
40円のラーメンは実在した!
店内には懐かしい駄菓子が並んでおり、そして店の中央には大きな鍋が火に掛けられていた。
その鍋を囲むのは店主と思われるおばちゃんと、ラーメンをすする男の子。きっとあれこそが我々が目指す40円のラーメンなのだろう。
自分が生まれるより前の昭和に迷い込んできた感がすごい。電話は懐かしの黒電話だし。
中央の鍋ではラーメンのスープらしきものが温められていた。
40円のこぶつゆラーメンと、さらなる謎を感じる50円のとんこつラーメン。
入り口に貼られた足立区の広報誌が味わい深い。
店内に貼られた紙には、『こぶつゆラーメン 40円』と書かれていた。看板こそ出ていないが、セキノ商店の正体は駄菓子屋さんであり、その看板メニューが40円のこぶつゆラーメンなのだろう。
東京の下町には、ベビースターを入れたもんじゃ焼きを出す駄菓子屋があるという話だが(たしかこち亀に描いてあった)、それのラーメン版ということなのかな。
すごいぞ足立区。もしかしたらパラレルワールドに迷い込んでしまったのかもしれないと、一瞬本気で思ってしまった。
これが40円の『こぶつゆラーメン』だ!
40円のラーメンを大人が頼んでも大丈夫なものかを確認したところ(子供料金なのかなと思ったので)、別に問題ないとのこと。
ならばとこぶつゆラーメンを注文し、外にあるテラス席で食べさせていただいた。
ひしゃくに入ったスープが『こぶつゆ』なのかな。
白い皿の中には、チキンラーメン風の麺とたっぷりの揚げ玉。そこに昆布出汁のつゆを掛けたものが、40円のこぶつゆラーメンの正体だった。
インスタント麺で作ったたぬきそばといったところだろうか。箸はついてこないので、ステンレスのレンゲだけで食べるのがここの流儀のようだ。
ラーメンの具に揚げ玉っていうのも珍しいけど、スープがノンオイルなので油っ気がうれしい。
おばちゃんはスープを注ぐと、何分待ってとか何も言わずに去って行った。そのあたりは自分で決めろということなのだろう。正解などないのだ。
麺が適度にスープを吸ったところで、レンゲでほぐしながらすすって食べる。なるほど、味付きのインスタントラーメンにお湯を掛けただけとは違って、ちゃんと昆布のダシが効いている。
ベビースターにお湯を掛けただけのものとは一線を画する、ちゃんとした(部分もある)ラーメンのようだ。
レンゲで食べるのが、食べにくくて楽しい。
駄菓子かラーメンかと言われると、かなり駄菓子に寄った食べ物なのだが、ひと手間を掛けたスープにプライドを感じる。
それにしても40円かー。