ちしきの金曜日 2015年10月23日
 

IoT三兄弟の「セルフィー帽」でアメリカの卒業写真

アメリカの大学を卒業した風
アメリカの大学を卒業した風
二度目まして。IoT三兄弟、次男の住です。前回、「ハトの目線を体感できるメガネ」を開発し、ハトの首振り第一人者、藤田祐樹先生からお墨付きをいただきました。

その後、「人類ハト化装置ということで、あのメガネをピジョナイザーZと名付けてはどうかと思いました」と藤田先生から連絡が入ったほどです。というわけで、IoT三兄弟の1作品目は「ピジョナイザーZ」という名前に決まりました。

そして今回は、自撮りできる帽子、「セルフィー帽」を作りました。
1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。

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人気記事:「色んなきのこが食べられる、きのこ列車の旅」

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結果的にダジャレに

「セルフィー帽」は「セルフィー棒」のダジャレだろ。そう思われても仕方がないとは思う。しかし違うのだ。結果的にダジャレになってしまったが、今回の帽子開発は、三男・テクノ手芸部よしださんの強い要望から始まった。

かねてから三男には1つの夢があった。

「アメリカの大学を卒業したような写真を撮りたい」

そんな三男の夢を叶えるべく、IoT三兄弟は再び集まった。
再び集まった_IoT三兄弟
再び集まった_IoT三兄弟
どうしたら、アメリカの卒業写真風な写真が撮れるのか?

三男が希望するのは以下のような写真である。
フランクザッパの卒業写真
フランクザッパの卒業写真
上部が菱形の帽子を被って、ガウンを羽織り、顔は少し斜めを向いている。それがアメリカの卒業写真の特徴だ。

帽子と衣装を借りて撮影したらいいのでは。

答えを急ぐとそうなるだろう。でも、それではIoT三兄弟として集まった意味がない。三男の夢をIoTで叶える必要があるのだ。

何か手立てはないものか。
IoTで実現したい
IoTで実現したい
中々いいアイデアは生まれず、開発会議が暗礁に乗り上げそうになった時、長男の林さんがあることに気がついた。

「あの帽子には紐がぶら下がってますよね?」
「ええ、それが大きな特徴ですね」
「あれを引っ張って」
「あ、そうか!」
「そう。あの紐を引っ張ることでシャッターが切れるような仕組みを」
「自撮りできる帽子ですね!」

グッドアイデアである。

そもそも、角帽にぶら下がっているあの紐の役割が分からない。IoTによってあの紐に役割を与えるという意味もある。もちろん、三男の夢も叶う。

紐を引っ張るとカメラのシャッターが切れる「セルフィー帽」を作ろう。

このような経緯で開発物の名称がダジャレに落ちた。

これがセルフィー帽の全貌だ

開発会議から1週間後、三男から「セルフィー帽」完成の知らせが入った。その間、長男は衣装を手配したり、撮影用の背景布を用意してくれていた。次男の僕は持病の腰痛が再発し、主に鍼灸に通う1週間だった。
鍼灸院に通う日々
鍼灸院に通う日々
僕の腰のことは置いておいて、三男が仕上げた「セルフィー帽」の仕組みを紹介しよう。

まず、角帽の上に黒くて四角いボックスが乗っている。
ブラックボックス
ブラックボックス
このブラックボックスには例の紐がつながっていて、紐を引っ張るとスイッチが入り信号が飛ぶ。
ブラックボックスの内部。紐を引っ張ると…
ブラックボックスの内部。紐を引っ張ると…
信号が飛ぶ
信号が飛ぶ
ブラックボックスから飛んできた信号を、次のホワイトボックスが受信。
信号を受信するホワイトボックス
信号を受信するホワイトボックス
ホワイトボックスから伸びるケーブルはiPhoneのイヤホンジャックに接続しておく。すると、ブラックボックスから受けた信号を感知してiPhoneのシャッターが切れる。
紐を引っ張るとiPhoneのシャッターが切れる。(メガネの動きは関係ありません)
紐を引っ張るとiPhoneのシャッターが切れる。(メガネの動きは関係ありません)
以上が、三男が開発した「セルフィー帽」の仕組みである。


そう、今回もiPhoneを使用しているので(かろうじて)IoTと言えるのだ。
試しに撮ってみた
試しに撮ってみた
写真
写真
試しに撮影した上の写真。一番左は次男の僕であるが、あと2人、IoT三兄弟ではない人物が写っている。このお二人はニフティの新人さんで、OJTとしてIoT三兄弟の撮影現場にやって来た。

僕たち3人は極めて真面目にやっているつもりだが、この現場がOJTにふさわしいのか否か。僕には分からない。
OJTでやって来たニフティの新人さん。宮森さん(写真左)と松元さん(写真右)。中央は長男。
OJTでやって来たニフティの新人さん。宮森さん(写真左)と松元さん(写真右)。中央は長男。

