私が高校生になりたての頃に90年代ヴィジュアル系ブームが起こり、例外なく私もヴィジュアル系バンドをやりたくてギターを始めました。
初めて買ったギターはLUNA SEAのINORANモデルでした。梅田のKEYという楽器屋さんに父親と買いに行ったことを今でもはっきりと覚えています。
ギターを買ったことが嬉しくて、毎日夜遅くまで練習して、「BANDやろうぜ」という雑誌を穴が開くほど何度も何度も読んで、いつかライブハウスで演奏することを夢見ておりました。
ある日、その夢がかなうこととなります。
友人の友人がLUNA SEAのコピーバンドをやっていて、今度ライブハウスでライブをやることになったけど、ギターがひとり足りないのでもしよかったら弾いてほしいという大変ありがたいお誘いを頂戴したので、喜んで参加させていただくことになりました。
ある日、その夢がかなうこととなります。
友人の友人がLUNA SEAのコピーバンドをやっていて、今度ライブハウスでライブをやることになったけど、ギターがひとり足りないのでもしよかったら弾いてほしいという大変ありがたいお誘いを頂戴したので、喜んで参加させていただくことになりました。
こうして、私の地元である兵庫県三田市にある唯一のスタジオ「ホットスタッフ」にて、週に一度の練習が始まります。夜にスタジオに集まってみんなで練習するあのワクワク感は今でも忘れられません。
以下がメンバーになります。
以下がメンバーになります。
ドラム、しのっぴ。不良校と言われる学校に通っているにもかかわらず、とても温厚。普段はギターを弾いているけれど、このバンドではドラム。
リードギター、すぎっち。私と同じ高校に通う。中学生の頃からギターをやっていて、めっちゃ上手。
ベース、ただっち。からあげが好き。制服がかっこいい高校に通っている。
ボーカル、リュウイチ。家からめっちゃ遠い高校に通っている。
そしてサイドギターは私で、5人編成でのバンド。バンド名は「ベルゼブブ」に決まりました。
さっそくLUNA SEAの曲をコピーしていきます。
そしてサイドギターは私で、5人編成でのバンド。バンド名は「ベルゼブブ」に決まりました。
さっそくLUNA SEAの曲をコピーしていきます。
ドタドタドタドタ!
ジャーーーーーーーン!
ボベンベンベベン!
ンプリュッピュルギィイーーーーン!
…
…
リュウイチめっちゃ声小さいんですよ。
でも「ウワアアアアア!」だけはめっちゃ声でかいんすよ。
こうして何度かのスタジオ練習を経て、いよいよライブ当日を迎えます。
初めてのライブハウスでのライブ、しかも大好きなLUNA SEAのコピーバンド。相当気合が入った私は、本番前に家でビジュアル系メイクをしました。
…。
あの、なんていうんですかね。
あの、なんていうんですかね。
鏡に参観日の日のお母さんみたいな人が映ってたので、メイクは全部落としました。
それでライブハウスに行くじゃないですか。メンバー全員来てるんですけどね…。
彼女を連れてきていたリュウイチがめっちゃオラついてるんですわ。
ライブの内容につきましては緊張しすぎて全然覚えてないので割愛させていただきますが…
オラつきまくりのリュウイチの声はやっぱり小さくて全然聞こえませんでした。
「ウワアアアアアア!」はめっちゃ聞こえました。
それで、彼女は一体どんな顔してリュウイチの「ウワアアアア!」を見ているのかな?と思って演奏しながら見てみたら…
トキメキ100%!!!!
私たちの耳にはまったく聞こえなかったリュウイチの歌声も、きっと彼女には届いていたんですね。
それでライブはあっという間に終わります。なんとも言えない達成感に満たされた私はライブハウスの外で夜風に当たっていました。
すると突然リュウイチに胸ぐらをつかまれ、こう言われます。
それでライブはあっという間に終わります。なんとも言えない達成感に満たされた私はライブハウスの外で夜風に当たっていました。
すると突然リュウイチに胸ぐらをつかまれ、こう言われます。
「帰っていいかな!」
リュウイチは何かにブチギレながら、彼女を連れて帰ってしまいました。結局リュウイチがどういう人物なのか最後まで分からずじまいのまま、胸ぐらをつかまれた際にビロンビロンに伸びたTシャツとモヤモヤした思いだけがその場に残されることとなりました。
バンドはこの日で解散して(もともと一回きりの予定だった)、メンバーとは この日以来誰とも会っていません。
当時は携帯も普及していない時代でしたから、誰の連絡先も知らぬまま16年が経ちました。
そして先月初め、何気なく「日本文具大賞」のサイトを見ていた時のことです。
今年の文具大賞の機能部門でグランプリをを受賞したのは、神戸派計画の手掛ける「万年筆のペン先を美しくする」ために生まれた紙製品『SUITO cleaning paper』。
秀逸なコンセプトと丁寧な製品作りに見惚れてしまい、そのまま文具大賞関連の写真を見ていたのですが…
バンドはこの日で解散して(もともと一回きりの予定だった)、メンバーとは この日以来誰とも会っていません。
当時は携帯も普及していない時代でしたから、誰の連絡先も知らぬまま16年が経ちました。
そして先月初め、何気なく「日本文具大賞」のサイトを見ていた時のことです。
今年の文具大賞の機能部門でグランプリをを受賞したのは、神戸派計画の手掛ける「万年筆のペン先を美しくする」ために生まれた紙製品『SUITO cleaning paper』。
秀逸なコンセプトと丁寧な製品作りに見惚れてしまい、そのまま文具大賞関連の写真を見ていたのですが…
グランプリを受賞した神戸派計画のメンバーの方々の写真の中に、かつてベルゼブブでベースを弾いていた ただっちが映っていてめちゃくちゃびっくりしました。
ただっち…いつの間にこんなに立派な人間になってしまったんだ。
というわけで速攻ただっちにコンタクトを取り、16年ぶりの再会を果たすこととなります。
そして今日はせっかくなので、当時の私を知る数少ない人物として、彼にインタビューをしてみたいと思います。
というわけで速攻ただっちにコンタクトを取り、16年ぶりの再会を果たすこととなります。
そして今日はせっかくなので、当時の私を知る数少ない人物として、彼にインタビューをしてみたいと思います。
私「ただっち、当時の僕ってどんな印象やった?」
た『印象?!・・・特にないかなぁ』
私「ベルゼブブのことで何か印象に残ってることある?」
た『特にないかなぁ』
私「楽器は今もやってるん?」
た『たまに家で弾くぐらいかな。いまだに当時使ってたベース使ってるよ。』
私「文具の道に進んだきっかけとかある?」
ただっち『興味を持ち始めたのは、仕事で万年筆専門店へ頻繁に顔を出すようになった時。道具にこだわる人はかっこいいなあって。』
ちょっと前半のくだりが気になるところですが、
再会できてよかった!ただっち、インタビューに答えてくれてありがとう!
今度また ただっちとバンドをやることになったら、ガッチガチのフルメイクで決めたヴィジュアル系バンドをやりたいと思います。
今度また ただっちとバンドをやることになったら、ガッチガチのフルメイクで決めたヴィジュアル系バンドをやりたいと思います。
因みに好きなバンドはLUNA SEA、La'cryma Christi、ROUAGE、D-SHADE、PIERROT、黒夢でございます。