はっけんの水曜日 2015年12月23日
 

君は世界初の「送水口博物館」を見たか

展示されているのはいずれも昭和20年代から30年代に設置されたオールドタイプで、19世紀あたりの潜水服を思わせるユニークな造形や重厚な装飾味のあるプレートは、送水口ファンでなくてもみとれてしまう。
設置されていた壁面をなるべく忠実に再現した展示台も社長の自作!
設置されていた壁面をなるべく忠実に再現した展示台も社長の自作!
「昔はね、設計図はこっちで書くんだけど、こういう丸みとかを表現するのは木型屋さんに依るところが大きかった。へこみ具合とか、丸みの立ち上がりかたとか、木型屋さんのセンスなわけだ」
村上製は効率よく水を送るためにかなり丸くして空間に余裕を持たせている。よってかわいい。
村上製は効率よく水を送るためにかなり丸くして空間に余裕を持たせている。よってかわいい。

好きがにじみ出るコンテンツ

館内のコンテンツは送水口ファンが企画制作に携わっている。個人的に興味深かったのが送水口の近現代史。日本の消防史や建築史とリンクしながら、デザインした人は大変だったろうなあというくらい豊富な写真(つまり膨大なフィールドワークの賜物)と共に送水口の変遷が語られる。一読するだけで様々な興味をかき立てられる史料だ。
WEBサイト(送水口倶楽部)を運営するAyaさんが原稿を執筆。
WEBサイト(送水口倶楽部)を運営するAyaさんが原稿を執筆。
--昭和25年に定められた単口(接続口が1個の送水口)の規定が昭和37年に消滅かあ、そもそもすでに2個だったのになんで後から口が少ないのが出てきたんでしょうね。
これが単口送水口。接続口が1つ少ない。
これが単口送水口。接続口が1つ少ない。
「たぶんGHQのマッカーサー君(親しげ!)が送水口のルールを日本に置いていこうとした時に、日本には超高層ビルがなくてなんか中途半端な建物が多いから4・5・6階建ての建物は単口でいいや、ってやったんじゃないかな」
社長の推察も切れ味するどい。

さわれる博物館

いわゆる博物館とは違い、展示物はほぼ全て触ってOK(やさしくね)。
あのギョロ目の中はどうなっているのか。街中で堂々とフタをあけることはできないがここなら気兼ねなく開けられる上に、中の弁をパカパカできる。送水口ファンの積年の夢が現実のものとなったのだ。
おお、ここにホースを。
おお、ここにホースを。
送水口を構成するパーツ類も展示。これもじっくりと鑑賞できるのはここだけだろう。
これは送水口の内部構造。
これは送水口の内部構造。
こんな感じ。ホースを固定する接続口と水の逆流を防ぐ弁で構成されている。
こんな感じ。ホースを固定する接続口と水の逆流を防ぐ弁で構成されている。
理屈は抜きにしてとにかく、すごくよくないですか。すごくいいんですよ、ずっしり重いし。
理屈は抜きにしてとにかく、すごくよくないですか。すごくいいんですよ、ずっしり重いし。

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