特集 2015年11月8日

第七の味覚、おもしろ味

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ここに我々は新しい味覚を発見したことを報告したい。
「おもしろ味」だ。

発音は「おもしろみ」である。

第五の味覚がうま味で、第六が脂味など諸説あるようだが、七番目は「おもしろ味」で決まりだ。
本稿ではおもしろ味とは何かを説明し、幅広くおもしろ味を皆様から募りたい。
1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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おもしろ味の発見(A.D. 2015)

新しい味覚に気づいたのはいまから遡ること8ヶ月、3月の石垣島でであった。
ライター数人と海ぶどうを食べていたときのことである。
牛肉で巻いてあって素晴らしい美味しさであった。
牛肉で巻いてあって素晴らしい美味しさであった。
海ぶどうの食感も東京で食べるそれとは違った。プチプチが立体的で食べていて口のなかでたのしい。

「これ、美味しいけど、それ以上にたのしいよね。」「海ぶどうの美味しさって、食べてるときのおもしろさが結構あると思う。」「おいしいというか、おもしろい」「そうか、これはおもしろ味だ。」

おもしろ味!
おもしろ味、発見の瞬間である。
おもしろ味、発見の瞬間である。

ほかにおもしろ味にはなにがあるか

その場でブレストが開かれ、おもしろ味にはなにがあるかが洗い出された。

ナタデココ
ポークのてんぷら
ドンバッチ

ナタデココ、タピオカがおもしろ味であるのは明確だろう。
ナタデココは味がある
ナタデココは味がある
しかしタピオカに至っては汁の味ではないか
しかしタピオカに至っては汁の味ではないか
ここにおもしろ味の手がかりが見えた。おもしろ味とは味よりも食感が重視される。

食べて笑えればおもしろ味

ブレストの最中、イタリアンはどうなのかという意見が出た。
イタリアンとはイタリア料理ではなく、新潟だけにある焼きそばにミートソースがかかっている食べ物である。
あれはおもしろいがタピオカや海ぶどうのような食感オンリーのおもしろさではない。
だがこれである。角煮イタリアン(焼きそば+トマトソース+角煮)
だがこれである。角煮イタリアン(焼きそば+トマトソース+角煮)
いや、これもおもしろ味だろう。食べた瞬間、その味のあっちこっち感に笑みがこぼれたからだ。

ここに我々はこう定義づけたい。 食べて笑ったらおもしろ味。

お菓子はおもしろ味を意識している

お菓子はおもしろ味を意識していると言ってよい。口唇期にある子どもたちをターゲットにしているからだろう。
最近食べたお菓子でこれはおもしろい!と思ったのはココロである。グミ部を主催する斎藤くんも推していた。
入っている量が少ない
おもしろいけど量が少ない
薄皮に包まれたかなりソフトなグミ
薄皮に包まれたかなりソフトなグミ
マスカットそのままだった。人工マスカットと言ってもいい。22世紀、恒星間を飛ぶ宇宙船のなかで食べて地球を懐かしむやつだ。

マシュマロのようなやわやわのおもしろ味もあるだろうし、堅パンのような硬さで驚かすのもおもしろ味に含めよう。

食べた瞬間、驚くのもおもしろ味。

あなたのおもしろ味を教えて下さい

以上が現時点で考えているおもしろ味である。
我々もまだ手探り状態だが、読者諸氏からさらなるおもしろ味を募り、その輪郭をはっきりさせてゆきたいと考えている。
これは美味しいというよりもおもしろい、そんなメニューや食材を教えてください。
投稿はツイッターでハッシュタグ #おもしろ味 をつけて投稿してください!
食事におもしろを!笑いながら食べる至福を我らに与えよ。

なぜか今回文章が大正時代みたいになったけど、どうぞよろしくお願いします。
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