ひらめきの月曜日 2015年7月13日
 

列車でゴング!ローカル線でプロレス開催!

このロメロ・スペシャル、走行中の列車内で行われています。
このロメロ・スペシャル、走行中の列車内で行われています。
山形県を走るフラワー長井線で、『ローカル線プロレス』という前代未聞のイベントがおこなわれた。

貸切にした車両内で、観客を入れてプロレスの試合をしてしまおうという、無茶すぎるイベントである。

その実行委員会共同代表の一人は、一度しかプロレスを観戦したことがない大学時代の友人だった。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。

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なぜ渋谷君がローカル線プロレスを企画したのか

2月のある日、山形県長井市に地域おこし協力隊という制度でUターンした大学時代の友人である渋谷君から、「フラワー長井線でプロレスをやりたいんだけど」という相談がきた。

僕はただのプロレスファンなので、協力できることは特にないけど、もし実現したら取材をするよというような返事をした。

正直なところ、関わったらなんだか大変そうだし、常識的に考えて実現するとは思っていなかった。だって列車の中でプロレスはまずいだろう。

でも渋谷君は、本当に実現してしまったのだ。
新幹線が止まる駅であり、フラワー長井線の始発駅である赤湯駅が集合場所。一応東京駅から電車一本で来られる場所ではある。
新幹線が止まる駅であり、フラワー長井線の始発駅である赤湯駅が集合場所。一応東京駅から電車一本で来られる場所ではある。
日本中から集まったコアなプロレスファンに、本日の段取りを案内をする渋谷君。
日本中から集まったコアなプロレスファンに、本日の段取りを案内をする渋谷君。
渋谷君は熱狂的なプロレスファンというわけではない。学生時代に私とIWAジャパンという団体を観に行き、ターザン後藤選手に場外で追いかけられたのが唯一のプロレス観戦だったりする。

実行委員会共同代表を渋谷君とやっている喜早さんという大学の先輩が『みちのくプロレス』という団体と親しく、列車内で開催できたらおもしろいなと考えていて、たまたま渋谷君と会った時に「渋谷君って長井でしょ?フラワー長井線でプロレスできないかな?」と、突然いってきたらしい。

それを瞬間的におもしろいと判断した渋谷君は、「ぜひやりましょう!」と一緒に動き出し、仲間を募って実現させたのだ。

よくもまあ実現したなと思う訳です

列車内でプロレスがおこなわれるのは、もちろん日本では初めて。きっと世界でも初めてだと思われる。

試合をやる側のみちのくプロレスは喜んで協力してくれるかもしれないが、問題は鉄道会社だ。よくそんなあぶなっかしい企画にOKを出したなと感心してしまう。もし僕が担当者だったら、なにかあったら責任がとれないからと断るかもしれない。
二両編成のディーゼル車がのんびりと到着。本当にここでプロレスがおこなわれるのだ。
二両編成のディーゼル車がのんびりと到着。本当にここでプロレスがおこなわれるのだ。
多数の応募者から抽選で選ばれたラッキーな50人が本日の観客。チケット代は1万円也。
多数の応募者から抽選で選ばれたラッキーな50人が本日の観客。チケット代は1万円也。
フラワー長井線を運営する山形鉄道は、自治体と民間が共同で運営をする第三セクターなので、長井市も株主となっている。

地域おこし協力隊(自治体の委託職員のような立場)である渋谷君は市役所と繋がりがあったので、市の山形鉄道担当者を通じて山形鉄道に相談してみたところ、「おもしろいねー!」とすぐ企画に乗ってくれたらしい。

長井市は人口の減少が進んでおり、フラワー長井線は赤字路線。きっと市も山形鉄道も何かをしなければといけないと思っていたところで、そこに渋谷君の提案がうまく合致したのだろう。もちろんOKが出てから実現させるまでの方が大変だったのだろうけど。
赤湯駅から長井駅へと移動する約30分の間で試合は行われる。
赤湯駅から長井駅へと移動する約30分の間で試合は行われる。
先頭車両が客席で、こちらは選手の楽屋兼報道陣の待機スペース。
先頭車両が客席で、こちらは選手の楽屋兼報道陣の待機スペース。
この列車の中でおこなわれる前代未聞のプロレスは、その意外性からヤフーニュースに載るなど大反響を呼んだ。

そして試合当日は観客50人の小さなイベントにもかかわらず、プロレス関係はもちろん、地元のテレビ局や大手新聞社、さらには有名週刊誌など、報道陣が30人以上も来る事態となったのだ。

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