はっけんの水曜日 2016年3月9日
 

自立式ハンモックの魅力を語らせて

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就職で上京し、一人暮らしをはじめてすぐの頃に、「部屋にハンモックをつくりたい」と思い立ったことがある。

会社の寮の六畳一間で。東急ハンズでタコ糸で出来た3メートルほどの網を買いまして、両壁に4つずつネジ穴空けて、くくりつけてみたんですね。あ、これはそれらしいものが出来たじゃないかと。手近にあったバッグを載せると、ブッブッブチィ!あっあっおっ!?…えぐれたネジ穴からは、壁紙の繊維が粉となってこぼれてました。
1984年大阪出まれ、2011年からベトナム暮らし。日本から3600km離れた土地で、ダチョウに乗ったり、ドナルドのコスプレをしたり、札束風呂に入ったりしている。
> 個人サイト べとまる

優雅の約束、現代人の憧れ、嗚呼ハンモック。

それから10年の時が経ち、おかしな趣向からは卒業したつもりでしたが(そのあとも六畳一間で、5万円するアンティークチェアを買ったり、黒板と同じ素材の机を買ったり、ついでにガムテーブだけで出来た財布を買ったりした)、それでもハンモックに対する憧れだけは消えなかった。
なんでこんなカーペットを買ったんだろう。
なんでこんなカーペットを買ったんだろう。
南国のビーチ、ヤシの木陰で読書でもしながら、ハンモックに揺られる…まさに晴耕雨読の世界観。そこの住人になってみたい。ただ、それをどうして当時、埼玉の川口のアパートで実現できると思ったのかは分からないけど。

しかしながら、田舎であるならともかくも、日本で最も人間がひしめき合うザ・コンクリートジャングル・イズ・東京では、ハンモックをくくりつけられる二本の木を見つけることすら困難。仮に見つけて試みようが、やれ環境破壊だのやれ変質者だの言われるでしょう。その通りです。

が、出会ってしまった!
ベトナムでどえりゃーものに出会ってしまったのだ!!

自立式ハンモックを知ってるかーい!?

それが…これだ〜!!
じ!
じ!
じじじ!!
じじじ!!
自立式ハンモック〜!!!
自立式ハンモック〜!!!
分かりますか?両側に引っ張ることで二本の木が無くともハンモックを実現してるのですよ!分かりますかコレ!?

この「自立式ハンモック」は、ベトナムが生んだ発明品なのです。そこには現地でのある習慣が根底にありました。

ベトナム人は偏執的とも言える昼寝好き

ベトナムは南国ですしビーチもありますが、ただそれだけの理由でこの自立式ハンモックが生まれた訳ではありません。それならタイやカンボジアも同じはず。最大の理由は、「昼寝大国」だから。昼休みには一時間半、会社によっては二時間も取って、ゴザやマットを敷いて寝る習慣が当たり前。

コタツが日本において、「いかにして冬に温かく(地べたで)過ごせるか」を追求して生まれたように、自立式ハンモックはベトナムにおいて、「いかにして気持ちよく昼寝ができるか」を追求して生まれたものなのです。それは偏執的と言っていいほどの昼寝愛が生んだ賜物でしょう。
街を歩いていても、
街を歩いていても、
至るところでハンモックで寝ている。
至るところでハンモックで寝ている。
もはやバイクですら、彼らのベッドです。
もはやバイクですら、彼らのベッドです。

それでは、自立式ハンモックを買いに行こう!

さて、そんな自立式ハンモックはどこに売っているのか。意外にハンモック専門店は多くないのですが(無いことは無いけど)、家具屋に行けばひとつふたつは置いていたりします。
この家具屋にもハンモックが…
この家具屋にもハンモックが…
ありました!
ありました!
友人「いくら?」
おばちゃん「120万ドン(6000円くらい)だねぇ」
友人「もっとまけてよ!」

おぉ…頼んでもないのに友人が価格交渉をはじめた。まぁ、うちの部屋に置く場所が無いから差し上げちゃう訳だし、ここは頑張ってもらおうかな。
西陽が強すぎて、核の炎に包まれる5秒前みたいだった。ちなみに今回も、草ヘアピンやストリートフードのときに手伝ってくれたユエンさんに来ていただいております。
西陽が強すぎて、核の炎に包まれる5秒前みたいだった。ちなみに今回も、草ヘアピンやストリートフードのときに手伝ってくれたユエンさんに来ていただいております。
ほかのラインナップはこんな感じ。
ほかのラインナップはこんな感じ。
こちらは160万ドン(8000円くらい)と割とお高め。
こちらは160万ドン(8000円くらい)と割とお高め。
この「DUY LOI」というメーカーがいわゆるオリジナル品で、ほかは類似品のようなものらしい。たまごっちとアレ、ホームエレクターとアレ、みたいな関係なのだろう(書こうかなと思ったけど世界平和を願ってやめました)。
100万ドン(5000円くらい)で類似品を買った。
100万ドン(5000円くらい)で類似品を買った。
さぁさぁ、語るぞ!魅力を!

