるスーパーのレジで聞き込み調査をしてみたところ、この辺りによく出る動物は、サル、タヌキ、イノシシ、キョン(外来種のシカ)で、アナグマはよくわからないとのこと。

アナグマが夜行性なので目撃の機会が少ないのか、人が住むエリアには出ないのか、あるいはアナグマをタヌキだと思っている人が多いのかもしれない。
内房のスーパーといえばオドヤ。
内房のスーパーといえばオドヤ。
キャンプ場の受付で大房岬公園を管理する職員の方に詳しく伺ったところ、いくつかの有益な情報を得ることができた。

どうやら人間とアナグマには一定の距離感が必要のようだ。
フレンドリーなキャンプ場の職員さん。
フレンドリーなキャンプ場の職員さん。
〜アナグマ観察の基礎知識〜

・アナグマという名前で、タヌキに似た外観だが、実はイタチの仲間。

・関東で10年位前から増え出し、大房岬公園では、3、4年くらい前からよく見られるようになった。

・基本的には夜行性だが、昼間もけっこう出没している。

・目撃率はかなり高く、週末の宿泊客なら見ない人の方が少ないかもしれない。

・食性は雑食で、本来は落ち葉に潜む虫や果実などを食べているのだが、人間の残飯を狙うようになった。

・テントの外に食べ物を置いておくと奪われるので要注意。

・クマのように人を襲うことは無いが、無人のテントを爪で破いてしまうこともある。

・観察したいからといって、餌付けしたり食べ物を外に置いておくのは絶対禁止。

・ここなら確実に会えるという場所はないので、キャンプ場で待っているのが一番出会う確率が高いかもしれない。
ヒョウモンダコにも注意が必要らしいです。
ヒョウモンダコにも注意が必要らしいです。
アナグマはあくまで野生動物。あまりに人を怖がらなくなると摩擦が生じるので、もし食べ物をねだりにきたら本気で威嚇するくらいがちょうどいいのだろう。

今回のキャンプでも、アナグマを甘やかしたりせず、節度ある態度を心掛けたいと思う。
海に囲まれた大房岬がアナグマ捜査の舞台だ。
海に囲まれた大房岬がアナグマ捜査の舞台だ。

これがアナグマだ!

受付のあるビジターセンター内にはアナグマの剥製が展示されていた。

どんな姿なのか写真でしか見たことがないので、立体的な視点で覚えておこう。
これがアナグマ。ちょっとキュンとしませんか。
これがアナグマ。ちょっとキュンとしませんか。
かわいい姿だが、この爪でキャンプ客の食べ物を奪ってしまうのだ。
かわいい姿だが、この爪でキャンプ客の食べ物を奪ってしまうのだ。
一番右がアナグマ。大房岬にはたくさんいるらしいぞ。
一番右がアナグマ。大房岬にはたくさんいるらしいぞ。
これが噂のアナグマか。これはエサをあげたくなるな。でもダメ、絶対。

アイドル的な愛くるしいルックスながら、実は鋭い爪を隠し持ったヒールでもあるアナグマ。今の女子プロレスに必要なのは、こういう存在なのかもしれない。
〜アナグマ観察の基礎知識〜

・とてもかわいいが心を許してはいけない。
これはタヌキ。10年くらい前に皮膚病が流行って、アナグマに生息域を奪われたという説もあるとか。
これはタヌキ。10年くらい前に皮膚病が流行って、アナグマに生息域を奪われたという説もあるとか。
あと鵺もいるそうです。
あと鵺もいるそうです。

アナグマ観察キャンプのメンバー紹介

今回のキャンプだが、私一人だとアナグマと出会う自信がないし第一寂しい。そこで有毒生物などに精通しているライターの伊藤さんに来ていただいた。アナグマに毒はないけれど、その豊富なフィールドワーク経験から、素敵な出会いをエスコートしてくれるはずだ。

そして暗渠が大好きなライターの三土さんも親子で参加してくれた。アナグマだけに暗渠好きとの相性はバッチリだ。
このキャンプ場にアナグマがひょっこりと出てくるらしいよ。
このキャンプ場にアナグマがひょっこりと出てくるらしいよ。
バズーカ―のような望遠レンズを持ってやってきたバズーカー伊藤さん。
バズーカ―のような望遠レンズを持ってやってきたバズーカー伊藤さん。
三土さんの息子であるYくんは昆虫博士。今日のキャンプを楽しみにしていたそうだ。
三土さんの息子であるYくんは昆虫博士。今日のキャンプを楽しみにしていたそうだ。
オドヤで買った昼飯を食べているときにアナグマはこなかった。
オドヤで買った昼飯を食べているときにアナグマはこなかった。
ところでアナグマやタヌキはまとめてムジナと呼ばれることがあり、その辺のややこしさが裁判になったこともあるとか(たぬき・むじな事件)。

アナグマとタヌキが混同される原因の一つに、アナグマが掘った巣穴を両者が共用生活することもあるらしい。「同じ穴のムジナ」ということわざは、そんな生態から来ているという説もあるそうだ。
〜アナグマ観察の基礎知識〜

・アナグマはムジナとも呼ばれ、タヌキと混同されがち。
同じ穴のムジナを体現すべく、一つのテントに共生する伊藤さんと私。
同じ穴のムジナを体現すべく、一つのテントに共生する伊藤さんと私。

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