はっけんの水曜日 2015年10月14日
 

八橋をウェットティッシュの袋に入れるご提案

いつでもどこでもむしゃむしゃできる。
いつでもどこでもむしゃむしゃできる。
ぴったりだったのだ。

優しく素朴な味わい、伝統の京菓子 八橋と、
手軽に机や手をきれいにできるピクニックのお供、ウェットティッシュ、それを包む袋、
この2者の幅がぴったりだったのである。
1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。

前の記事:「あの子達は何部か」

「ウェットティッシュをおもしろがりましょう」

きっかけは今年の6月に開催された、本サイト、デイリーポータルZのライター改造講座でのことである。
ウェブマスターの林さんがおもむろに机にあったウェットティッシュをつかんで(その日は、話し合いをしながら食べるにはかなり不向きな、おはぎやきなこのお餅などがふるまわれていた)、
「皆でこれをおもしろがりましょう。」
と言ったのである。

そこからウェットティッシュの袋の元に皆が集まって色々な意見を言う中、僕が
「これに八橋入れたいですね。」
と言ったら、
「ああ、いいですね。」
となった。

人前で発言するのにかなりの勇気を必要とする人間にとって、
この瞬間は胸の中で柔らかい花弁が甘い香りと共にふわっと開くような、素晴らしい体験となった。
(自意識が過剰なのだと思う)

その時の思い出を反芻してはニヤニヤしていたのだが、
そんなに気になるのならやってみようと、ウェットティッシュと八橋(生八橋の、皮だけのタイプ)を用意してみたところ、
この通り測られたかのようにぴったりなのである。
少し鳥肌が立った
少し鳥肌が立った

ならば入れてみよう

ぴったりならば入れてみよう。

双方の実物を見るまでは、八橋サイズのウェットティッシュの袋を作ってみようか、それともウェットティッシュサイズの八橋を作ってみようかと悩んでいたのだが杞憂に終わった。
開けて、詰めるだけである。
ウェットティッシュの袋の背面をカッターで割いて中身(ウェットティッシュ)を取り出す。
ウェットティッシュの袋の背面をカッターで割いて中身(ウェットティッシュ)を取り出す。
写真はフェイシャルシート(男の人が顔とか拭く、スーッとするやつ)だが、これもサイズが同じだった。
今回は、これも便宜上ウェットティッシュと呼びます。
中身は密封して保存。
中身は密封して保存。
このまま八橋を入れると幅はぴったりだが奥行きが足りないので…
このまま八橋を入れると幅はぴったりだが奥行きが足りないので…
スチレンボードを切って重ね、ちょうどいい高さの塊を作り、最初に開けた背面の隙間から袋の両端に詰める。
スチレンボードを切って重ね、ちょうどいい高さの塊を作り、最初に開けた背面の隙間から袋の両端に詰める。
そして真ん中に、これもまた背面から八橋を入れれば完成である。
そして真ん中に、これもまた背面から八橋を入れれば完成である。
できた…。
背景がカッターマットなので工作している雰囲気が出ているが、実際はボードを雑に切っただけでほぼなにもしていない。
こんなに簡単に妄想が叶ったのも、ウェットティッシュの袋と八橋の幅が同じだったおかげである。

普通に食べるよりうまい…

では食べてみよう。
つまんで…
つまんで…
シュボッ!
シュボッ!
つまんで袋から出す瞬間は「シュボッ!」という小気味いい音がして何度でも出したくなる。
ウェットティッシュの出口で、一度ぎゅっと収縮した八橋が外に出た瞬間、バッ!っと開く感じだ。
きな粉も舞って大変気持ちが盛り上がる。
いい演出である。

そして食べる。おいしい。
なんだか普通に食べるよりおいしい気がする。
やはりこのフィット感である。
お皿が良いと料理もおいしく感じると聞いたことがあるが、それと同じ理屈なのかもしれない。
「男のフェイシャルシート」から八橋をむしゃむしゃ食べ続けるgifアニメ
「男のフェイシャルシート」から八橋をむしゃむしゃ食べ続けるgifアニメ

「八橋 in ウェットティッシュ袋」のメリット(1) 
【できる人間に見える】

ウェットティッシュの袋に八橋がぴったり入る。そしてうまい。
これでもう十分すぎるほどの魅力があるが、ウェットティッシュの袋に八橋を入れるとまだまだいいことがある。

