記事制作インターン 2015年9月18日

ライブ会場で一等星になりたいバンギャ

曲が掛かれば縦ノリになる。それがバンギャだ
曲が掛かれば縦ノリになる。それがバンギャだ
バンギャとは、バンドギャルの略称だ。自分の好きなロックバンドやヴィジュアル系バンドを追っかけ、東でライブがあれば遠征し、西でファンミーティングがあれば深夜バスで会場に向かう。そういう生き物である。

そんなことはさておき、今回のインターンは工作・実験した結果を記事にまとめることがメインの内容である。美術系の高校のコースを出て、美術系の大学に進んだ私にはぴったりの内容だ。私の専攻はメディアデザインだけど。

そして私はさらにメディアデザインを専攻している学生らしく、とにかく光らせようと考えた。メディアデザイン専攻はしているが、“らしさ“についてはいまだわかっていない。これはあくまで適当な主観だ。
1994年生まれ。北海道で生まれ、群馬で幼少期を過ごし、東京に暮らす、南下する人生を送っている。でも寒い方が好き。日々の楽しみは学校帰りにアメリカンドックを食べること。


> 個人サイト カタツムリのつもり

「ノボちゃん」と葛藤編

編集部から素材が与えられた。私は名前だけで選んだ“ノボちゃん“をメインの素材にしたが、どうしてやろうか。のぼりを差すベルトらしいが、これを使うタイミングが本当にあるのか。そもそも見たことないぞ。
ここで私に一つの葛藤が生まれる
ここで私に一つの葛藤が生まれる
ノボちゃん、これだけで面白いじゃんかと
ノボちゃん、これだけで面白いじゃんかと
もともと面白いものにさらにオモシロ要素を付け加えたところで、どこぞの二郎系パンケーキ屋(私は認めない)みたいにしつこくなるだけだ。

しかし、光らせるだけでは芸がない。そこで、思いついた。「実用的にすればいいんじゃん」と。
完成予想図
完成予想図

私とGRANRODEO編

その名も「ライブの時に誰よりも輝く一等星になる装置」である。そして、実際の作業が始まった。
作業はまずノボちゃんを塗りつぶすところから始まる
作業はまずノボちゃんを塗りつぶすところから始まる
ショッキングピンクの蛍光色はX JAPANのhideちゃんへのリスペクトだ。幼稚園生の頃にhideちゃんの曲を聴いていなければ、今バンギャになっていることはなかっただろう。

今は声優の谷山紀章とギタリストの飯塚昌明によるヘヴィ・メタルバンド“GRANRODEO“を追いかけている。彼らが私の“人生“そのものだ。
他のインターン生へパテの使い方をアドバイス
他のインターン生へパテの使い方をアドバイス
他人に優しくする行為のことを、バンギャたちは「徳を積む」と呼ぶ。こうするとライブでいい席のチケットが取れやすくなる。
サイリウムバー作り
サイリウムバー作り
サイリウムがポキポキ折れるので、“ライブ“まで発光量が保つかが心配。
今回は細いサイリウムだったが、ここに太い手持ち用のサイリウムをつけてもよい
今回は細いサイリウムだったが、ここに太い手持ち用のサイリウムをつけてもよい
しかし、最近は熊手持ち(サイリウムを指の間に挟み、片手で5本ずつ計10本を一気に持つスタイル)が禁止されるところが多いので、装着するのがベターだろう。
愛すべきGRANRODEOの名前を入れ、装飾は終了
愛すべきGRANRODEOの名前を入れ、装飾は終了

旅立ちと疲労編

ほぼ完成予想図通りの仕上がり。美大生の本気がここにある。大学ではボールペンとマウスしか握らないが、腕は鈍っていなかった。
完成したものがこちら
完成したものがこちら
しかし、これで本当にライブ会場で一番目立てるのか。GRANRODEOの次のライブは10月。10周年だから、Zeepじゃなくて幕張メッセだぞ幕張。めっちゃ広いんだぞ。

というわけで、街に出て目立てるのかを検証してみた。
niftyの受付の方はGRANRODEOのことを知らなかった
niftyの受付の方はGRANRODEOのことを知らなかった
エレベーターを待つ
エレベーターを待つ
背中の装置は自分でつけられないのが弱点
背中の装置は自分でつけられないのが弱点
もともと25mも泳げないほど体力がないうえに、絵の具を塗って急いで組み立てて撮影するの連続で疲労がピークに達していたが、がんばって外に向かう。

バンギャと公園編

雨が止んだばかりだったため、まだいろんなところが濡れていた。
びしょびしょの滑り台
びしょびしょの滑り台
9月30日発売の「GRANRODEO」ニューアルバムをまだ予約していないことを憂い、帰りにタワレコに寄りたいが閉店時間に間に合う気がしない。そんな顔をしている。
曲を聴いて一休みしようと思う
曲を聴いて一休みしようと思う
最近のお気に入りは最新シングル「メモリーズ」
最近のお気に入りは最新シングル「メモリーズ」
でも、ヘッドフォンを忘れたので聴けなかった。
オフィス街を歩く
オフィス街を歩く
周りは黒っぽいスーツの人ばかりなので、まあまあ目立つ。
戻ってきて装備を外す
戻ってきて装備を外す
サイリウムを3本もなくしてしまい、地球環境とビルの清掃の方に対して深く反省をするバンギャであった。

サイリウムとヘドバン編

バンギャといえばヘドバン(正式名称ヘッドバンキング。曲に合わせて首を上下に激しく振る)である。せっかく装着を作ったので、さっそく実演だ。
曲はもちろんGRANRODEOの「modern strange cowboy」
曲はもちろんGRANRODEOの「modern strange cowboy」
定番の暴れ曲である。ライブでは毎回身体がバラバラになるんじゃないかというぐらい暴れまわる。もちろん翌日はひどい筋肉痛で動けなくなる。
メガネはそっと外して
メガネはそっと外して
スタンバイし
スタンバイし
うおおおおおあああああああ
うおおおおおあああああああ
見ての通り、差していたサイリウムが飛び散る事態に。実際のライブ会場なら非難轟々、というか私も隣にこんな奴がいたら泣きながら追い出す。

サイリウムの光はペンライトに負ける

本当はヘドバンをしている動画も撮ったのだが、準備運動不足により上手く頭が振れていなかったので割愛する。ヘドバンはバンギャの人生そのものなのだ。生ぬるいものを人様に見せるわけにはいかない。

結果として、暗いところでは光るし、蛍光色も強めなのでそこそこ目立ってはいたが、これでは一等星にはなれない。ライブ会場にはもっと発光量が多いペンライトを持っている人がごまんといるのだから。

しかし、諦めるには少もったいない。蛍光塗料もいいけど、蛍光色のアクリルが異常に映えて見えるとか、今回の工作で得た成果も十二分にある。

ライブ会場で輝く一等星となるため、バンギャの戦いは今日も続く…。
バンギャは、また歩き始める
バンギャは、また歩き始める
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