フェティッシュの火曜日 2016年1月26日
 

寒い冬、サンマーメンと向き合う

横浜発祥のサンマーメン、神奈川に生まれて35年目にして初めて食べました
横浜発祥のサンマーメン、神奈川に生まれて35年目にして初めて食べました
サンマーメンという料理がある。横浜の中華料理屋で生まれたラーメンだそうで、神奈川県の東部を中心に食べられているらしい。最近では神奈川県のご当地グルメとしてメディアなどで取り上げられることも多いようだ。

私は生まれも育ちも神奈川県であり、神奈川に対する帰属意識もそれなりにある。だがしかし、サンマーメンが具体的にどのようなものか、いまだに知らない。

いち神奈川県民として、そろそろサンマーメンと本気で向き合う時がきたのではないだろうか。
1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。常になんとかなるさと思いながら生きてるが、実際なんとかなってしまっているのがタチ悪い。2011年には30歳の節目として歩き遍路をやりました。2012年には31歳の節目としてサンティアゴ巡礼をやりました。
> 個人サイト 閑古鳥旅行社 Twitter

サンマーメンの正体を知りに、古久家へ

私がサンマーメンの存在を知ったのは、中学生の時である。寒い冬のある日、友達と下校の途中に体が温まる食べ物の話題になり、その際に友達の口からサンマーメンの名が出たのだ。

サンマーメンと聞いて、私がまず最初に思い浮かべたのは秋刀魚が乗ったラーメンである。
あまりにお約束、サンマーメンと聞いて誰もが思いつくであろう図
あまりにお約束、サンマーメンと聞いて誰もが思いつくであろう図
ダシの風味をサンマがぶち壊し、苦みとエグみが際立つ
ダシの風味をサンマがぶち壊し、苦みとエグみが際立つ
このようなサンマラーメンを狙うのは、猫くらいなものだろう
このようなサンマラーメンを狙うのは、猫くらいなものだろう
「サンマのラーメンなんておいしいの?」と問う私に友達は「ちがう、ちがう、野菜が入っているんだよ」と説明をしてくれたのだが、表現があまりにぼんやりしすぎていて具体的なイメージは浮かばなかった。

それ以来、サンマーメンは私の心の片隅に「なんだかよく分からない食べ物」として引っ掛かり続けているのだ。

年が明けてから冷え込む日々が続いている。寒風に耐える中、私は今再びサンマーメンの存在を思い出した。体が温まるというサンマーメン。そろそろ、その正体を知ってみたいと思った。
寒空の下、サンマーメンを求めて歩みを進める
寒空の下、サンマーメンを求めて歩みを進める
サンマーメンについて調べてみると、「古久家」のメニューにサンマーメンがあることが分かった。へぇ、あの古久家でもサンマーメンを出しているのか。

「古久家」とは藤沢を中心に展開する中華料理チェーン店であり、私が住む綾瀬市から近いところにも店舗を構えている。

しかしながら、入ったことは一度もない。馴染みがあるのはお店の名前だけ。サンマーメンを出していることすら知らなかったくらいである。
というわけで、小田急江ノ島線の長後駅にやってきた
というわけで、小田急江ノ島線の長後駅にやってきた
その駅前に、見知った看板の古久家がある
その駅前に、見知った看板の古久家がある
おぉ、のれんにもサンマーメンと書かれているではないか
おぉ、のれんにもサンマーメンと書かれているではないか
のれんに踊るサンマーメンの文字に、私は正直驚いた。サンマーメンがここまで身近な存在だったとは、まったく知らずにこれまで生きてきた。手を伸ばせばいつでも届く位置にあったのだ。
とりあえず店に入り、サンマーメンを注文した
とりあえず店に入り、サンマーメンを注文した
店内は外観から想像していたよりも広く、明るかった。15時という時間なのにも関わらず客がおり、昼時にはさぞ混むのだろう。

しばらく待っていると、おかみさんが丼を抱えてやってきた。「お待ちどうさまです」と私の目の前に置く。人生初、サンマーメンとの邂逅である。
ほぉー、これがサンマーメンか
ほぉー、これがサンマーメンか
ラーメンの上に野菜のあんかけがかかっているのだ
ラーメンの上に野菜のあんかけがかかっているのだ
面はやや太目で、あんに絡めてゾゾゾと食べる
面はやや太目で、あんに絡めてゾゾゾと食べる
スープは鶏がらの醤油ベースで、あっさり風味
スープは鶏がらの醤油ベースで、あっさり風味
一言でいうと、サンマーメンは昔ながらの中華ソバに、中華丼のあんかけをかけたような料理であった。

具材はハクサイを中心に、モヤシ、ニンジン、キクラゲ、それと豚肉である。とろとろのあんは時間が経っても冷めずにアツアツで、なるほど、これは確かに体が温まる。

シャキシャキとしたハクサイの歯ざわりは野菜を食べてると実感できる。あっさりとしたスープと相まって、なんとも体に優しそうな中華ソバという感想である。
ごちそうさまでした
ごちそうさまでした
食べてる最中はもちろん、店から出ても顔から出る汗がすごい
食べてる最中はもちろん、店から出ても顔から出る汗がすごい
いやはや、おいしかった。そして温まった。なかなかにボリュームがあり、あんかけの腹持ちの良さも相まって、すっかり満腹である。

帰りがてら、考える。野菜炒めのあんかけラーメン、なるほど、サンマーメンの概要は把握した。しかしながら、私の頭の中にはいまだもやもやとした何かが残っている。たった一杯食べただけで、サンマーメンを理解したといってよいのだろうか、という思いだ。

古久家のサンマーメンを疑うワケではないが、野菜炒めというのは具材によってバリエーションがつけられる料理であろう。別の店ではまた違うサンマーメンが出されているのではないだろうか。サンマーメンの標準形を知りたい。

というワケで、サンマーメン発祥の地とされるお店に行ってみることにした。

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