撮影の準備

セルフィー帽は完成し、長男が手配した衣装と背景布も揃い、OJTでやって来た新人さんもいる。後は、アメリカの卒業写真風な写真を撮影するだけである。

IoT三兄弟とOJT兄妹で力を合わせ、まずは背景を作成する。
長男が手配した布で背景をつくる
長男が手配した布で背景をつくる
布が汚れないように床を掃除する長男。この気遣いがOJT兄妹に伝わるといいのだが。
布が汚れないように床を掃除する長男。この気遣いがOJT兄妹に伝わるといいのだが。
布があまりにも長いので、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返し、何とか背景を作成することが出来た。
「仕事」を体感して充実感を味わうOJT兄妹
「仕事」を体感して充実感を味わうOJT兄妹
次に、衣装の確認である。

OJT兄妹の手前、いつもより僕たちの手際がいい。
衣装の確認
衣装の確認
長男は2種類のガウンを用意していた。どちらも卒業式用のガウンで、長男が袖を通した方がオーソドックスなタイプで、三男が袖を通したのはハリーポッター風のガウンである。オーソドックスな大学と魔法学校。

どちらが今回の写真に向いているのか?

その答えは、長男の姿を見てすぐに出た。
なぜか、中華の香りが
なぜか、中華の香りが
オーソドックスなタイプの方は、なぜか中華の雰囲気が漂ってしまうのだ。中華な長男を楽しげに見つめるOJT兄妹。
中華ですねー!
中華ですねー!
OJT兄妹の屈託のない笑顔に、長男の心が折れたのだろう。黙ってガウンを脱ぎ始めた。


よし、今回はハリーポッター風でいきましょう。
親戚のおじさん風
親戚のおじさん風
期せずして中華風になってしまったり、親戚のおじさん風になってしまったり。

僕たちはアメリカの卒業写真を目指しているのに、どうしてこうなってしまうのか?

試しにOJT兄妹の長男、松元さんに帽子を被ってもらった。
悪くないじゃん…
悪くないじゃん…
IoT三兄弟の誰よりも一番しっくり来た。悔しいくらい似合っている。

考えてみれば、それは当然なのだ。OJT兄妹は今年の春に大学を卒業したばかり。僕と長男の卒業は今から20年以上も前なのである。

いよいよ撮影

気を取り直して、アメリカの卒業写真を撮影していく。

さきほど用意した背景の前にiPhoneをスタンドで固定する。
iPhoneをスタンドで固定
iPhoneをスタンドで固定
紐を引いて試し撮り
紐を引いて試し撮り
OJT兄妹がOJTの一環として両サイドから照明を当ててくれている。「セルフィー帽」の調子もバッチリだ。

いよいよである。

みなさん、これから僕たちはアメリカの大学を卒業します。
2留して卒業を迎えた長男
2留して卒業を迎えた長男
1留の次男
1留の次男
留年しなかった三男
留年しなかった三男
それぞれ、顔の角度を変えたり笑顔を作ったり。簡易スタジオ内にiPhoneのシャッター音が響く。
「あ、今のいい表情!」などとお互いを励まし合いながら
「あ、今のいい表情!」などとお互いを励まし合いながら
撮影の様子を見ていただくと、ある事に気付くと思う。

これだけ人数がいるのなら、セルフ撮影しなくてもシャッターを切る人がいるだろう、と。

現場にいた誰もが思っていたことであるが、それを言ったらおしまいなのだ。「セルフィー帽」の意味がなくなってしまうから。

僕たち、アメリカの大学を卒業しました

それでは、アメリカの大学を卒業したIoT三兄弟の卒業写真をご覧いただこう。
長男
長男
次男
次男
三男
三男
大学生の雰囲気を一切感じないのは気のせいだろうか。衣装が悪いのか、背景が悪いのか。

OJT兄妹だとどうだろう?
宮森さん
宮森さん
松元さん
松元さん
しっくり来ている。

衣装とか背景の問題ではない。やはり被写体の問題である。

iPhoneアプリの力を借りて、卒業写真に年季を入れてみた。
兄弟だけど同級生
兄弟だけど同級生
そもそも僕たち3人は兄弟ではないし、同級生でもないし、アメリカの大学を卒業もしていない。

つまり、この写真には嘘しかないのだ。

今回の「セルフィー帽」を実際に体験できる場所を用意します。

10月31日(土)、東京カルチャーカルチャーで開催される「地味な仮装限定のハロウィンパーティー」にて古い写真館のコーナーを設置します。

そこにセルフィー帽も用意するので、みんなでアメリカの大学を卒業しましょう。

イベント詳細
日時:2015年10月31日(土)15:00〜20:00
場所:東京カルチャーカルチャー
入場無料・出入り自由
参加条件:なにかしらの仮装をしてきてください

チケットは要りません。当日会場に直接おこしください
未成年も歓迎(でも両親が心配しない時間に帰ってください)

詳しくはこちら
いつの間にか街の写真館のおじさんのようになっていた次男。
いつの間にか街の写真館のおじさんのようになっていた次男。
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