できる人間に見えるのである。

まず、ウェットティシュの袋にお菓子が入ったら持ち歩きたいだろう。
あなたは小腹が空いた時のために、八橋が入ったウェットティシュの袋を持ち歩いているとする。

その条件のもと、例えば、女の子とデートをしていてスターバックスのラテをテイクアウトして、公園で一休みしたとする。
すると大きめのハチが彼女の近くに寄ってきてしまい、
彼女がハチを手で払おうとした際に、ラテが少しこぼれてしまったとする。
そこでウェットティッシュである。
そこでウェットティッシュである。
出てくるのは八橋だが。
出てくるのは八橋だが。
…なにが言いたいのかわからなくなってしまった。
ラテをこぼして、なんで八橋を渡されなきゃならんのだ。

とにかく、八橋が入っていたら普段ウェットティッシュを持ち歩かない人間もその袋を持ち歩きたくなるだろう。
ウェットティッシュを持ち歩いたら頼れる、しっかりした人間に見えるのである。

実際ウェットティッシュを使う必要が出た時のことは分からない。

ビジネスの場でも活躍

袋がフェイシャルシートになった場合は、特に男性がビジネスの場で役立てることができる。
電通本社にやってきたサラリーマン。「今日のプレゼン、うまくいくだろうか…。」
電通本社にやってきたサラリーマン。「今日のプレゼン、うまくいくだろうか…。」
「○○部長の作った資料がクライアントのニーズにフィットしていればいいのだが…」
「○○部長の作った資料がクライアントのニーズにフィットしていればいいのだが…」
「そろそろ時間だな。顔でも拭いておこうかな…。」
「そろそろ時間だな。顔でも拭いておこうかな…。」
(シュボッ!)
(シュボッ!)
(むしゃ…)
(むしゃ…)
…ちょっとまた分からなくなってしまった。
顔を拭こうとして、なぜか八橋をむしゃむしゃやってるサラリーマンがいる。

でもこのようにウイダーinゼリーやカロリーメイト感覚で八橋を食べることができる。
限られた時間の中で素早く栄養補給できる、これは間違いなく「できる人間」である。
都庁でもむしゃむしゃやったが、なんだかよく分からないことに変わりはなかった。
都庁でもむしゃむしゃやったが、なんだかよく分からないことに変わりはなかった。

「八橋 in ウェットティッシュ袋」のメリット(2)
【激しく動きながら八橋が食べられる】

いつもの八橋
いつもの八橋
もうひとつのメリットは、上の写真のような伝統ある格式高い京菓子を、ウェットティッシュの袋に入れることでかなり手軽にいただくことができる点である。

フタをはがして、つまみ出して、食べればいいのだ。
この3ステップさえできる環境なら、例えば走りながらだって食べられる。
走りながら八橋をムシャるgifアニメ
走りながら八橋をムシャるgifアニメ
拡大してみると確実にムシャついていることが分かると思う。
拡大してみると確実にムシャついていることが分かると思う。
それに対していつもの箱に梱包された八橋だとどうかというと…
それに対していつもの箱に梱包された八橋だとどうかというと…
もう何もできない。愚図である。
もう何もできない。愚図である。
箱を持って走ることしかできない。
箱を持って走ることしかできない。
やはり箱に入った八橋では機能性が著しく低い。
一方、ウェットティッシュの袋に入れた八橋では…
こんな動きをしながらムシャることができる!
こんな動きをしながらムシャることができる!
バッ!!
バッ!!
ズダンッ!!
ズダンッ!!
むしゃぁぁ…
むしゃぁぁ…
これで敵のアジトでスパイであることがばれて逃げながらでも八橋をムシャることができる。
いつでもどんな時でも八橋と一緒、ひいてはいつでも京都の風情と一緒である。

初めて屋外ででんぐりがえしをしたが、頭の中の窓がひとつ開いて風通しがよくなったような、非常に清々しい気持ちになれました。

都庁前の隅で八橋をむしゃむしゃやっていたのだが、少し遠くには長唄を練習すするおじいさんがいて、反対側にはイベントで踊るためにステージ衣装を着た子供達が控えていた。
緑が豊かで天気も良く、建物のいかつい印象が強かった都庁と急に心の距離が縮まった気がした。
別の日、夜の高速バスの中で「八橋 in ウェットティッシュ袋」をムシャってみたが、これは本当に良かった。食べやすくて便利。
別の日、夜の高速バスの中で「八橋 in ウェットティッシュ袋」をムシャってみたが、これは本当に良かった。食べやすくて便利。
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