特集「でかいもの」 2016年3月2日
 

釧路、でかい鳥めぐり

でかい!かっこいい!カラスちっさい!
でかい!かっこいい!カラスちっさい!
今さら私が言うまでもないことだが、北海道はでかい。
そしてベルクマンの何とやらではないけれど、北海道に住む(来る)鳥もまたでかい。
でかい鳥が見たい一心で真冬の釧路に飛び込んだ。いやあ、いろいろでかかかった。

(この記事はとくべつ企画「でかいもの」シリーズのうちの1本です。)
1975年神奈川県生まれ。普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。 最近バレンチノ収集を始めました。
> 個人サイト バレンチノ・エスノグラフィー

道ばたで見た鳥がでかい

秋に釧路で車を走らせていると、道路沿いの畑にやたらでかい鳥が突っ立っている事があった。正体はタンチョウヅル。釧路では冬に給餌場に集まり、その美しい姿や恩返しを見に各地から人が集まるのは知っていたが、なんだそのへんに立っているのかと、北海道の「そのへんのポテンシャルのすごさにまた格別な思いが巻きあがった。
でかい鳥の、さらにでかいオブジェをつくる人類。
でかい鳥の、さらにでかいオブジェをつくる人類。
タンチョウの他にもオオワシやオジロワシ、オオハクチョウなど冬の道東はでかい鳥のオフ会状態になる。でかい土地にでかい鳥、両成敗でいいじゃないですか(なにが)。東京でもダウンジャケット2枚着て通勤する寒がりが、でかい鳥を見に真冬の釧路へ飛んだのだった。

まず湿原がでかい

釧路といえばやはり釧路湿原。東西最大約25km、南北灼約36kmにわたって広がる日本最大の湿原である。東京の山手線内側がすっぽり入ってしまう広さで、日本の総湿原面積の約6割を占めるという。展望台から見下ろすと、なんかもう途方もない湿原だ。
まいったなこれは。
まいったなこれは。

巣からしてでかい

「あれオジロワシの巣ですよ」
湿原のでかさに怖じけづいて依頼したガイドさんが指差す方向を見やると……。
彼方に大いなる違和感を持つ逆三角形が。
彼方に大いなる違和感を持つ逆三角形が。
巣だ!それにしてもでかい!となりにはオジロワシ。
巣だ!それにしてもでかい!となりにはオジロワシ。
でかい!なんだあれは。西新宿あたりの専門学校か。
北海道を代表するでかくてかっこいい猛禽類の一種、オジロワシは基本冬鳥として渡ってくるが、一部の個体は夏も留まり北海道で生活する。翼を広げた幅が約2mにも達する怪鳥の巣はスケールが半端なかった。中で気の利いたオイスターバーでも経営してるんじゃないか。
後で見つけたハンサム。かっこいい。モテかたを知っている表情。
後で見つけたハンサム。かっこいい。モテかたを知っている表情。

やっぱりツルでかい

展望台からざっくり釧網本線沿いに北上して釧路湿原を散策してゆく。
ざっくりこんな感じの道のり。
今回はじめてタンチョウと会合したのが茅沼駅。日本で唯一タンチョウが来る駅である。
無人だけどタンチョウが来る駅。
無人だけどタンチョウが来る駅。
冷害で餌が不足した1964年、当時の駅長によって給餌されて以来、タンチョウがこの駅にやってくるようになった。86年に無人駅となったが給仕は近隣住民に引き継がれ、相変わらず少数が姿を見せるという。
SLを撮影しに来ていた人が「あの位置に立てたらなー」とつぶやいていた。
SLを撮影しに来ていた人が「あの位置に立てたらなー」とつぶやいていた。
気品あるたたずまい。スワロフスキーを売りたい。
気品あるたたずまい。スワロフスキーを売りたい。
タンチョウは「丹(赤い)頂(頭頂)」と書き、その名は真っ赤な頭頂部に由来している。
赤い羽毛が生えているのではなく、皮膚が露出してその血流の色で赤く見えるのだ。
ちょっと分かりにくいかもしれないが……。ほのかにザビエル感がないだろうか。
ちょっと分かりにくいかもしれないが……。ほのかにザビエル感がないだろうか。
「あれはハゲか…」それを知ってからは、降りしきる雪の中のタンチョウ写真を見る度にえもいわれぬ寒々しさを感じていたが、本物を見るといっそうそれを実感した。しかしポジティブにとらえれば、世の中には美しいハゲというものが確実に、存在するのだ。ツルのように赤く美しく禿げていきたい。釧路まで来てよかった。

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