はっけんの水曜日 2015年8月26日
 

標高2000メートルの盲腸県境と危険すぎる県境

うっかり死んだりしないようにガイドの人を頼んだ

盲腸県境に行くためには、なによりもまず飯豊山に登山しなければいけない。しかし、飯豊山は登山経験値中級以上が登る山だ。素人がフラフラ登ったりすると確実に死ぬ。

ぼく自身の登山経験は、中学生の時の遠足で登った大山、そして一昨年コックの格好で登った大楠山。それぐらいしかない。
こういうふざけた登山しかしたことない
こういうふざけた登山しかしたことない
しかも、ここ1、2年は家にこもって仕事をすることが多いので、体が鈍っている上に体重もおどろくほど重くなっている。はっきり言って飯豊山に登りきれるのか、無事に帰ってこれるのか自信無い。

県境の上でふざけるために登るものの、ふざけて登ると死ぬのでふざけて登ってはいけない。トートロジー登山である。

東京から電車を乗り継ぎ、磐越西線山都駅から飯豊山麓の民宿まで向い、そこで一泊し、翌朝、ガイドの平野さんと合流した。
飯豊山ガイドの平野さん
飯豊山ガイドの平野さん
そう、ふざけた理由で登山するのに、死ぬのはいやなのでガイドの人についてきてもらうようにお願いしたのだ。

背に腹は代えられない。

平野さんは普段、農業をしているのだが、こうやって初心者の登山のガイドなどをうけおい、年に何十回も飯豊山に登山するという。

50代後半ぐらいに見えたが、年齢を聞くと67歳だという。
今回の登山を仕切っていただいた酒井さん
今回の登山を仕切っていただいた酒井さん
今回の登山は、会社員の酒井さんがすべて段取りしてくださったので、ぼくは純粋に山に登って帰ってこれるかというところだけを心配すればよかった。

そこは大変助かったのだが、やはり登山が近づくにつれ、面白い県境が見られる。という期待ときつい山登りがある。という不安が交互に胸に迫ってくる。

いきなり山場を迎える

登山ルートの選定はすべて平野さんにお願いしたのだが、平野さんは、一般的な登山ルートとは違い、尾根までの距離が短いルートで登るという。

同じ高さまで登る場合、距離が短い。ということは、坂道がキツイ。ということでもある。

んーできれば、時間かかっても坂道が緩いほうがいいなーと思いつつ、いや、でもガイドの人が言うんだからこれでいいのだ! 納得しろ俺。と心のなかでかってに自分を鼓舞し続ける。なんなんだこの状況。
この程度の坂道でもはっきり言ってキツイ先が思いやられる
この程度の坂道でもはっきり言ってキツイ先が思いやられる
いきなり沢を渡るとか難易度高くないですか!
いきなり沢を渡るとか難易度高くないですか!
案の定坂道がきつい!
案の定坂道がきつい!
いきなり、けっこう大きい沢をロープを伝いながら渡るとか、ほぼ垂直の登山道を登るといったかなりきつい登山道を1時間ぐらい登る。
目がチカチカしてきた
目がチカチカしてきた
いきなりトップギアみたいな状態で1時間も動いたので軽い酸欠状態で目がチカチカしてきた。白いキラキラしたものが目の先に見えるようなきがするのだ。

目がチカチカしてるからかどうかわからないけれど、山はきれいだなということは分かった。
ほら、きれい。鳥の鳴き声がこだまする。
ほら、きれい。鳥の鳴き声がこだまする。

危険すぎる県境で死にかける

坂道のキツイ登山ルートで尾根まで出ると、今度は尾根伝いに登ったりおりたりしながら最初の山小屋を目指す。
三国岳に向かう
三国岳に向かう
最初の山小屋までは、剣ヶ峰。という岩がゴロゴロした岩場が待っている。
下山の時に撮った剣ヶ峰
下山の時に撮った剣ヶ峰
剣ヶ峰、写真を見て頂いたらわかると思うけど、バランスを崩したら谷底に転落して即死亡である。
手や足が少しでも滑ると死ぬ
手や足が少しでも滑ると死ぬ
しかも、鎖を伝ってよじ登らなければならない箇所がいくつかある。

登山のベテランであれば鼻で笑うかも知れないが、登山ほぼ初心者のぼくにとっては死ぬほど怖かった。死ななかったけど。

さらに怖いのかうれしいのかよくわからないのは、この剣が峰が、ちょうど福島県と山形県の県境だということである。
日本一危険な県境
日本一危険な県境
県境って本当は海の上とか山の尾根に引かれたところが多いので、日本全国にある県境の大半はこんな感じなのかもしれない……なんてことは、岩場をよじ登っているときは露ほども考えなかった。

剣ヶ峰を超えると、三国茶屋である。

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