自立式ハンモックの魅力1・持ち運べる

一般的に全身を預ける寝具といえば、ベッドです。しかし持ち運べるものではありません!エアマットでも人力で空気を入れることはちょっと大変。その点、自立式ハンモックであれば、簡単に持ち運ぶことができるのでありますぞ!
私「簡単に…!」
私「簡単に…!」
ユエ「どうやって持って行こ?」
おばちゃん「タクシー呼ぶか?」
青年「いやいやバイクで来たし」

おばちゃん「じゃあどうすんの?」
ユエ「う〜〜〜〜ん」
青年「あ、そうだ!」
青年「これでいいじゃん!」
青年「これでいいじゃん!」
青年「ちょっと痛いけど!」
青年「ちょっと痛いけど!」
全員「おぉ〜〜〜!(パチパチパチ)」
全員「おぉ〜〜〜!(パチパチパチ)」
そして公園へ。
そして公園へ。
私「持ち運べ…る!」
ユ「なに?」
私「なんでもない」

今更ですが青年は、ユエンさんの妹のファッションブランドの製品の縫い子の長男です。別に書かなくてもいいかなコレ。
そして公園に到着。
そして公園に到着。

自立式ハンモックの魅力2・簡単に組み立てられる

持ち運びが出来ることと表裏一体と言ってもいい魅力が、簡単に組み立てられるという点!公園に来た理由も、外の清々しい環境で心置きなく寝転ぶためにほかなりません!
全てのパーツはあらかじめ連結されている。
全てのパーツはあらかじめ連結されている。
私「さて、簡単に…」
私「さて、簡単に…」
私「簡単に…」
私「簡単に…」
私「…」
私「…」
!
5分後。
5分後。
ちょっと時間は掛かったけど…骨組みの完成だ!
ちょっと時間は掛かったけど…骨組みの完成だ!
最後に網布を引っ掛けて…
最後に網布を引っ掛けて…
ハイ完成〜!
ハイ完成〜!
二本の木を使うような本気のハンモックをつくろうと思ったら、どれほど短くとも一時間は掛かるだろう!…か、簡単だ、簡単なはずだ!

と、1と2は正直ちょっと無理あったかな?という気がしなくもないのだけれど…ここからは胸を張って叫びたい魅力のオンパレードですよ。

自立式ハンモックの魅力3・寝るのめっちゃ楽

ハンモック、寝るのめっちゃ楽!まぁ見てください。
跨いで立って、
跨いで立って、
そのまま座って、
そのまま座って、
靴脱いで(外なら)、
靴脱いで(外なら)、
そうしたらそのまま〜!
そうしたらそのまま〜!
夢の世界へ…。
夢の世界へ…。

自立式ハンモックの魅力4・大きさは伸縮自在

また、寝る人の身長や体重によってはフィットするとは限らない。だが安心、ハンモックの大きさは伸縮自在だ!
合計8箇所の長さが調整できるようになっており、
合計8箇所の長さが調整できるようになっており、
これが!
これが!
ここまで変わる!
ここまで変わる!
変化の幅は分かってもらえたと思うけど、赤丸で逆にわかりづらくなる図解って珍しいですね。

自立式ハンモックの魅力5・背中がムレない

網布は伸縮性・通気性ともに優れ、背中がムレない!
ユエンさんも!
ユエンさんも!
テンションが高まりすぎて普段しないピースサイン!
テンションが高まりすぎて普段しないピースサイン!
これは寝た者にしか分からない、意外に気づかれない隠れた魅力だと思っている。というのも背中がムレないということは、いわゆる「寝苦しさ」というものが存在しないと言ってもいいのだ。寝返りを打つ必要もないから、「老人が寝るのにちょうどいい」とユエンさんは話してくれた。

自立式ハンモックの魅力6・意外に怒られない!

なんだかんだで公園でハンモックを広げていると、誰かに怒られるかもしれないと考えていた…が、しかし!

警備員「何してんの?」
ユエン「あ、すみません…」
警備員「ハンモック?…あとでちゃんと片付けてね」
私  「構わないんだ!」
そして立ち去る警備員。
そして立ち去る警備員。
ハンモック、意外に怒られない!これはベトナムという社会全体がハンモックを許容していると言っていいだろう。別に珍しくないから、と言ってもいいかもしれない。

自立式ハンモックの魅力7・とにかく気持ちいい!

これは言うまでもない、最大の魅力ですが…。
とにかく!
とにかく!
気持ちいい!!
気持ちいい!!
空を見ながら寝心地良いとは…天国か!!!
空を見ながら寝心地良いとは…天国か!!!
ジュースを飲むとさらにっ…(このあとめちゃムセた)
ジュースを飲むとさらにっ…(このあとめちゃムセた)

そんな自立式ハンモック、日本でも買えるみたいです

いかがでしたか?自立式ハンモック。

業者の回し者ではないのでリンクは貼りませんが(自立式ハンモックそのものの回し者ではあります)、日本でも物によってはベトナムよりも安く買えちゃうみたいですね。

唯一のデメリットとしては、記事の前半で書いたように場所を取ること。布網を引っ張るため、2メートル×1メートルほどは必要でした。まぁ、どっちにしろ、上京すぐの頃に買ったところで確実に邪魔になっていたでしょうけどね。
おまけ・江戸時代の拷問のようなスポーツ器具。本来はこの上で歩く。
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