ちしきの金曜日 2015年10月30日
 

自然に地形を造らせるという神の遊び

目の前で今まさに新しい地形が造られていく
目の前で今まさに新しい地形が造られていく
雨として地面に降った水は、少しでも低い方へ流れて行こうとする。そのとき地面を少しずつ削って、それが長い時間くり返されて、深い谷になる。

それを、もういちど初めから自分の目で見てみたい。とりあえず斜面を造って、そこに水を流せば谷ができるようすを見ることができるのではないか。

というわけで試してみた。
1974年東京生まれ。最近、史上初と思う「ダムライター」を名乗りはじめましたが特になにも変化はありません。著書に写真集「ダム」「車両基地」など。 個人サイト:ダムサイト

前の記事:「森の中のフランス式階段」
人気記事:「秘密のトンネルで黒部ダムの中に潜入!」


名もなき小さな谷

そのへんに造られた、名もなき小さな谷が好きだ。

それに気づいたのは、とあるニュータウンを歩いていたとき。造成されてから長年放置されていた土地の斜面をよく見てみると、雨が降ったときに流れた水が造り出したであろう小さな谷筋が、いくつもあったのだ。

たいてい、こういう定義や回想の文章のあとにはそのきっかけとなった写真が載るのだけど、今週パソコンがぶっ壊れてデータがないためすいません、想像で補ってほしい。
言わんとしていることは以前書いたこの記事とほぼ同じです
言わんとしていることは以前書いたこの記事とほぼ同じです

「世界」を買ってくる

その、何もない場所に新しい地形が生まれるところを自宅で再現してみたい。ただの斜面の箱庭を作って、そこに水を流すと谷が生まれるんじゃないか。これぞ暇を持て余した神の遊びである。

というわけで、まずはその世界を作るため、神はホームセンターで衣装ケースのような箱と、地面の素材を買ってくることにした。
砂利だけでこんなに種類ある
砂利だけでこんなに種類ある
と思ったら土はもっと多くて神、迷っちゃう
と思ったら土はもっと多くて神、迷っちゃう
地面の素材を何にしたらいいか、神は迷った。ある程度固くて、でも水が流れたら少しずつ削られるような性質のもの。たぶん砂か土なんだろうけど、そのあたりのノウハウがない。神の力で新しい物質を作りたいところだがお財布の都合もあり、砂では染み込んでしまうと思って土を買った。

でも砂は産地名が書かれていて、桐生ということは利根川水系の砂か!とか、いいなー富士川水系、などと無意味に悩んだ。神とは言えブランドには弱い。
桐生(利根川水系)や富士川水系というブランド砂も捨て難かった
桐生(利根川水系)や富士川水系というブランド砂も捨て難かった
処分が不安だったがこのサービスが購入を後押し
処分が不安だったがこのサービスが購入を後押し
結局「黒土」を買ってきた
結局「黒土」を買ってきた
栃木もほぼ利根川水系だし
栃木もほぼ利根川水系だし
斜面を入れる箱は、やや大きめの衣装ケースを選んだ。
「斜面を入れる箱」という人生で1度使うかどうかの用途
「斜面を入れる箱」という人生で1度使うかどうかの用途
さっそく中に土を入れて、斜面を造っていきたい、ところだけどその前に少し工作が必要だった。

水を入れても箱の中に溜まらないように、底に穴を開けるのだ。
買った30分後にカッターの刃を立てるのは神でも心が痛む
買った30分後にカッターの刃を立てるのは神でも心が痛む
ケガに気をつけて細い穴を3ヶ所開けた
ケガに気をつけて細い穴を3ヶ所開けた
流した水が速やかに抜けるように、そして土が流れ出ないように、細長い穴を3ヶ所開けてみた。開けてから思ったけど、この条件はカップ焼きそばの湯切り穴と同じだ。

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