はっけんの水曜日 2015年10月28日
 

石川県は栓抜きとして使えるのか?

七尾湾ガンバレ!
七尾湾ガンバレ!
「石川県って栓抜きみたいだな」

小学生の頃から、地図帳を開いて石川県の形をながめるたびにそう思っていた。

その想いを胸に秘めつづけ、四半世紀以上。このたび、ついに石川県を栓抜きにすることができた。
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。

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石川県=栓抜き?

「石川県の形」でわかる方がどれぐらいいるのかわからないが、日本列島をながめてみたとき、日本海側にボコっと飛び出した感じになってるところが石川県の能登半島である。
この形が、栓抜きに似ている。と、ぼくは子供の頃から思っていたのだがどうだろう?

何人かに「石川県って栓抜きに似てますよね?」と聞いてみたのだが、誰からも「そんなこという人はじめてみた」とか「そんなこと思ったことない」といった反応ばかりであった。

え、「石川県の形が栓抜きに似てる」って日本国民の共通認識じゃないのか?

サクッと完成した「石川県の栓抜き」

冷静に考えてみる。そもそも栓抜きってどんな形だ? Googleで画像検索してみる。
オレのイメージする栓抜きはこんなのじゃない
オレのイメージする栓抜きはこんなのじゃない
あれ? ほら、アルファベットのFみたいな形の栓抜きもあるよね?

缶切り機能もついてるやつ。ありますよね?

あると思うんです。あることにしないと、この企画成立しないし、なによりも、もう作ってしまったのだ。
じゃーん、石川県の栓抜きです
じゃーん、石川県の栓抜きです
以前この記事でご登場頂いたナイトペイジャーの横田さんに「石川県の形の栓抜きを作りたいんです」と相談したところ、トントン拍子で話が進み、ステンレス鋼板をレーザーカッターで石川県形に切り抜いていただけることになった。

横田さんが「石川県の形のデータをいただければ1週間ぐらいでできますよ」とおっしゃるので、石川県の形のパスデータを作って(妻に作ってもらった)メールで送付したら二日後ぐらいに「完成しました」との連絡があった。

は、早いよ!
へ〜これが石川県の栓抜きか〜、自分で頼んだんだけど
へ〜これが石川県の栓抜きか〜、自分で頼んだんだけど
いやー、ほれぼれしますね
いやー、ほれぼれしますね
いちおう、くびれてる所が持ちやすくはあるもの、こまかな突起が手に当たって痛い。でも、それがいいのだ。だって石川県の形してるんですよ? 栓抜きなのに!

こんなに野性味あふれる栓抜き。今までなかったのではないか。

能登島はどっかに飛んでいっちゃった

横田さんの話によると、レーザーカッターで切ってくれた鉄工所の方に「切ってる最中に、島みたいなのどっか飛んでいっちゃったよ!」と謝られたらしい。

ぼくが最初に送ったデータでは能登島も入れていたのだが、レーザーカッターで切り出す途中で、レーザーの威力にまけて島部分がどこかへ飛んでいってしまったそうだ。

ちなみに能登島はこちら。
石川県民の皆様におかれましては、能登島のない石川県なんて、石川県として認めることができないかもしれない。

しかし、これに関しては不可抗力で飛んでいってしまったということでご寛恕頂きたい。

石川県の使い心地はどうなのか?

さて、栓抜きとしての性能はどうか? 瓶ビールを持参したのでさっそく試してみたい。
王冠にひっかから……ない
王冠にひっかから……ない
説明しにくいのだけど、王冠のひだ部分に引っ掛けることを想定していた七尾市の半島部分がツルッとしており、なかなか引っかからない。
半島の先がなめらかすぎて引っかからない!
半島の先がなめらかすぎて引っかからない!
あれ?
あれ?
おかしいな、開かねえな
おかしいな、開かねえな
くそ、開けこの野郎!
くそ、開けこの野郎!
あ!
あ!
あいたー!
あいたー!
王冠のひだと格闘すること3分ぐらいだろうか。プスっという音とともに、王冠のひだがちょっと開いた。すると、ポコっと開栓した。

これで「開きませんでした」なんて事になったら、制作費用10800円をドブに投げ捨てたことになってしまう。

そもそも鉄工所で切り出してもらう前に、王冠のひだ部分に七尾市がちゃんと引っかかるかどうかを、型紙かなにかで試作してから作るべきだったのだが、そんな手順を一切すっ飛ばしデータをいきなり送ってしまったのがまずかった。

今思うと背筋が凍るやんちゃである。

とはいえ、石川県で王冠が開くことは証明された。
石川県の栓抜きの開栓を見届けた、横田さん、ウェブマスター、佐久間象山のそっくりさん。栓が抜けただけなのに、なぜか祝勝ムードに
石川県の栓抜きの開栓を見届けた、横田さん、ウェブマスター、佐久間象山のそっくりさん。栓が抜けただけなのに、なぜか祝勝ムードに

開けにくさを克服する方法が発見される

せっかく作った石川県型の栓抜き。ぜひ皆さんにもこの開けにくさを体験して欲しい。

というわけで、先日、山口で行われたミニメイカーフェアで石川県の栓抜きをお披露目させてもらった。

王冠付きのサイダーを用意し、皆さんに石川県の栓抜きでサイダーを開栓してもらった。
何秒で開けられるかな〜
何秒で開けられるかな〜
当初、やはり誰もが七尾市の半島部分がなかなか王冠のひだひだに引っかからず、悪戦苦闘していたのだが、そこに画期的な開栓手法が開発された。
横の出っ張りでちょっと開ければよくね?
横の出っ張りでちょっと開ければよくね?
それは、志賀町西海のへんのでっぱりのところで王冠のひだひだを引っ掛けてちょっとめくれ上がらせてから七尾の半島部分で栓を開けるという方法だ。
西海でちょっとだけめくり上げる開栓方法を編み出したべつやくさん
西海でちょっとだけめくり上げる開栓方法を編み出したべつやくさん
「志賀町の西海あたり」って言われても「どこだよ」って思う方も多いと思う。はっきりいってぼくも知らなかった。地図で指し示すとこのへんのことだ。
石川県、西側の海岸にも栓抜きに適した地形があったのだ。

これはもう、大いなる意志が、石川県を栓抜きにしようとしてデザインしたとしか考えられない。
西海でこじ開けてから……
西海でこじ開けてから……
七尾市で開栓!
七尾市で開栓!
この開栓方法が編み出されてからは、3分程度かかっていた開栓時間が、早くて20秒ていどまで縮んだ。

中には、七尾市の半島だけで30秒程度で開栓してしまう器用の権化みたいなひともいたが、概ね西海こじあけ式で素早く栓抜することができるようになった。

商品化したい方はぜひご連絡を

石川県は、栓抜きとしてとても使いづらいものの、なんとか栓抜きとしての機能は果たせることがわかった。

これが例えば栃木県や奈良県だったらどうだろう? 栓抜きとしては役に立たないはずだ。

「横田さんの話では、大量生産できるようになったらひとつ1000円以下でも作れる」らしい。

今後、地球温暖化で海水面が上昇し、海岸線の形が変わってしまい、石川県が栓抜きとしての機能を喪失してしまう前に、商品化をしたい方はぜひご連絡いただきたい。
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