ロマンの木曜日 2015年12月10日
 

マツコの話法からIoTまで!慶応SFC展

マツコ・デラックスは毒舌なのになぜ嫌われない?

つぎは白井宏美研究室というところにやってきた。
「われわれはマツコ・デラックスの話法に着目しました」
「われわれはマツコ・デラックスの話法に着目しました」
ここでは「何が人を惹きつけるのか」というテーマで研究をしている。その中で、マツコデラックスや有吉弘之のような毒舌家はなぜ毒舌なのに人を惹きつけるのかを分析した、というのが今回の出しものだ。

たしかに、ぼくのような一般人がただ悪口を言っても嫌われるだけである。悪口を言っても好かれる秘訣とはなんだろうか。
理論的前提があります
理論的前提があります
前提として、会話には「だよ」みたいな普通体と、「ですよ」みたいな丁寧体がある。それに男ことば、やくざことばみたいな「役割語」がある。

マツコ・デラックスはこれらのスタイルを場面に応じて上手に使い分けているというのだ。

「有田とマツコと男と女」という番組から抽出したマツコの話法の特徴は、たとえば次のようなものだった。
鍵はスタイルシフト
鍵はスタイルシフト
場面としては、女性がモテたいのにモテないという悩みを話していて、マツコ・デラックスがそれを聞いている。

まずマツコは「もうね、しゃべり方がモテない」とツッコミを入れた後、さらに強い口調で「うっせ だからそれがモテねえつってんだろ」と毒舌を放っている。結果として両方とも笑いにつながっているが、ここに「スタイルシフト」がある。
お分かりいただけますでしょうか
お分かりいただけますでしょうか
まず最初のツッコミは、普通体による軽い毒舌だ。それを相手が笑って受け入れているという反応を見て、さらに強い毒舌を男ことばという役割語で放っている。

つまり、マツコはただ単に毒舌を言っているわけではない。初対面の相手などにはまず丁寧語で会話をし、相手の反応を見ながら普通体や役割語にシフトし、そのギャップによっても笑いを生んでいるというのだ。
…ということなのです
…ということなのです
まとめると次のとおりだ。

1. マツコ・デラックスは聞き手の反応によってスタイルシフトを行い、与える印象を頻繁に変えている。
2. マツコ・デラックスの毒舌は普通体・丁寧体・役割語を使用し、相手へ配慮している。


そんなこと考えたこともなかった、というのが正直なところだけど、言われてみると面白い。なるほどね。

ちなみに有吉弘行の毒舌については、

1. 笑いながら毒舌発話をすることで辛辣さを和らげている
2. 笑っていないときは終助詞「ね」を使って辛辣さを緩和している


という分析になったそうだ。確かに笑いながら喋る印象があるね。

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